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善なる神と悪なる神


♦一万年前  天界


この世界、グレアを管理する神々の神が居た。

神はあらゆる種族を愛し、平等に力を与え、平和な世界を作り上げた。


神は、作るために自身の闇となる部分を分離させ、殺した。

そのため、善のみの神となりこのような世界を作り上げることに成功したのだ。

 

ある時、その神は真の神々の神、神王の父である神皇から他の世界の管理を任された。

神は喜び、女神に現在管理する世界を管理するように指示した。

ここまでは良かったのだ。


しかし、神の悪なる部分は途轍もなく強い生命力を持っており、蘇っていた。

その力が女神を飲み込み、作りし神に対して攻撃を仕掛けた。


結果、善なる神は悪なる神よりも力で劣っており、軽く殺されてしまった。




「善よ、後は任せろ」

「そんな事できるものかっ!」

神の核を破壊されているため、後数分で死ぬ善の神。

神たちは身体の中の中心部に魔核というモノを持ち、それが人で言う心臓の役目を果たしているのだ。


「なぁ、考えろよ。これは自業自得だろ? お前はいい成果を残せたのは俺を殺したからだ。俺がそれを恨まないわけないよな? そういうモノなんだから」

「そうか、ならば、好きにするといいさ。我が友達よ、彼女らを、頼む」

善なる神は灰のように消え去り、友と呼ばれた神々は善なる神が遣わした勇者達の事を頼む。

その時には彼女等を裏に転移させ、メッセージも送り終えていた。


「今消した女共が俺を含んだ女神を殺せると? 笑わせるな」

勝った悪なる神は、その女達を見たが絶対に勝てると理解している。


「勝てるといいな。」

「貴様・・・・アザトースか!」

その声に聞き覚えのある悪なる神は周囲を見渡すが姿はない。


「狂気に満ちた宇宙の真の造物主たるアザトースが人間ごときに力を貸すとは、笑わせる。お前は俺と同じであろうに!」

「誰に何を言っているのか分かっておるのか?」

その言葉を聞いた悪なる神は冷や汗を流している。


「汝の事など秒もかからず殺せるが、神同士の対決は基本的に厳禁だしな。勘弁してやろう。死ぬ時を怯えながら待つが良い」

「くそっ! なんでだ! 俺だってお前の友だろうが!」

「知らぬな。お前のような屑は知らぬ。」

その言葉に震えが増し、その場で倒れそうになる悪なる神。


「ふざけやがって。せいぜい足掻けや! お前らを殺す戦力などあっどういう間に揃えてやる!」

「いい加減にしろよ、神。我は、善なる神とも友達になってやっただけだぞ? 我は最強の神、アザトースだ。これは世の常。何者も我には勝てぬ。馬鹿な事を言うのではなく死ぬ覚悟でもしておれ。」

アザトースは少し怒鳴り、消える。

少しの怒鳴りと同時に世界は闇に飲み込まれた。

その時の恐怖から悪なる神は気を失った。



これほどの差があるのだ。

これがアザトースと悪なる神の差。

言い換えるならば、


束縛されぬ神と束縛される神の差


である。


「異形なる神アザトースに、どうでもいい旧支配者達。楽しくなりそうですねぇ。特にクトゥグアの奴は死んでくれたりすると嬉しいのですがねぇ」

現れたナイアルラトホテップは倒れた悪なる神を見て冷笑し、身体に黒い水晶玉を埋め込む。


「さぁ、楽しませてくださいねぇ」

ナイアルラトホテップは楽しそうにその場から去っていく。



「ナイアルラトホテップよ、あまり強くし過ぎるなよ?」

「分かってますよ、アザトース。旧支配者達が頑張る姿を見たいだけですから。」

「変な趣味をしているな。」

「変な見た目してるアザトースには言われたくありませんけどね」

ナイアルラトホテップの前に現れるアザトースと普通に会話をする。

アザトースと対等に話せる者は数少ないので、珍しいことである。


「ほら、あの娘達のところに行きましょう。可愛い娘が取られますよ?」

「まぁ、良い。どうせ我とお主には勝てぬのだからな。」

「そのとおりですよ」

ナイアルラトホテップはアザトースと共に任された娘の元へと向かった。



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