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  5話: 魅夜は清楚だし、純粋だし!

「そもそも、毎回、何であの女と交際する!?

 男女の仲やもん! 交際始まったら、

 いつか、ヤるに決まってるやろ!? アホか!?」


 流石に、1日で戻ってきた光治にキレた女神ノルンは、

 自分の前に光治を正座させ、説教をしていた。


「ま、まあ、そうなんだけどさあ……

 魅夜は清楚だし、純粋だし……

 エロには無頓着だと思ってさあ……

 俺さえ、我慢していれば大丈夫だ、と……

 そう思ってたんだ……」


「アホや! アホや、こいつ!?

 みなさ~ん!

 ここに世紀のアホがおりますよ~!?」


「皆さんって……

 誰に言ってるんだよ……

 ついにボケたか?」


「やかましいわ!? 年寄り扱いすな!?

 大体やなあ……!

 今時、そんな、エロに興味のない女

 おるわけないやろ!?

 何、幻想抱いてるん? キモッ!」


「うるさいなあ……!

 てか、魅夜のこと悪く言うなよ!?

 お前とか他の女はどうか知らないが、

 少なくとも魅夜は、エロとか耐性がなくて

 顔赤らめて嫌がるぐらい清楚なんだよ!?」


「いやいやいや……!

 ありえんて……!

 どこに、そんな希少動物みたいな女……

 って、あれ……?」


「ん?」


「あれぇ……?

 なあ、仮にあんたの話が本当やとして……

 そんな清楚な女と、どうやってヤったんや?」


「あ……」


「しかも、あんたら、

 今回、出会って即日セックスやろ……?

 あれぇ? え? え?

 あ、あのさ……あんた……?

 まさか……?」


 するとノルンは、汚らしいものを見るような目で

 光治のことを見た……?


 その意味に気付いた光治は、慌てて!

 ぶんぶんと首を横にふって否定する……!


「合意……! 合意の上だって!?

 レイプなんてしてねえよ!?

 て、てか、向うから誘って来たんだよ!?

 『美味しいお茶菓子があるから家に来ない?』ってな感じで!」


「で、のこのこ、あの女の家に上がり込んだ、と……」


「くっ……!」


「そんで家に上がり込んだら、食べられちゃいましたぁ!

 ってことか?

 ほら、やっぱり、あの女にも性欲あるんやないの!」


「うっ……」


「しかも!

 あれ程、うちが、あの女に近寄るなと

 言うたのにも関わらずや……

 はぁ……」


 ノルンは、大きな溜め息をして

 頭を抱え出した……

 恐らく、頭痛がするのだろう……


「そ、そうだけど……!

 だけど、会って初日で

 あの清楚な魅夜が、あんな大胆なこと

 するわけないと思ったんだって……!

 お前! 男だったらなあ!?

 大好きな女が、

 目の前でスカート捲くり上げるとか

 我慢できるわけないだろ!?」


 光治は、真剣にそう言うが……


 光治が真剣になればなるほど……

 ノルンは冷たい視線を光治に送るのだった……


(あほくさ……

 てか、あんたの場合、

 あの女の裏の顔に気付かなかっただけやろ……

 第一、うち、ずっと見ていたけど、

 あの女……あんたのこと、ストー……)


 そこまで考えて、ノルンは思い止まる……


(あかんあかん……!?

 これ、絶対禁句やったわ……!?

 こいつに聞かせちゃあかんことや……!

 そもそも、こいつの幻想を取り除いたところで

 恨みを買って、

 余計うちの言うこと聞かなくなるだけやし……)


 だが、ノルンがそんなことを考えていると……


「なあ……?」


 光治が何やら難しい顔をして

 ノルンに何か、尋ねて来る……?


「何や?」


「思ったんだが……

 何だか、周回を追うごとに、魅夜が……

 積極的になっているように思うんだが……?

 初めの頃は、っていうか、1周目の世界では

 あいつ、恥ずかしがり屋で……

 デートに誘うのも、ひと苦労だったんだぞ……?

 それが今回は、出会って初日で家に誘ってくれて……

 まあ、嬉しかったけど……」


(ああ……そういうことか……)


 ノルンはずっと、

 今回、何故1日で戻って来たのか、考えていたのだが、

 光治の、その言葉で、全てが氷解した。


(あちゃあ……!

 これ、きっと、あの女……

 記憶はなくなっても、

 あの女の魂に刻まれているんや……?

 光治と恋愛関係にあった時の感情が……)


 つまり、魅夜は、世界崩壊の記憶がないために

 光治と初対面で、それ相応の対応をするが、

 光治を見ていると、魅夜の魂が

 世界崩壊の時の感情を呼び起こし……


『この人と離れたくない……!』


 とか、そういう類の気持ちを強くするのだろう……

 そのために、周回を追うごとに

 魅夜が積極的になるのだ……


 まあ、全ては推測の域を出ない話だが……


(これ……教えた方がいいやつやろか?)


