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サブエピソード: 女神達の会話

作者「今回の話は、サブエピソードです」

作者「本筋からは少し脱線しますので、

   読み飛ばしても、多分、大丈夫です」

 さて、ところ変わって、

 ここは、天界のとある場所、とある神殿の一室……


「ぐご~……!」


 中では、一人の女神が……

 下着姿で、高イビキかいて寝ていた……


 部屋の中には、乱雑にものが置かれたり、

 衣服が脱ぎ散らかされており……

 この部屋の主が、片づけられない人間であることを

 物語っていた……


 そう……

 このだらしない女神こそは、恋の女神フレイアである……


 ブゥーン……! ブゥーン……!


 と、突然、女神の頭が激しく揺れ始めた……!


「な、なに!?」


 女神は、パチッと目を開けると、

 寝ぼけ眼で辺りを見回す……?


「あ、そか……

 いつ電話が来てもいいように

 バイブレーションにして、枕の下に入れてたんだった……」


 そう言いながらフレイアは、

 枕の下に手を入れて探る……


「あ、あった……

 そういえば、バイブだからって、

 以前、股間に入れて目覚ましに使ってみたけど

 あれは失敗だったなあ……

 強姦に襲われたのかと思って……」


 フレイアがそう言いかけたところで、

 枕の下から取り出したスマホが

 『早く出ろよ』と言わんばかりに

 先程よりも更に大きく振動し始める……!


「はいはい! 今出るわよ!

 それにしても、誰よ……?

 こんな夜更けに……って、まだお昼過ぎか……

 いたたた……頭いた~い……

 昨日は、合コンで張り切っちゃったから

 昼夜逆転しちゃったのね……」


 フレイアは、そう言って、

 【通話】のボタンをプッシュした。


「はいはいはい……!

 うっさいわねえ!

 はい! もしもし? 誰よ?」


『あ、もしもし? フレやん?

 うちや、時の女神ノルンや!

 今、電話しても大丈夫か?』


「ええ!? ノルちゃん?

 久しぶり! 元気してたぁ?

 なになに、どうしたの?

 ノルちゃんの方から電話して来るとか

 珍しいじゃない?」


『あー……何と言うか……

 少し困ったことがあってな……

 口頭で説明するのも難しいし、

 会いたいんやけど?

 今からこっちに来られんか?』


「え? 今から?」


『ダメか?』


「いや、いいけど……?

 驚いちゃって……!

 だって、ノルちゃんがそんなこと言うなんて

 珍しいじゃない?

 いつも、一人で何でも解決して来た貴女が……?」


『いや、うちにも

 不得意なことぐらいあるわ……

 特に、今回みたいな恋愛の話となると……』


 ノルンがそう言うと、

 フレイアの声が、一瞬、途絶える……?


『あれ? フレやん?

 おーい! もしもし~?

 大丈夫かあ? 電波状況悪いんかな?』


「おい……」


『ん?

 何や、通じとるやないの?

 ダメやで? 電話で急に黙ったら

 心配するやろ?』


 そう言って、ノルンは微笑むが……

 フレイアの方は、それどころではなかった……


「おい!? てめえ!?

 今なんつった!?

 恋愛!? 恋愛っつったのか!?

 恋愛って!? おま!?

 お前、男ができたんか!? ああん!?

 抜け駆けしたんか!?

 長年彼氏いない女神同士、抜け駆けはやめようね?

 って誓いあった仲じゃねえか!? ゴルァ!?」


「いや、そんな誓いした覚えないんやけど……?

 あと、うちの恋愛話じゃなくて……

 ちょっと、困った人間が来てなあ……

 そいつの恋愛というか、何というか……」


 ノルンが『やっぱ面倒やなコイツ……』と思いながらも

 そう言うと……

 フレイアは、先程までの怒りが嘘のように消えうせ、

 明るい口調でこう言うのだ……


「あ、そうだったの?

 それならそうと、早く言ってよお!

 やだあ! 勘違いしちゃったじゃない! てへ!

