表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/45

七賢人と魔王

温泉発掘から二週間が経過した。


「と言う事で、本気でダンジョン作るわ」

「と言う事でって何ですか?」

「説明なしに何する気ですか?」

今、俺は他の魔王とお話中である。

まぁ、話のできるロイドとアサルトだけなんだけど。


「と言う事で、本気でダンジョン作るわ」

「聞いてましたよ? と言う事が何か聞きたいのですが。察しろみたい目で見ないでください。分かりませんから」

「私もロイドと同じくわかりません。キラトさん、まだ何も言ってませんよね?」

俺がトラナを見ると忘れてましたテヘッとかやってやがった。 

お仕置きしても喜ぶから敢えて放置しよう。


「えっと、初めにお前らの城と俺の城を合体させて、巨大な1つの城に変える。で、そのデカい城を空に浮かびあげる。天空都市ってやつにする。」

「ほう、それは面白いですね。」

「でも、天界に近づくと女神が」

そこんとこどうなんだろうか。

やはり、女神は空から降りてくるのか?


(全知、そこんとこどうなの?)

〈ええ、天界の門を開けて来ます。しかし、天空に街があったほうが攻めやすいのも事実ですので。〉

「女神と戦う事は決まっている事だから良いだろ? 今日中にやるから全員に家家は出ないように伝えてくれ。」

「分かりました。」

「了解しました。」

ロイドとアサルトが部屋から出ていき、自身の魔力を確認するが問題ないらしい。

最近試してみたのだが、魔物創造で創った魔物を宝玉へ変えて俺が取り込むと創造された能力を得ることができた。

これからは能力にPOINTを使う必要が無くなりそうだ。

念のために取っておくことにした。


「ステータス」

天空都市を作る前に自身のステータスを確認する。

温泉に入り、ここ一週間は完璧な生活を送ってきたので万全の状態である。



九頭龍鬼羅斗クズリュウ・キラト LV4400 (MAX 999)


種族 ダンジョンマスター兼魔王


装備 穴掘り神の愛用スコップ


魔力 77,777,777,777,777


能力スキル

鑑定LV10

威圧LV10

隠密LV10

探索LV10

暗視LV10

再生LV10

空間魔法LV10

大地魔法LV10


固有能力オリジナルスキル

獄炎魔法LV10

獄水魔法LV10

獄雷魔法LV10

獄氷魔法LV10

極光魔法LV10

極影魔法LV10

忘却LV10

反射魔法LV10

反転魔法LV10

空間震LV10

状態異常無効化LV10

瘴気LV10

魔物創造LV10 (創造した魔物が生まれる。魔力消費量に依存)

眷属召喚LV10 (創造した魔物を召喚する)


神能力ゴッドスキル

全能LV9999 (MAX 9999) 

(24時間あらゆる能力を使用できる代わりに、生贄が一体以上必要。一体増えるごとにあらゆるモノを強化する。)


称号

ダンジョンマスター・神に近き魔王・魔王の王・女神の敵対者・神獣に認められし者・絶対正義(悪以外を殺したことのない者の称号)


能力獲得POINT 60/200 (1つの能力獲得 20POINT)

能力LV.POINT 775/1000


装備 漆黒の装備▼


顔 漆黒の仮面 (瞳色変化)

耳 漆黒のピアス (視力強化) 

上 漆黒のシャツ (大きさ長さ調整) 漆黒の胸当て (環境適応) 

手 漆黒の紋章  (魔力蓄積)

腰 漆黒のベルト (魔力補助)

下 漆黒のスボン (環境適応)

他 漆黒のマント (識別阻害)


