表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/45

アダンテの修行

♦ アダンテ・スレイヴ



「なぁ、勇者より勇者の力って何?(笑」

「馬鹿にしてんのか? さっさと師匠としてなんか教えろよ」  

部屋に入ってからずっとこんな感じで話している。

あの時の事をめっちゃ馬鹿にしてきてウザい。


「いやー、魔王に教えを請うのに勇者より勇者って何って思ってさ(笑 勇者より強い魔王とかじゃねぇの?(笑」

「魔王ってのは敵を殺すじゃねぇか。俺は誰も殺さない。」

俺の決意は固いのにスゲーバカにしてきやがる。

でも、アブソリュートは急に黙り込んだ。


「おい、なんだよ。急に黙んなよ。」

「あぁ、すまん。創造主が選んだだけあるなぁって思ってさ。馬鹿にしてたのはただの挑発。試したんだ。すまないな。」

なんだ、良い奴だったのかよ。


「で、結果は良かったってことだろ?」

「もちろんだ。これから先、お前はほぼ全ての攻撃手段を失うからな。基本的に殺す事は考えてほしくなかったんだよ。」

「へぇ、まるであの魔王様の守りたいって感情が具現化したみたいな奴だな。あの魔王様は俺以上に全てを守りたいと思ってる人だと思うし。」

「ほう、そこに辿り着いたか。あの魔王様のように全てを守れるようになりたいなら従え。俺が強くしてやる。魔王の守護心から生まれた魔王が直々にな。」

適当に言ったのに合ってたらしい。

というか、攻撃手段を失うとかどんだけ代償払うんだよ。


「攻撃手段を失うことが嫌か?」

「顔に出てたか?」

「出てたな。」

「まぁ、防御魔法でも攻撃できるからなんでかなーって思ってさ。」

「それも無理になる。できる攻撃はたった一つ、これだ。」

「素手かよ!?」

俺の攻撃手段はたった一つ、パンチとかキックのような身体的モノだけになりました。

でも、なんで防御魔法で攻撃が出来なくなるのか分からない。


「でもよ、なんで攻撃出来なくなるんだ? 絶対じゃないだろ?」

「絶対だよ。お前にはそういう契約をしてもらわなきゃならない。俺と同等になる為にな。」

なるほど、納得。

全てを捨てて俺は防御を手に入れるわけか。

どんな代償を払ってでも俺はあのクソったれな盾の勇者を超えるがな。


「よし、ひとまず超人的な肉体になれ。」

「どうやってだよ」

「筋トレと魔力全消費?」

「はいはい、頑張りますよ。」

「何普通の筋トレしようとしてんの? お前にはこの部屋の特性を使って重力を上げた状態で筋トレしてもらうから。まぁ、1日毎に増やしていくか。まずは2倍な。」

「2倍でも辛っ! でも俺は負けねえ!!」

地獄の特訓はこうして始まった。

しかし、筋トレだけで死にそうである。

魔力全消費は全部無くなると気を失うとは知らずに初日気絶した。


一年後、称号欄に超人という文字が刻まれているのだった。



「さて、魔力も増えたし、身体もできた。」

「やっと契約か?」

「まずはスキルレベルをMAXにしろ。」

「くっ、そっちかよ」

「仕方ないんだって。防御魔法の多彩さは失われるからレベルも上がりにくくなっちまうし。だから契約は最後だ。」

「了解了解。」

なんか、一年あっという間にだったけど、筋トレは辛い。

現在の加重力は366倍である。


「筋トレに苦労してたらスキルレベル上げる時間無くなるぞー」

「回数減らせよ! 1000回って無茶だわ!」

「〜♪」

「口笛吹いてんじゃねぇ!!」

この状況に諦めつつ俺は死ぬ気で頑張るのだった。

このままだと超人すら超える勢いです。


「あの魔王様よりつよくなったんじゃね?」

「んなこと言ってると死ぬぞ? キラト様は光超えるから。」

「それ人じゃないよね!?」

「魔王だし。」

全然超えれそうにないな。

魔王様ってもう神だわ。

この世界で勝てる可能性あるのって七賢人・・・だけかな。

本当に実在するか知らねぇけど。

実在しても一万歳とかだし、相当な老いぼれか、きっと死体なのは確定だよな。


「何考えてるんだ?」

「いや、七賢人っていう伝説上の人が本当にいるなら魔王様でもまけるんじゃないかなーって」

「へぇ、そんな奴居るのか。でもな、もし、キラト様を怒らせてみろ。この世界の種族は全滅するぞ」

「なんで分かんだよ。」

「俺はさ守護心だぞ? 憤怒も知ってておかしい事はないだろ?」

「絶対怒らせないようにするわ。」

怖いこと言いやがるな。

憤怒とかいうとリアルじゃねぇか。

怒るとかにしてほしかった。


「無駄話止めて続きな~」

「へいへい。」

そうだった、俺に無駄話をする暇はなかった。

あの勇者をぶん殴って殺すために。



それから4年が経過し、スキルも取得して残るは限界突破のみになった。

今日は最終日で、俺は限界突破するために殺試合をすることになっている。



「さぁ、始めるぞ、弟子!」

「あぁ、始めよう、師匠!」

実戦形式の訓練になってからこう呼び合う様になった俺達。

正直、初めは嫌だったが慣れればどうってことない。

 



アダンテ・スレイヴ LV580 (MAX 999)


種族 人


装備 鉄盾


魔力 845,000,000,000 (通常10,000程度)


能力

盾術LV10

魔盾術LV10

防御魔法LV10

暗視LV10

仙術LV100

視覚強化LV10


固有能力

守護魔法LV100

中和LV800 (MAX 999)



称号

守護神の加護・鉄壁の才・超人・守護の契約


装備 冒険者の装備 (下級)






絶対不可侵アブソリュートゼロ LV999 (MAX 999)


種族 魔王


装備 宝腕ジャッジメント (専用創造武器)(右・盾)(左・吸収)


