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 69話: パンティ仮面は、知っている

「呪い……?

 何を言ってるんだ……?」


 パンティ仮面は、そう言いながら、

 訝しげにヤミリンのことを見た……


 【呪い】なんて、穏やかじゃない言葉に

 否が応でも、緊張感が増して来る……!


「言葉の通りだ! お前を呪ってやるってんだ!」


 ヤミリンは、そう叫ぶと、

 変な形に手を組んで、何やら唱え始めた……!?


「×■▽☆→▼ΨΘ……!」


 それは聞いたことのない言語で……

 何やら不気味な感じがしたが……?


 ヤミリンが唱え終わった後、しばらく様子を見たが、

 特に何事も変化が起きなかった……?


「くそっ! 発動しねえ……!?

 まだ、あの女への呪いは有効ってことか……!」


 ヤミリンは、そう言いながら、地団太を踏んで悔しがった……!


「あの女……?

 この銀髪の子のことか……?」


 パンティ仮面が、

 銀子の名前を告げないように配慮しながら、そう尋ねたが、

 ヤミリンは、舌打ちをするだけで、何も答えようとしない……


「お前には関係ねえ!

 はん! 呪いなんてなくてもいいや!

 ボコボコにしてやる!?

 オラ! しねよ……!?」


 そう言って、ヤミリンは、パンティ仮面に向かって駆け出すと、

 拳を振り上げ、殴りかかって来た……!?


 しかし……!?


「何、殴りかかってんだよ……?」


「え……?」


 ヤミリンは目を丸くして驚いた……!?


 何故なら、パンティ仮面が……!?

 いつの間にか、彼女の背後に現れていたからだ……!?


「い、いつの間に……!?

 この糞女ぁ!?」


 そう叫びながら、ヤミリンは

 ふり向きざまに、足を蹴り上げる……!


 だが……?



 既にそこに、パンティ仮面の姿はなかった……?


「なっ!?」


 ヤミリンが呆気にとられていると、

 また背後から、声がした……?


「おい、ゲーム勝負するんだろ?

 早く用意しろよ……」


 ふり返ると、パンティ仮面は、

 【ダンスダンスオブリビオン】のマットの上にいて、

 ヤミリンがゲームに取りかかるのを待っていた……?


「て、てめえ!? ふざけやがってぇ!?」


 平然とゲーム対戦を続けようとしているパンティ仮面に

 ヤミリンは、今まで感じたことにないぐらいの怒りを感じた……!


「できるわけねえだろ!? ゲームなんて!

 あたしの裏の顔が皆に知れ渡ったのに!?

 今更、ゲーム実況なんてやって……

 何になるんだよ!?

 もう終わったんだよ、あたしは!?」


 ヤミリンは、そう言って……!

 床を、バンと音が出るぐらい、思いっきり踏みつけた……!


 だが、パンティ仮面は、

 ゲームのマットの上から動こうとしない……?


 いや、それどころか、

 ヤミリンに向かって、肩をすくませてみせると、

 こんなことを言い始める……?


「汚名返上できないかどうかなんて、そんなもの……

 やってみなければ、わからないだろ?」


 そんな言葉を聞いて……

 ヤミリンの中で、ぷつんと、何かが切れるような音がした……!


「はあ!? やらなくてもわかるだろ!?

 どうやったって、あたしの汚名は返上できない!

 ゲーム実況者として、あたしは終わったんだよ……!」


 ヤミリンは、自分の胸を強く掴んで、

 そう叫んだ……!


「はあ……はあ……!

 ぐすっ……ちくしょお……ぢぐじょお……!

 あんだけ苦労して、人気者になるよう頑張ったのに!

 ぢくじょお……!

 家も、学校も……全部犠牲にして……

 ゲームに人生全部かけたのに……!

 あだじは……終わったんだ……!」


 そして、ヤミリンは息を乱しながら、

 怨嗟の叫びと共に、泣いていた……


「ぐっ……ぢぐじょお……ぐすっ……」


「いや、お前の恨み事は知らん」


「おい、てめえ!?