 ノルンは、一瞬そう思うが、

 すぐに否定する。


(いや、こいつには教えん方がええやろ……

 知ったら、何か、暴走しそうな気がする……

 たとえば……)



『おい、それならさあ!

 魅夜に、世界消滅の時の記憶を

 完全に取り戻させれば!

 セックスしないで付き合えるようになるじゃん!?

 セックスすると世界崩壊するのわかってんだから!

 清い関係を続ければいいんだよ!』



 そんなことを言っている未来が浮かびそうだ……


(アホ……

 絶対、性欲が我慢しきれなくなるわ、そんなん……)


 それから、ノルンは、

 『面倒なことになった……』と思いながら……


 両の手の平を合わせ、パンッと叩くと……


「よし、決めた!」


 ハッキリと宣言した。


「は? 何がだ?」


「うち、恋の女神に相談するわ!

 少し悩んでたんやけど、決めたわ!」


「え? 恋の女神?」


 ノルンの突然の宣言に、光治は戸惑った……?


「はっきり言ってな……

 もう、うちだけでは

 どうにも面倒見切れんわ、あんたら……

 もう無理やわ……! 無理!」


「え!? ちょっと待てよ!?

 その言い方じゃあ、俺のこと見捨てるのか?」


「いや、見捨てたりはせんよ?

 そもそも、あんたのせいで世界が消滅したら、

 うちの仕事なくなるよって……

 どの道、あんたのこと、どうにかせんといかん……

 でもな……

 そもそもの話……恋愛の話は……そのな……

 ちょっと得意やないんや……

 うちからは『あの女と付き合うな』としか言いようがないし、

 それだと、いつまでも堂々巡りやろ?」


「ああ、そういや、お前、男っ気ないものな……

 いや、すまない、そんなお前に

 恋愛のアドバイス的なもの求めたりして……

 イジメみたいなことしてしまって……」


「やかましいわ!?

 余計傷つくやろ!?」


 ノルンはそう言ってから

 はっと気づくと、澄ました顔してこう言う。


「コホン……

 とにかく、恋の女神に電話するよって、

 ちょい、待っとき?」


 ノルンは、スカートのポケットからPHS(ピッチ)を取り出すと、

 手早く番号を入力しはじめた。


「あ、前から思ってたんだけど、何で俺が

 魅夜とセックスすると、世界が崩壊するんだ?」


「お、お前……!?

 それ、散々説明したやろ?」


「いや、忘れたし……」


「やから! 物理学で、

 『反物質との対消滅』っていうのがあるやろ?

 お前とあの女は、それぞれの魂が対極にあるせいで

 一つになった時に、強烈なエネルギーを放出して世界を……」


「あ、やっぱいいや……

 難しくなりそうだし……

 眠くなって来た」


「おま……!?

 まあ、ええわ……

 その辺りも、恋の女神に説明させよう……

 あいつの方が分かりやすく説明してくれるやろ……

 魂のことは、恋愛と関係するよって

 あいつの得意分野やし……」


「で、その恋の女神の名前は、

 何て言うの?」


「女神フレイア……

 ビッ……性に無頓着で、若い男好き……

 まあ、ちょっと問題行動はあるが……

 今回に限っては関係ないやろ……」

作者「大陸からは雨雲がやってきて、北からはシベリア高気圧

   南からは台風(?)……

   季節感なくてすごい!w 夏~秋~冬が一遍に来た感じ」



作者「あーあ、やっぱ説明回苦手なんだよなあ……おらーん!」

せや姉「せやね」

作者「おねショタ転生の時もそうだったけど、

   世界観とか設定とか説明しなきゃいかん時が一番大変……

   短過ぎると後で指摘されちゃうし、

   長過ぎると、読んでて飽きる!w」

作者「でも、避けては通れないのよね……

   後の話を活かすためにも、ここでしっかり説明しておかないと……

   はぁ……しんどい……」

せや姉「せやね」

作者「でも、異世界もので、世界観説明することほど

   大変な説明回はないと思うので、

   今回はまだマシかな?w」


作者「そして、すまない……!

   もうちょっとだけ説明回続くんじゃ!」

作者「この小説の、もう一人のメインヒロインさんも

   まだ登場していないし!

   やること多いよお!w」

せや姉「もう一人?

    そんなやつ、読み切りの時おった?」

作者「いや、読み切りの時には出ていない……

   でも、この作品の最初の構想段階から

   考えていた人物です……!

   この小説のテーマに関わる、とても重要な人です!」

せや姉「え……一体どんな?」

作者「まあ、それは見てのお楽しみということで!w」

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