神々の戦い 掃除者VS女神 11秒後の死
「いやー、凄いですねぇ。イキイキしてるじゃないですか。」
「なんだ貴様は。そんな服で舐めているのですか?」
私は、魔王様の城を掃除する者。
掃除人の服を着ていて当然。
それに文句を言うとは失礼である。
「私の正装を馬鹿にしたのか?」
「そうだ。神と戦うのにふざけるなよ?」
女神はそう告げた。
その瞬間、ブチッとクリーンの血管が切れた。
文字通りブチギレた。
「10秒間。」
「何?」
「10秒間、私は何もしない。好きなように攻撃するといい。11秒後、貴方は死ぬ。」
「はっ、10秒で殺してやる!」
魔法、武器、あらゆる攻撃を放つ女神。
しかし、どれも当たると消えていく。
「なんだ貴様はっ!」
「掃除者だ。残り5秒」
近接に変え、攻撃してくるが、その場から動くことはない。
「死ねっ! 死ねぇ!」
「4秒」
時は過ぎていく。
連打を入れても身体は浮き上がることはない。
まさに、不動なのです。
「死ねっ! 死ねよ! この化物が!」
「暴言を吐かずに攻撃しては? 3秒」
全魔力を集めて火の玉を作る女神。
それでも私は動きません。
「2秒。」
巨大な火の玉はまさに太陽。
周囲は溶けていく。
「1秒」
「燃え尽きろぉ!!」
その火の玉は私に直撃するが、傷一つつけることはできなかった。
「な、んで・・・・」
その瞬間、時が止まる。
「掃除者である私の能力は綺麗なモノのみを認めるというもの。貴方は汚い。全ての攻撃は無効化されます。では、残り0.5秒なので死んでください。」
時が動き出すと、女神は目を見開いて驚いていた。
突然目の前に現れれば当然なのかもしれませんがね。
「世界一綺麗な一撃を捧げましょう」
そして、クリーンの放った正拳突きは武の極みであり、武の美。
一直線に放たれた一撃により、女神の核を完全に破壊する。
「雑魚でしたね。では、私は生贄になるべくマスターの元へ行かなくては。」
クリーンはその場から移動を始める。
全てはキラトの贄となるために。