「さて、みんな部屋に引き篭った。」

「お父さん見っけ!」

俺が椅子から立ち上がるとメイが部屋に来た。


「メイも一緒に来るか?」

「行く!」

メイを肩車して転移で街の外に出る。

みんなが窓から見ている。


「誰もが作りたいであろう天空都市を作るか。」

俺が魔力を放つと地面が揺れる。

それが徐々に大きくなっていく。


森の大地が、街の大地が空へと向かって飛び上がる。


「一気に行くぜ! オラァ!!」

「おぉ!」

俺が魔力で全ての範囲を包み込んだのと同時に、包み込まれた範囲を空へと浮上させた。

森、大草原、街、城、鉱山、海、全てを空へと浮かび上がらせる。


「頼むぞ!」

「「「「イェス、マイロード」」」」

俺が呼んだのは予め用意しておいた者達。

この空中都市を制御する5人だ。

5人全員が操者オペラと言い、5人兄弟だ。

5人はそれぞれの配置された場所へと行き、制御を始める。

一日に数時間魔力を送ることで一年浮くことが可能である。


「さぁ、次だ。【反射魔法】全領域付与」

空中都市全てに反射魔法を付与した。

次はダンジョン作りである。


「んー、適当な迷宮でいいか。どうせ上まで来て敵対行動すれば消えるし。」

簡単に魔力を込めて街の下のくっついてる大地内にダンジョンを作り、入り口もしっかりと作っておいた。


「さて、最後に【空間魔法】隣接世界」

その魔法が使用された瞬間に空中都市はその場から消え去った。

この世界であり、この世界ではない隣側へ移したのである。


「成功だな。」

「なくなっちゃった!」

「よし、俺達も行くか」

「おぉ!」

俺は忘れ物がないか周囲を確認した。

すると、どこかで見たような人が尻もちついてた。


「アンタ、大丈夫か?って、ギルドマスターとティア、それにニーナか?」

「「ま、魔王っ!?」」

「そうです、ギルドマスターです! 貴方の炎をお借りしたく!」

あぁ、こいつ等俺のこの姿知らないんだったっけ?


「改変」

「「え」」

「それが人の姿ですか!?」

ニーナとティアは驚き、ギルマスはスゲー騒いでいる。


「お父さんのお友達?」

「んー、知り合いだな。」

「キラト、なのか?」

「キラト?」

「んん!? 君達知り合いなのかい!?」

ギルマスうるせぇけど、頷いてやった。

その後直ぐに元に戻り話を進める。


「で、何の様だ?」

「マスターが、あの炎について知りたいらしくて」

「ここは危ないので、付き添いですね」

「そうなんです! 炎について教えて下さい! 今消えた空中都市も気になりますがね!」

教えるって、覚えれんのか?

獄炎って魔王系専用だと思うんだが。


「めんどいからパス。俺はもう行くから」

「私達も連れて行ってくれませんか? 街を見てみたいので」

「私も! 家に泊めてやったのだから良いだろう!?」

「僕も! ギルマスとして見てみたい!」

初めと最後の奴は別に連れてかなくてもいいんだが、ニーナには世話になったから連れて行かなければな。


「ニーナは連れてく。他は、ついでだからな。」

「私だけ。特別。結婚!?」

「ニーナさん、発展しすぎだと思いますよ。」

「さぁ行こう! 早く行こう!」

ギルマスがうるさいので三人を連れて世界を移る。

こちらから向こう側に干渉はできない事を確認し、上空にある城へと転移する。


「少し待ってろ」

三人を街の前で待たせてトラナを呼びに行く。

やはり、相手が人の方が話しやすいと思うし。


「こちら、トラナ。お前等を案内してくれる奴だ。頼むぞ」

「はい。今回はハードなのを約束されてますから頑張りますよ!」

今回の報酬がロウソクプレイなのでかなり嬉しいらしい。

もうヤダこの娘。

前回の尻100叩きの時とか、精神的に嫌だったし、途中から叩く事に喜びを感じた時はやっちまった感が半端なかった。

しかし、役立つのは間違いないんだよね。


「じゃ、俺とメイは温泉にいるから。」

「いるから!」

「分かりました。」

俺は三人をトラナに任せてその場から転移した。

俺は転移先の温泉でモニタに、ある物を探すように頼んでおいた。



「では、みなさん、案内しますね。」

「よろしくお願いします。」

「よろしく頼む。」

「よろしくね!」

トラナは三人を連れて街の入り口まで行くと止まった。


「ここから先、一瞬でも私達やこの国に害となる行動や考えをすれば消えます。悪意を抱くものを消す事でこの国は常に平和を保っていますから。それと、未だに消えた者は誰も居ません。では、覚悟のある方からどうぞ」