 少しは慰めるとかねえのかよ……!?」


「うっせえなあ……

 そんなことより、早くゲームしようぜ?

 案外、皆、ゲームやっているうちに

 忘れてくれるかもしれないぞ?」


 しかし、パンティ仮面は、

 ヤミリンの涙に、何も感じないかのように

 そんなことを言って、ゲームに誘って来る……?


「はあ!? おま……!?

 何言って……!?」


 ヤミリンは、そう叫ぶが、

 パンティ仮面は、大きなため息をして……


「てか、逃げる気か?

 まあ、俺に負けるのが怖いっていうのなら

 無理強いしないけど……?

 何か弱いものイジメしているようで、嫌だしな」


「ふ、ふざけんなよ!? お前!?

 あたしに、これ以上恥かかせようってのか!?」


 ヤミリンは、今にも掴みかかって来そうな勢いで

 パンティ仮面を睨みつけるが……


 しかし、パンティ仮面は、首を左右にふるだけ……?


「いや、そういうわけじゃない……

 だが、お前に、こんな早い時期にゲーム実況をやめられたら、

 あまりに早過ぎて、何か歴史が改編されそうで……

 俺の知っている未来と違うものになったら困るし……」


「ホント、何言ってるの!?」


 わけのわからないことを言うパンティ仮面に

 ヤミリンは、思わず素っ頓狂な声をあげる……


 それでも尚『ゲームやろうぜ?』と言って来るパンティ仮面に

 ヤミリンは、はあ……と、ため息を吐いて……


 それから……


(あーあ……何か、こいつに毒気抜かれちゃったな……)


 ヤミリンは、そんなことを思うと、

 少し落ち着いた口調でこう言って来る……


「お、お前にこんな話するのもどうかと思うけど……

 そもそも……

 もう潮時だと思ってたんだ……」


 ヤミリンは、そう言いながら、

 心の中で呟く……


(もう……コウちゃんは、あたしの配信なんて見てないんだし……)


 そんなことを思って、

 じわりと、涙がにじみ出て来そうなのを堪える……


「ちょっと、そこの女、懲らしめたら

 この配信を最後に、どの道、終わる予定だったんだ……

 PVが予想以上に上がったもんで、つい調子に乗っちまったけどな……

 当初の目的を忘れて、数字ばかり見てしまって……

 まあ、こんな風に嫌われ者になるとは予想してなかったけど……

 てか『気持ち悪い』とか流石に堪えたわ……」


 そう言うとヤミリンは、

 つかつかと、配信用のカメラの方へ歩いていく……


「というわけで……視聴者の皆……!

 お前らに、最後の最後で裏切られたのは、アレだったけど……

 てか、裏切ったのは、あたしか……

 ま、いいや!

 とにかく、あたしの言いたいことは、

 お前らと遊べて結構楽しかったぜ、ってこと!」


 そう言って、ヤミリンは、

 右手でサムズアップして見せた。


「あと、ごめん……

 あたし、ずっと皆のこと騙してたけど、

 本当は、こんな粗暴な女なんだ……

 幻滅しただろ? ハハハ」


 そう言って、ヤミリンは、手を上げると……

 カメラのスイッチを切ろうとし……



「待てよ……」



「え?」


 ヤミリンは驚いて、目の前の出来事を

 信じられないという目で見ていた……?


 いつの間にか、すぐ横に、パンティ仮面が現れて、

 スイッチを切ろうとしていたヤミリンの手を握って制止していた……?


「ど、どういうつもりだ……?」


 ヤミリンは、パンティ仮面の方を見ながら、

 呟くようにそう言った……


「どういうつもりも何もない……

 お前は何もわかってないってことだ……」


「はあ!? てめえ、何言ってんだ!?」


 ヤミリンがそう言うと、

 パンティ仮面は、ヤミリンの手を握ったまま

 淡々とした口調で、こんなことを言い始める。


「おい、ヤミリン……

 確かにお前のやったことは許されるべきじゃないし、

 視聴者も引いていた……でもなあ?」


 そして、パンティ仮面は、モニターのある一点を指差す……?


 ヤミリンがその方向を見てみると……?


