表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/85

 62話: 葛藤、そして彼女の決意!

「ど、どうしよう……?」


 由良陽子は、その場所でたたずんだまま……

 迷っていた……


 突入すべきか……?

 それとも、やめておくべきか……?


「だって、私……怖い……」


 答えは出ず、時間ばかりが過ぎていった……


 その場所……

 光治と、銀子が入って行ったきり出て来ない

 廃ビルの前に、由良陽子はたたずんでいた……


 ……


 実を言うと、由良陽子は、土曜日のこの日、

 前々から、光治の取材の準備をしていた……


 日吉光治、月影魅夜、陣風毬愛……

 この三人で日曜にどこかに出かけると聞いて、

 それをスクープにすべく準備を進め、

 今日なんか、由良は、

 光治の家に朝6時頃から張り込んでいたのだ。

 そうやって光治が外出するのを出待ちしていた……!


 彼らのデートは、日曜の予定だが、

 裏をかいて土曜に出かけることを考えて

 そうやって出待ちしていた……


 もしも、その勘繰りがハズレだとしても、

 偶然を装って、光治に

 【デート直前直撃インタビュー】を敢行できると、

 そう踏んでいたのだ……


 それが……それなのに……


 ……


 初っ端から、

 光治が、家から出て来て由良は目を疑った……?


 見たことない銀髪の美少女を

 連れて家から出てきたからだ……?


(え……? ひ、日吉くん……その子……だれ?)


 由良が虚ろな目でそんなことを考えて写真を撮るのも忘れていると、

 光治は、そのまま二人で、

 二人で廃ビルの中に入って行った……


 それっきり二人は出て来ない……


「な、中で何をしているんだろう……?」


 気になるが、足が向かない……


 だって、もしも、中で由良の見たくないことが

 行われていたら……?


 それを目撃した時に、由良の精神は、

 ショックに耐えられるだろうか?


 由良の頭の中では、口に言うのもはばかられるような妄想が

 次から次と浮かんで来て、

 思わず、自分で妄想したことながら、赤面してしまっていた……


 それに、ほら……?


 耳を澄ませば……?


 ビルの中から……

 ぱこぱこという音が、聞こえて来るようで……?


「いやいやいや!?

 日吉くんはまだ中学生だよ!?

 連れていた女の子も、背丈から考えて

 小学生か、そこらぐらいだし!?

 そ、そうだよ!

 きっと、子供らしくビルを探検とかそういうのをしに……!」


 しかし、そこまで考えて……

 由良の脳裏にふと思い浮かぶ……


 そもそも、あんな朝早くから光治の家から出て来るということは、

 銀髪の少女は、光治の家に泊まったということだ……?


「うわあああああああ!?」


 由良は思わず、ガクンと膝から崩れ落ち

 地面に手をついて、愕然とした……


 二人は、仲良くお泊まりしたのだ……

 もうその時点で、疑いは限りなく真実に近い……


「ぐすっ……よく考えたら、あの女の子……

 結構美人だった……」


 いかにも、男が好きそうな、

 華奢で守ってあげたくなるような美少女だった……


「ぐすっ……えぐっ……えぐっ!」


 そして、そんな美少女と二人きりで

 廃ビルなんていう、誰も来ないだろう施設に入って……!?


 そんな隔離されたところで

 若い男女が、二人でやることと言ったら……?


「ぢぐじょお!? ぢぐじょおおおお!?」


 決まってる……!

 そんなこと、どう考えても決まっているじゃないか……!?



『フッ……ようやく、二人きりになれたね、ハニー……』


『や、やめ……こんなところで真昼間から……!

 だ、誰かが来たらどないすんです?』


『フッ、誰も来るわけないさ……!

 さあ! ハニー! 服を脱ごうか?』


『やーん……ケダモノォ……! だいすきー!』



「うがあああああ!?

 まだ中学生のくせに!? 何て不潔なの!?

 日吉くん、最低!? クズ!? 変態!?

 オーマイガッ!」


 由良は、そう叫びながら、顔を手で覆い、

 涙を流して、半狂乱になっていた……!?