 ノルちゃんみたいな真面目な子にさえ出し抜かれたら、

 私、自分が可哀想で可哀想で居た堪れなくなっちゃう!」


『あんたさあ……そういうとこが……

 まあ、ええわ……

 とにかく来てくれへん?』


「えー……?

 ノルちゃんのお願いなら、やぶさかではないけれど……

 人間絡み、ねえ……?

 面倒な予感がぷんぷんするんだけど?」


『頼む……! そう言わんと!

 うち、ホント困ってん!』


「うーん……

 でも、昔から人間と関わると

 ろくなことがないのよねえ……」


 そう言いながら、フレイアは、

 性欲の捌け口として人間に利用されそうになった時のことを

 次々と思い出していた。


 もっとも、それらは、

 身から出た錆びというか……

 フレイア自身がふしだらな行動をしていたせいで

 呼び込んだようなものだったのだが……


 しかし、フレイアが来てくれないことには困るノルンは、

 切り札としてとっておいたカードを切り出した……!


『そや! 来てくれたら、

 今度の合コン、付き合ってやるから!』


 ノルンが、そう言うと……

 果たして、フレイアの表情は、ぱぁっと明るくなる……!


「ホント!?

 助かるわあ!

 ノルちゃん来ると受けがいいのよ!

 美人で有能だから!」


『やけど……

 合コン参加するだけな?

 二次会とかはパスで。

 あんたの合コン、ろくな男おらんし』


「そお?

 でもねえ! ノルちゃんの、そういうところも

 ポイント高いの!」


『ん?』


「ノルちゃんは男に興味ないから、

 男女同数で集めても、男が余ることになる!

 つまり、ノルちゃんで釣った、いい男を漁り放題!

 うふふ! うふふふふ……! じゅる!」


『うちは、釣りの餌か……?』


「あ、ごめん? 怒らないでね?」


『まあ、ええよ……

 そもそも、合コンに来るような男に興味ないし。

 それより、こっちの用件や!

 とにかく早う来てな? 頼むで!』


「アイアイサー!

 ちなみに、その人間は、どんなやつなの?」


『男子高校生や』


「ちょっと!? 男子高校生!?

 何でそれを早く言わないの!?

 若い男は、私の好物だって知っているくせに!?

 ……イ、イケメンなの!?」


『まあ、顔は良い……方か?

 言うても、こいつ、彼女おるで……?

 しかも結構一途やし……

 ま、それで困っとるんやけどな……』


「任せて!?

 略奪愛は、得意中の得意よ! 私!」


『いや、そやのうて……

 まあ、ええわ……

 とにかく、頼むわ』


「わかったわ!

 男子高校生と聞いて、このフレイア様が

 行かないわけにはいかないし!

 超早く(ちょっぱやで)着替えて行くから!」


 そういうことになった。


 ……


 そしてフレイアは、

 うず高く積まれたゴミ山の中から

 きらびやかなピンク色の衣装を引っ張りだすと

 素早くそれに着替えた……


「うひ! うひひひひ!

 若い男! 若い男! じゅる!

 童貞かしら? 童貞だったらいいわねぇ!

 男子高校生を、キレイなお姉さんが優しく指導……!

 何て甘美な響きなの! うひひひ! ヨダレが止まらねえ!」

作者「実を言うと、この話、

   書いてみたはいいものの

   物語の本筋から、少し脱線しますし、

   没にしようかどうか迷ったのですが、

   な~んか、読んでたら捨てるのも勿体なく感じて

   結局、『サブエピソード』として発表することにしました」

せや姉「せやね」

作者「で、どうせなら、

   いつも投稿しない時間帯に予約しようかなと……」

作者「というわけで、次回からまた本編に戻り、

   時間帯も、同じような時間帯に投稿します

   (同じ時間帯とは言っていないw」


作者「あ、ちなみに、このフレイア

   前回言った【もう一人のメインヒロイン】ではありません!w」

作者「念のために言っておきます」

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