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召喚される者と転生した者

ブックマ・評価ありがとでござる。

♦ マナルーン魔法学院 会議室




「さて、今日は例の事についてだ」

「しかし、こちらは誰も殺されておりませんし、あちらは正義を掲げていますが」

「いや、いくら正義を掲げても悪は悪だ」

「それは決め付けではありませんか? 私は正義だと見逃されましたよ?」

「だが、女神様が殺されたのだ。我々英雄はそれなりの対処を「待ちなさい」」

20席ある内の5席に座った者達が話し合いをしていると、一人の女性が入ってくる。

これで集まったのは計6人。


「私は彼等を見ていましたが、先陣を切ってきた魔王は女神を誘き出したかったように見えました。」

「あの魔王は初めから我々の進行の邪魔と女神を排除する事が目的な訳か。」

「早急に集めるべきですね、勇者を。」

「あぁ、いくら悪が強くとも数さえあれば何とかなるからな。」

「私が負けた魔王は育ててもらった魔王で本質的に魔王ではないと言っていました。そこから推測するに、あちら側には魔王級の戦力を増やす方法があると思われます。正義を殺さないと言ってる以上、こちらも手を出さないのが良いと思いますよ?」

「奴隷を盗み、スラムの民まで誘拐されたのにか?」

6人は話を続け、決着がつく。


「今は手を出さず時を待ちましょう。」

最後に入ってきた女性の言葉に同意し、全員その場から去って行った。




♦ 姫 リーシャ視点 



「姫、目覚めたばかりで申し訳ありませんが、よろしくお願いします。」

「分かりました。」

召喚の義を行えるのは世界でも巫女と呼ばれる者だけ。

そのうちの一人がマナルーン魔法学院を収める王の娘、リーシャ・マナルーン、私なのです。

しかし、召喚の義にはかなりの体力を使うため、使用後1年は目覚めないのです。

それに、英雄様に頼まれてはやるしかないでしょう。


「あとは頼みます」

「はい。」

頼みますとか言って頼まれた私ですが、正直召喚はしたくありません。

22歳の私は既に6回召喚しており、自由だったのは10歳まででした。

先代が死に、私に移ってしまったのです。


「・・・・巫女なんて辞めたいんですけどね」

そんなことを言っても自殺は出来ない。

そのような魔法がかけられているのです。

いつかこの状況から救われたいですし、勇者様方も全員が良い人ではないので召喚した者としては「なんだかなぁ」って感じです。



「始めますか。」

やらなければ薬漬けにされるとか聞いたので、絶対にやらなければいけない。

頭おかしくはなりたくないですからね。




「我は望む。異なる世界から我等を救いしものを。どうか、この世界に安寧をもたらし給え。」

床に描かれた目の前の巨大な魔法陣が輝き、部屋が光に包まれる。

そして、数十人の勇者が召喚された。


「あとは頼みます。」

「はっ! お疲れ様でした。」

英雄様に任せてその場を後にします。

起きていられるのは後一時間無いので部屋のベットへ向かいます。


「ふぅ、これでまた1年か。」 

そんな言葉が出てしまった。

誰かに助けて欲しいけど、姫を助けるなんて勇者でも無理なんですよね〜。

それに、文献で昔調べた時、勇者は5人のはずですしね・・・・・

意味分かりません。

神様の手違い?にしては多過ぎますし。


「眠いー」

超眠いですね。

死ぬ程眠いです。


『眠りにつきなさい。』

「ん? あっ すー」

最後に何か聞えた後、私の意識は途切れました。

あれは、何だったのでしょうね。

女神、なのかもしれませんが、この世界の主神は男のはず。

あっ、もう無理です。


私は眠りについた。





♦ 転生者



「ここは・・・・・というか、俺、イケメンになってるな。いや、気のせいか。何も変わってねぇぞ?」

俺は近藤富雄(18)といい、日本で事故死したら異世界の他人の身体へと転生した者です。

転生したの身体が向こうと同じとかつまらんけどな。


「んー、天照大御神アマテラスの爺ちゃんが言ってた通りなら西へ向かうと大草原があってそこの魔王と協力しろって事なんだけど」

森を歩くこと数分、草原に出た。

で、間違いなく正面に見える城1、2、3・・・・・7つのどれかが俺の目標地点だな。


「すいませーん。」

街へ踏み込んだ瞬間、爺ちゃんに聞いていた魔族という奴等が一斉に俺を見た。


「何だ、坊主。移住が目的か?」

「いえ、魔王様に様がありまして」