「ふぅ、よしっ!」

「大丈夫、大丈夫。」

「炎について知るぞー!」

ニーナとティアは気合を入れているのに、ギルマスは呑気に足を踏み入れる。

消えなかったので良い奴なのは間違いないだろう。


「みなさん、無事に入れましたね。では、行きましょうか?」

「え、ええ。村人以下とは泣けますね。今までの苦労はいったい・・・・」

「それにしても、村人達が強すぎないか? 勇者並みのレベルだぞ? 私、村人以外だし・・・・」

「確かに! 下位の冒険者がゴミだね! 僕なんて村人とレベル同じだよ!」

三人とも村人を見て驚いているが、村人の生活が冒険者よりもハードなので当たり前だろう。

辛くても、慣れれば楽だし、みんな普通に生活している。


「そんなに驚いてると驚き死にますよ? この人達は村人・・なんですから。それに、魔王様はレベル4000超えたらしいですしね。」

「っ!」

「よ、よんせんっ!?」

「限界突破・・・・神の領域っ! す、凄い!」

三人は驚きながらフラフラしている。

大ダメージだったらしい。


「行きますよー」

「待ってください!」

「置いてかれますよ、マスター!」

「おっと、まずは炎が優先だった」

三人はトラナを追いかけるように走っていくのだった。



『こちらモニタです。現在、操者オペラ達が光をすべて反射しこの空中都市を消しました。』

「見つかったのか?」

『はい、見つかりました。おそらく七賢人・・・の住処かと。』

「りょうかい。メイ、何かあったらアックスのとこか、クロの所に行きなさい。」

「はーい!」

俺は風呂から上がり、モニタの居る場所へ転移する。

前方にはモニターが出ており、そこにはこの空中都市より小さい浮遊城があった。


「たしかに、強い力を感じるな。」

絶対不可侵アダンテとの記憶共有で手に入った未知の情報が確かだった様ですね。数万年生きる人とは何者か、会うのがたのしみでしょう?』

「あぁ、早く会いたいな。アイツらは神を知ってるだろうし。」

『そうですね』

モニタに前の世界で探すように頼んでも見つからなかった未知の七賢人。

全知の話で、古き時代にこの世界の住人は多種多様な種族が居て、表世界と裏世界で暮らしていたという情報があることを知った俺はいつか試そうと思っていたのだ。

それをやっと見つけた。

裏に住んでたら流石に表からは見つけようがないな。


「隠れる必要はない。やめさせろ」

操者オペラ、光の反射を止めなさい』

すると、突然現れた巨大な空中都市に驚いた浮遊城からコンタクトを取ってきた。

コンタクトを取ってきた男は黒い長髪赤目の伝説という種族だと思われる。

英雄ちゃんの話から分かったのだが、黒髪黒目は勇者、黒髪金目は英雄で、少し変わるらしい。


『こちらに戦闘の意思はない。一方的に降伏します。』

「マスター、話せるようにしましたのでどうぞ。」

「わかった。こちらは魔王、お前達に話が聞きたくて来た。」

魔王という言葉に動揺した相手側は少し話している。

数分勝手に話をした後、連絡してきた。


『分かりました。一対一での対話を望みますがよろしいですか?』

「あぁ、問題ない。今からそちらに行こう」

『いや、こちらの城では転移を使用できませんよ?』

男が言い終わった時には魔王はそこには居なかった。

圧倒的力の前では規則など意味がないのだ。





「さぁ、何時までもモニターを見てないで話をしようか。七賢人の諸君。」「「「「「「「!?」」」」」」」

俺が転移して円卓の椅子に腰掛けると、全員が武器を抜いて一気に距離を取った。

七賢人と言うだけあって俺以外の魔王とは互角の力を持っている。

否、互角以上の者もいる。


「さぁ、座れよ。話をしに来たんだからな。」 