 道行く人達は、彼女の大声にびくっと驚いてそちらを見るが、

 すぐに関わり合いにならないようにと、目を逸らした……


「ママー! あのお姉ちゃん、泣いてるー! かわいそー!」

「しっ! 関わるんじゃありません!?」


 ……


 だが、やがて、由良は、落ち着きを取り戻し……

 そして、ため息を吐いてから……

 自分の胸に手を置きながら、自分に語りかけるように言う……


「行こうよ……私……?」


 ビルの方を、悲しげに見つめながらそう言った。


 すると、由良の心の中で、

 もう一人の由良が『何で? 怖くないの?』とささやいているのが

 聞こえて来た……


 由良は、その問いに、ゆっくりと首を横にふる……


「怖いよ、そりゃあ……

 日吉くんがそんなことする人じゃないってわかっているけど……

 それでも、可能性としては考えられるじゃん……?

 彼……結構スケベだし……

 でも、陽子? あなたの夢、ジャーナリストじゃなかったの?

 ジャーナリストってさあ……

 見たくないものも見て、記事にするじゃん?

 そうやって、真実を皆に伝えて、社会をよくしていく仕事じゃん!?

 それが……そんな職業を目指す私が、

 こんなことで立ち止まって……

 貴女……本当にそれでいいの……!?」


 由良は、そう言って、また首を横にふった……


「ねえ? それに、そんなんだから……!

 そんな臆病な態度で尻ごみしていたから……!

 肝心な時に、本心を隠しちゃう性格だから……!

 月影さんとか陣風さんとかに……

 後から出て来た人達に、先を越されちゃったんじゃない……!?」


 そう言っている由良の脳裏には、

 昨日、魅夜と毬愛に問い詰められた時に、

 つい怖くて言ってしまった、



『日吉君のことは、いいお友達としか思ってません!』



 という発言が浮かんでいた……


「はあ……バカだ、私……」


 どうかしていた……

 あの後、しばらくの間、あんなことを言ってしまった自分が許せず、

 自室で膝を抱えて泣いていたのだ……


 彼に誤解されてしまっただろうと思って……


「でも……」


 由良は力強く首を横にふる……!

 そして、口をきゅっと結ぶと、

 廃ビルの方をじっと見つめた……!


 まるで、その中にいるだろう光治を見るかのように……

 じっと見つめたのだ!


「でも、私にはまだ……アドバンテージがあるじゃない?

 だって、小学生の頃から、

 一番彼のことを見て来たのは、私なんだよ……!?」


 そして、由良は、すっくと立ち上がる……!


「そうだよ!

 日吉くんのことを一番理解しているのは、

 幼馴染の私なんだから!

 ほら、元気だせよ!? 陽子!」


 涙を拭いて彼女は、廃ビルの方へ……

 ゆっくりと歩み出した……!


「何だ……私……まだやれるじゃん……?

 まだ勝ち目、十分あるじゃん!」


 その顔は、決意に満ち溢れていた……!


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


 光治は、地下へと続く階段の前で、

 動けずにいた……


 さっき、階下から、銀子の呻くような声が聞こえて来て、

 すぐにでも助けに行きたい衝動に駆られた……!


 だが……!?


「くそっ!? ダメだ……!?

 やっぱり、足が……動かない!?」


 光治は、苦々しく叫んだ……!


 光治の足が動かない原因……

 銀子の仕業だ……!?

 それによって、光治の足が動かなくなったのだ……!


 銀子は『光治の足の回りの空気を固めたみたいなこと』を言っていたが、

 なるほど、確かに、足の回りを手で触ってみると、

 透明な何かが足をガッチリと抑えつけているようで、

 叩くと、カチンと音がした……!


「くそっ!? どうにかならねえのか、これ!?」


 そして、そうこうしていると……?


「きゃああ!?」


 銀子の声だ……!?

 階下から、銀子の叫び声が聞こえて来た……!?


「お、おい……銀子、嘘だろ……?」


 光治は、驚いて、うろたえてしまう……


 あの、凛としていて、気丈な銀子が……?

 そんな彼女が、思わず、叫び声を上げたくなる事態が

 起こっているのだ……!?


「は、早く助けにいかなければ……!?

 くそっ!? 動けよ!?

 動けよ、俺の足っ!?」


 光治は、そう叫んで、乱暴に自分の足を動かそうとした……!


 彼は、銀子の心配をしていたのは勿論だが……

 それよりも強く、ヤミリンの邪悪さを思い出し、

 吐き気を催していた……


 憧れていたアイドルの口から『できちゃった婚』なんていう、

 一番聞きたくなかった事実を告げられ……

 しかも、邪悪な本性を曝け出して汚い口調で

 自分達ファンを罵られて……!


 裏切られた……!

 あの女の、猫被った姿に騙されていたんだ……!?


 そんなことを考えながら、光治は

 銀子に、自分を重ね合わせてしまう……


 銀子がどんな邪悪な行為の犠牲になっているのか

 心配していた……!