「どの魔王様にだ?」

「一番角が長くて、名前は確かキラトさんだったはずです」

そういうと全員驚いている。

どんなけスゲー人なんだよ。

俺、鑑定使ったけど鑑定LV2じゃステータス見えなかった。

いや、見える人も居るけど神強かった。


「ちょっと待ってろ。呼べばすぐ来てくれると思うから。」

「あ、はい。」

すると、目の前の人が指示したのと同時に近くに居た人が消えた。

数十秒後、人を連れて戻ってきたが、もう、化物だった。


「何か様か?」

「あっ、はいっ! 天照大御神の「転移」」

話そうとしたら、肩を掴まれ謎の部屋に転移したらしい。


「で、日本人の近藤富雄くん、何の様かな?」

「えっと、天照大御神の爺ちゃんから伝言があります。」

そう言うと、なぜ?という顔をしている。


「続けてくれ。」

「天照大御神の爺ちゃん曰く、この世界の神が殺されたから女神をどうにかしてくれだそうです。主神の力で生まれた女神が居ると主神扱いになり、交代出来ないそうなんですけど、女神様って人間に肩入れしてるらしいんですよ。だから、ここに閻魔のアホを監視者として送ってやるから女神どうにかしろ、頼むだそうです。」

魔王は少し悩んだあと、頷いて了承してくれた。


「分かった。で、お前って伝説じゃん? 勇者の街にでも潜入調査するか?」

「潜入調査とか言われるとなぁ。あ、でも今勇者召喚の義を行ってるらしいんで巻き込まれれるなら潜入調査しやすいですよね」

「任せろ。」

何を任せろと言うのだろうか。

確かに、爺ちゃんに頼んで勇者の最上級にしてくれって言って伝説になったけど、勇者として潜入調査とか辛すぎるでしょ。

だけど、この人の目はマジだ。


『勇者召喚が行われていますが、干渉しますか?』

「いいタイミングだな。タイミングを教えてくれ。」

「マジでやるんですか!? 同郷の好じゃないですか!」

魔王さんが笑顔で俺の肩に触れてきた。

ヤバい、この人ヤバいよー!


「まぁ、月に一回連絡するから頼むぞ。」

「わかりましたよ、くそっ!」

俺は、半強制的に勇者召喚の間に送られた。



「あれ、富雄じゃん! ここ異世界らしいぜ!」

「そうらしいなー」

「てか、富雄って教室に居なかったことね?」

「いや、同じクラス全員なんじゃね?」


半強制的に送られた俺だが、そこに居たのは同じクラスの奴等だった。

しかも、俺のクラスはクズの多いクラスで有名だった。


「アイツラも居るんだよなぁ」

「それな。」

「アイツらも勇者だったらこの世界終わってるわー」

「マジそれなー」

俺達は聞こえないようにそんな事を話していた。

イケメンヤンキーの新藤颯シンドウハヤテくんはスゲー優しいんだけど、ハヤテに喧嘩を売る集団が馬鹿すぎるのだ。


「君達は勇者として召喚された。一部勇者でない者も居るだろうが、気にせず訓練してくれ。召喚された者は全員強くなるからな。では、付いて来なさい。」

俺の潜入調査はこうして始まった。

まぁ、あんな化物が大量に暮らしているというのに「この国の戦力で勝てるわけないよなー」と思う俺であった。




魔王の住処



村人 全員LV500 以上  毎日筋トレ・武術魔法の鍛錬+農業等


魔族 全員LV700 以上  毎日筋トレ・武術魔法の鍛錬+農業等


魔王 全員LV999 カンスト 毎日筋トレ・武術魔法の鍛錬+農業等


キラト LV1580 限界突破 毎日筋トレ・武術魔法の鍛錬+農業等



レベルはその人の実力を示す。

例)

レベル表記が1でも999の実力を持っているとする。

すると、戦闘した場合LV1からLV100になり、もう一度戦うとLV200になる。

100単位で身体構造が大幅に変わるのでこのような仕組みになっている。


キラトの場合は999という枠の強さを超えたため、LV1000になった。

魔物の大量創造等で力をつけ、前回の戦闘でLV1580になっております。



戦闘の定義

相対して構え、攻防をしたら戦闘に入るので、前回、スコップを振った時点でLV1580になっている。


※魔王は特別でLV1からLV999に一気になれる超高性能身体構造をしていまる。



魔王になった組


本質的に魔王な7人程の力はない。

寿命も、その種族と同じで、魔王級の実力と魔王の称号を持っている者達。





   第二章 勇者召喚  完


次回 第三章 英雄の決断   





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