魔力 1,000,000,000,000


能力

鑑定LV10

威圧LV10

隠密LV10

探索LV10

暗視LV10

再生LV10 

盾術LV10

魔盾術LV10

防御魔法LV10    

仙術LV100



固有能力

瘴気LV10

中和LV100

守護魔法LV100

守護神魔法LV200  

状態異常無効化LV10

絶対不可侵アブソリュートゼロLV999



称号

魔王に創られし魔王・人外・守護の契約


装備 魔王の魔法衣








「行きます!」

「俺も行くぜ! ちぇすとっ!!」

「速、ぐはっ」

防御する前に懐に飛び込んできた師匠の拳が、横っ腹にクリティカルヒットした。

壁に衝突するとよりダメージを負うので壁に着地する。


「いくっぜっ!」

「おせぇ!」

「ぐっ」

「ははっ! ざまぁ」

壁を蹴って顔面を殴ろうとしたら、壁が現れた。

防御魔法の展開が早すぎる。


「オラッ! 諦めんのか!」

「ぐはっ、ナメんなぁ!!」

師匠はマジで俺を殺す気だ。

今の一撃で理解した。

なぜなら、後少し腹筋に力を入れるのが遅れていたら俺の内臓はグチャグチャになっていただろうからな。


「クソッ師匠がぁ!!」

「口だけじゃなんでもいえるよなぁ! オラッ、死ねよ! 死ねっ! 死ねっ! おいおい、本当に死んじまったか?」

「ごほっ、クソッ、たれ、がぁ」

立ち上がれないし、視界がぼやける。

このままではマズい。



〈ねぇ、絶望・・の力が欲しい? 絶防・・の力がほしいのでしょう?〉

「誰、だ?」

「おいおいっ! 幻聴でも聞こえてんのか? 死ぬのか! なら死ねよ!」

「ごほっ」

師匠の蹴りが俺の横腹に何度も何度も入り、どんどん意識が遠くなる。

だが、今の声は本当に幻聴なのだろうか。


〈ねぇねぇ、ほしいのでしょう? 求めなさいよ。私が力になってあげるから。〉

「だから、誰、だって、言ってんだろ」

「おーい、マジで幻聴聞こえちゃってる感じ? まぁ、死ぬなら死んでもいいけどな。おらっ」

「ぐっ、クソッ師匠がっ!」

「おっ、まだ息あるねぇ」

こっちは今にも意識が飛びそうなのに蹴りばっかいれやがって。


〈ほらほら〜。早くしないと死んじゃうわよ? 死にたいなら良いけど。〉

「うるせぇなぁ!! 力をくれるんならさっさと力をよこせぇ!!」

〈ふふっ、貴方に忠誠を。〉

「きたきたきたぁ! 突破する時だぁ!!」


〈限界突破を確認〉

〈絶防領域LV1を取得〉


「なんだ、この領域は・・・・」

「ぶっ飛べ師匠っ!」

俺の拳は防御魔法などに阻まれることなく師匠の顔面に当たった。


「痛ぇなぁ!」

「ぐはっ」

当たったけど、ビクともしなかった。


「だから、なんだよこの領域は」

「絶防、領、域、です、ごほごほっ」

「あー、すまんすまん。再生っと。」

今にも死にかけていた俺は師匠に治癒され立ち上がる。


「で、説明しろよ。」

「ここは絶防領域と絶望領域の重なる世界。精神力の弱い人は絶望に陥りますし、強くてもここでは俺以外防御行動を取ることができません。そういう領域なんですよ。」