「銀子……!?」


 あいつを、あんな目に遭わせたくない!


 もはや、自分の足を引きちぎってでも

 階段を駆け下りたい……!


 そう思って、下半身に力を入れた……!


 その時だった……!?



『お困りのようですね……』



 どこからともなく声が聞こえた……?


「な、何だ……!? 急に……!?」


 光治は初め、それが幻聴だと思った……?


 こんな廃ビルに、わざわざやって来る人間など

 いるはずがないと思ったのだ……?



『どこを見ているのですか……?

 いつもと同じところにいますよ?』



 だが、その声は幻聴ではなかった……!?


 しかも、すぐ近くから……!?

 足下の方から聞こえて来るのだ……!?


 光治が、冷や汗を垂らしながら、

 その方向を見ると……?



『やれやれ……ご主人様は、

 余程、慌てなさっていると見える……?

 いつも貴方の側にいるのに、忘れましたか?』



「そ、その声は……!?」


 光治はそう叫んで……声のする方を見た……!


 そう……声のする方……


 自分の股間を……!?



『今こそ、チンの正体を明かしましょう……チン!

 チンこそは……女神の力を受け継ぎし者ですチン!』



 光治の股間から……!

 チンチン●が語りかけて来たのだ……!?

作者「最近、くしゃみが多い……」

せや姉「せやね」

作者「風邪のせいかと思ってたけど、どうもそうじゃないみたい?」

せや姉「何やの?」

作者「何だろ……? 花粉症?」

せや姉「この時期に?」

作者「いやあ、作者の花粉症、雑草の類らしいから

   季節あんま関係ないっぽいんだよねえ……

   近くで壮大な草刈りとかしていると、

   すぐ目がかゆくなって、くしゃみが止まらなくなるし」

せや姉「ふーん……」

作者「でもねえ、ホント止まらなくてねえ……

   連発しちゃって、3~4回ほどやっちゃうんだよねえ……」

せや姉「ふ~ん」

作者「てか、よく考えたら、花粉症だけだと説明つかなくない?」

せや姉「ん?」

作者「たぶん、作者の顔がいいから、

   どっかで噂になってるんだろうねえ……

   この間も、通りすがりの小学生ぐらいの子に

   はっとした顔されて見られたし……

   はあ、モテるって辛いわあ……」

せや姉「は?」



作者「どんどんどん!w ぱふぱふぱふ!w」

せや姉「あのさ、その昭和SEやめへん?」

作者「ぱらりろぱらりろ!w」

せや姉「何や、もっとレトロになったぞ?」

作者「PV5万5千アクセス達成! おめれとー!」

作者「ありがとー!」

せや姉「せやね」

作者「さて、5万5千アクセスなんていうと、

   数字が多すぎて、どうもピンと来ないので、

   『55000人』ってどんな感じかなとググってみました……」

せや姉「ほう」

作者「そしたら、東京ドームの収容人数が55000人だって出て来た!w」

せや姉「せやね」

作者「てか、東京ドームて……!?

   ちょ……恥ずかしいんですけど!?

   東京ドームのど真ん中で

   作者一人マウンドに立たされて、

   こんなアホな話しているかと思うと

   顔から火が出るくらい恥ずかしいわ!w

   酔った勢いとかで、う●こがパンツについた話とか

   しまくってるし!w」

せや姉「せやね」

作者「あ、お食事中の方には不適切な表現が(ry」

せや姉「やから!? 遅いっちゅーねん!?」

せや姉「でも、もう若い子やないんやから、

    あんたが恥ずかしがっていても何の需要もないんとちゃう?」

作者「ぐはっ!?(吐血」

せや姉「うわ、汚な!?」


作者「はーい! というわけで、今日はこの辺で!」

作者「次回は6万アクセスでお祝いしまーっす!w」

作者「ほいじゃまたねー!w」

せや姉「ほなねー!」



作者「どうでもいいけど、最近近所に越して来た人で

   赤ちゃんがいる家庭があるみたい……?」

せや姉「ふーん」

作者「夜の間中、何か泣いてる……

   かわいい……ぐへ! ぐへへ!

   泣き声がうるさいとは思わず

   何だか癒される……! うひ! うひひひひひひひひひ!w」

せや姉「うわあ……はじまった……」

作者「ショタだろうか? 女の子だろうか? ショタがいいなあ!」

せや姉「よし、落ち着け……落ち着いて警察に一緒に行こか?」

作者「なんでやねん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