先ほどまで話していた、男が手で指示して全員が席に座る。

話をする準備は整った。


「お前達は何者だ?」

「私が説明しましょう。」

やはり、リーダーの男が説明するらしい。

というか、男一人に女六人ってスゲーハーレムだな。


「私達は七賢人と呼ばれる者で、全員の種族が伝説です。そして、我々は世界が危機に瀕した時救うのが役目で1万年程生きています。」

「一万年前に何があった?」

その言葉に7人は驚愕している。


「神が、殺されたのですよ」

「へぇ、死んだのが一万年前なのか。」

俺が、神が死んだことを知っている感じで言うと、7人は俺に興味を持ち始めた。

これでスムーズに話が進められるな。


「早く続き話してくれ。お前らの質問にはその後に答えてやる。」

「分かりました。神は私達をこの裏世界に引き込み、この城、【天空都市ヘブン】を授け、不老不死にしました。その役目が世界を危機から救うことと、女神を全滅させる事です。これ以上話せることはありません。」

話を終え、本当に話せる事が無いらしく、頭を下げてくる7人。


「へぇ、りょうかい。お前等が敵ではないのは理解したよ。さて、ギブアンドテイクだ。聞きたいことを聞け。」

俺の言葉に7人が集まってこそこそ話し出す。


「いくつまででしょうか?」

「面倒だし3つ。」

そう言うと三人はこそこそしゃがんで話をしている。

早くしろよ。


「では、3つ。まずは。神の武器を持ち、私達でも見る事のできないその莫大な力を持つ貴方が何者か教えてください。」

「俺はダンジョンマスターであり、魔王だ。まぁ、天照大神アマテラスの依頼で女神を全滅させる目的はお前たちと同じだよ」

7人は頷きあっている。

次の質問に移るようだ。


「では、2つめですが、どうやって女神を殺すつもりなのですか? 女神は天界から降りてきますが、一万年の間、干渉することなど出来ませんでしたが。」

「一定の戦力を確保したら門を破壊する。最低でも村人のレベルが600を超えるまでは何もしない」

「村人?」

「あぁ、レベルを上げてもらってるんだよ。村人を勇者にでも変えれば第戦力になるからな。」

「種族を変える? そんな事が」

「俺には出来る。 ほら、次の質問しろよ。」

今のでプラス2くらい質問されたが、無しってことにしといてやるか。

えーとか言われても面倒だし。


「女神を圧倒する手段を持っているような感じですが、その手段を教えてもらえますか?」

「【魔物創造】執行人ビリフ。これだな。」

「生命を、創った?」

「ダンジョンマスターの力か?」

「いや、アレが量産されるなど神にも出来るかどうか」

「凄い・・・」

「圧倒的戦力・・・」

「素晴らしい。」

「これなら、女神を殺せる」

7人は各自ビリフを見て頷いている。

まぁ、ビリフは執行人だから、超近接型だし、俺の魔力を3兆使って創ったから最強格なのは間違いない。


「質問は終わりだな。じゃ、帰るわ。なんかあったらこっちに来いよ。」

「待っ」

呼び止められそうになったが、俺はすでに消えかけているので無理。

俺は城から消えた。


「やっと、死ねる可能性ができた」

「そうね」

「やっとだ」

「やっと来た」

「長かったような短かったような。」

「長かったよ」

「私達も準備をしましょうか。」

何故、裏世界に隠れているのか。

それは、女神は表世界の管理を命じられているためである。

その命令は死んだ今でも有効なのだ。


こうして女神を殺す準備は着実に進んでいく。

同時に、彼女達・・・の死も着実に近づいていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