「PV……?」


 それは、配信のPV数だった……?


「え……? あれ……?」


 よく見ると、どうもさっきよりも更に

 数字が上がっているような気がした……?


「お前のこと、本気で見捨ててたらなあ……

 PVだって、こんなに上がんないんだよ!

 皆、お前のことを心配しているから、配信見るんだろ!?

 これはなあ……この数字はなあ……!

 お前が何か面白ことするのを

 皆が楽しみにしてる証拠なんだよ!

 皆、お前が胸糞悪いことしていても、

 どこかで元のノリに戻るんだろう、と信じていたんだろ!?」


 その言葉に、ヤミリンの中に衝撃が走る……!


 画面を見てみると……



『なんか、言いたいこと全て言われてしまった……』

『なに、この変態女、濡れるわ! あとヤミリン愛してる!』

『ヤミリン、裏も表も含めてお前のファンだ! 俺は!』



 何やら温かいコメントがついていた……?


 まあ、それでも、ヤミリンのことが許せず、

 いまだに批判している視聴者も多かったが……


「あ、あたしを許してくれる……のか?

 お前ら……!?」


 そういうのが気にならないぐらい、温かな方のコメントが

 ヤミリンの心に響いた……



「言っとくけど、警察沙汰だからな、お前のやったことは!

 人の素顔を無理やり晒しやがって!」


 ヤミリンが感動で涙を流しそうになっているところで

 パンティ仮面が、ここぞとばかりに水を差して来る……


「お、お前……!?

 ほ、本当に何なんだ……?」


 そして、つい……そのように、

 パンティ仮面に向かって、尋ねてしまう……


「だから、ファンだって言ってんだろ……!?

 元だけど! 俺はお前のファンだったの!

 で、今はお前のこと大嫌いだ!」


 そう言ってから、パンティ仮面は、

 また、ゲームのマットの方へ戻って行った……


「てか、早くゲームやろうって言ってんだろ!?

 余計なことで時間とってんじゃねえよ!」

作者「そろそろ、何か来そうな予感……」



作者「どんどんどん! ぱふぱふぱふ!w」

作者「PV6万アクセスおめでとー!w」

作者「ありがとー!w」

せや姉「せやね」

作者「しかし、あれですねえ……

   作中で、散々PV主義への批判的な文章書いておいて

   こうやってPVを祝ってるのって

   どうなんだろうって思うわ!w」

せや姉「せやね」

作者「いやあ、何か、PVの話、ここまで引き延ばす気は

   なかったんですけどねえ……!w

   何か、書いている間に止まらなくなっちゃって!w

   やっぱ、普段から考えていることが多いからか?」

せや姉「で、そんなにPV稼ぐのって楽しいんか?」

作者「さあ、どうなんでしょ?」

せや姉「おい」

作者「いやあ、だって、PVって言ってもさあ……

   ニコ動やら、ユーチューブとかのPVと、

   なろうでのPVじゃあ、価値が違うじゃん?」

せや姉「そやの?」

作者「だって、ニコ動とかではPVが金に繋がって来るけど

   なろうじゃあ、PVいくら稼いでも金になんないじゃん!w」

作者「PV上がったからと言って、どっかの出版社の目に留まるわけないし!w

   そもそも、この作者は、いろいろやらかしているから

   いろいろ無理だろうし!w」

せや姉「おい!? 正直に言い過ぎやろ!?」

作者「だから、金にもならん、なろうのPV稼いで

   こんだけ大喜びしている作者ちゃんが

   どんだけピュアなハートを持っているか

   おわかりでしょ?」

せや姉「うわあ……」


作者「まあ、ホント言うと、PVを見て、

   ああ、私の文章でも見てくれている人

   こんなにいるんだな、って思えて

   安心するんだよね……」

せや姉「それを最初から言えばええのに……」


作者「はい、そういうわけで、次回はPV6万5千でお祝いしましょう!w」

作者「それまで、ここが続いていれば……!w」

せや姉「おい、不吉なこと言うなや!?」

作者「それではまた~!w」

せや姉「ほなね~!」

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