「へぇ、スゲーじゃん。お前が俺より身体能力が優れていたなら勝てただろうに。」

「レベル差400で勝てるわけ無いでしょうに。」

「いや、そうでも無いみたいだぞ?」

「え」

言ってる意味は分からないが、誰か勝ったのだろうか。


「まぁ、いいや。我は汝の力になるべく生まれた者。汝に我が力を。」

「今のなんですか?」

師匠が何やら呪文を唱えると師匠が消えていく。


「師匠どうしたんですか? 消えるんですか?」

「んあ? 言ってなかったか? 俺はさ、これからお前と1つになるんだ。力は有効活用しろよ。」

「んー、なんか、師匠が消えるわけではないならいいや。」

「酷えな。」

「んー、お疲れっす!」

「お前・・・・もういいや。じゃあな。」

師匠はパッと消えて漆黒の宝玉になった。

師匠の宝玉は綺麗な黒してて、莫大な魔力が詰まっている。


「食えばいいのか?」

〈美味しそうだし早く食べてよ。味覚共有してるし〉

食べようとすると、あの時の幻聴が聞こえてくる。


〈まさか! 私のこと忘れたの!? 最低ね!〉

「はぁ、マジで何なのこの頭に響く声。」

マジで頭おかしくなったかもしれない。


〈あのねー! 私は貴方の能力、絶防領域の意志よ!〉

「いらねぇのついてきたぁ」

〈い、いらないですって! ほんっとうに許せない!〉

「はいはい。師匠いただきまーす」

頭に響く声声を無視して師匠を食べると美味すぎてヤバかった。

中毒になりそう。


「美味っ!!」

〈な、なによこれ!こんな美味しい魔力初めて食べたわっ!〉

しかし、師匠の宝玉は1つしかない。

あー、少しずつ、食べればよかったな。



〈扉あるわよ。〉

「行くか。」

〈何処へ?〉

「勇者をぶっ殺しに行くんだよ。」

そう言ってドアノブに触れる。


〈はぁ!? でも、た、確かに、アンタ、魔王、ね・・・・・主人間違えたぁ!?〉

「何だよ。勇者に付くつもりだったのか?」

〈そうよ! 当たり前でしょ! この能力は女神様が作った能力何ですから!〉

「へぇ、今から会う魔王様を見たらこっちで良かったと思えるだろうよ」

俺は扉をくぐる。

さぁ、あの勇者に目に物見せてやるぜ。




アダンテ・スレイヴ LV999 (MAX 999)


種族 人外魔王


装備 宝腕ジャッジメント (専用創造武器)(右・盾)(左・吸収)


魔力 1,845,000,000,000


能力

鑑定LV10

威圧LV10

隠密LV10

探索LV10

暗視LV10

再生LV10 

盾術LV10

魔盾術LV10

防御魔法LV10    

仙術LV100



固有能力

瘴気LV10

中和LV100

守護魔法LV100

守護神魔法LV200  

状態異常無効化LV10

絶対不可侵アブソリュートゼロLV999



称号

守護神の加護・鉄壁の才・人外・守護の契約


装備 魔王の魔法衣


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