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エイラの修行 

♦エイラ・リンドブルム 視点



「ここが、修行部屋ですか?」

「ここは修行部屋、時の部屋タイムルームだ。」

「タイムルーム?」

「ここは時の管理をする事が出来る。主の予想通りに5年間の鍛錬でいいでしょう。」 

「分かりました。お願いします。」 

私は圧倒的な力を手に入れるために魔王に全てを捧げました。

いえ、あの魔王様に仕方なく従ってるように感じるかもしれませんが、良い魔王様ですからしっかり従うつもりです。



「取り敢えず、1年間は剣の鍛錬と魔力強化を行う。」

「はい。」

こうして始まった修行ですが、1年目は特に何もなく終わりました。

変わった事と言えば魔力が増えた事と、剣術がレベルMAXになった事ですね。

元は剣術は無かったのですが、剣を振ってるうちに見に付きました。

ステータスなんて普通は滅多に見れませんが、ここでは見たい時に見ることが出来るのでどれくらい成長したかも確認できて便利です。




エイラ・リンドブルム LV15 (MAX 999)


種族 人


装備 鉄剣


魔力 5,400 (通常1,000程度)


能力

剣術LV10

魔法剣術LV1 (MAX 100)

暗視LV1


固有能力

神聖剣術LV1 (MAX 100)

神邪剣術LV1 (MAX 100)



称号

戦神の加護・剣神の加護


装備 冒険者の装備 (下級)





「なかなか、ですね。これだけの身体なら極度のレベル上昇にも耐えられるでしょう。」

「やっとレベル上げですか!?」

「いいえ? まだです。 魔法剣術までレベルをMAXにするまでレベル上げはしません。」

「うぅ」

私は当分レベル15のままらしいです。

これでは強くなった気があまりしませんね。



「3年ですね。後3年ですべてのスキルレベルをMAXにします。残り一年はレベル上げをしましょう。」

私とドラゴニアさんは、こうして日々を過ごしました。

ステータスを見せてもらったのですが、この方だけで国が滅ぶと思います。



戦龍女バトルドラゴニア LV999 (MAX 999)


種族 魔王


装備 宝具アヴァロン (専用創造武器)(形態変化)


魔力 1,000,000,000,000


能力

鑑定LV10

威圧LV10

隠密LV10

探索LV10

暗視LV10

再生LV10 

剣術LV10

魔法剣術LV100


固有能力

空間跳躍LV10  

状態異常無効化LV10

瘴気LV10

神聖剣術LV100

神邪剣術LV100


称号

魔王に創られし魔王


装備 魔王の重装備




私達の3年間はあっという間に過ぎていきます。

少し長いなと思った頃もありましたが、今では過去の事です。





「はぁ! せいっ!」

「良いですね。もっと鋭く来なさい!」

「はい!」

「いいですよ。」

最後の5年目に入り、私とドラゴニアさんは一対一の形式で鍛錬を続けます。

最近は、レベル250になってドラゴニアさんに一撃入れる事が出来るようになりました。


「【神聖剣術】剣舞八連ソードダンス

「能力の使い方も上手くなりましたね。」 

ドラゴニアさんは褒めてくれますが、一度も私に対して能力を使ったことはありません。

使われたら私死にますし、多分。




「ドラゴニアさん強すぎです。」

「そうですか? それにしても、初めの頃に比べて貴方は堅さが抜けましたね。」

「緊張してたんですよ。ここ、魔王城ですし。あの人凄い強さが滲み出てますし。」

「それは、そうでしょうね。私など創造主の7分の1の力で生み出された魔王ですし。」

こんな感じで、くだらない話も最近はよくします。

ドラゴニアさんって、創造主の事が大好きみたいで、いつか結婚したいそうです。



「そう言えば、ドラゴニアさんって創造主から創られて、創造主と記憶共有してるって言ってましたよね?」

「ええ、言いましたよ。」

「それなのに何で創造主が好きなんですか?」

「好きだからです。」

「恋に理由は無いんですね。いつか、結婚出来るといいですね。」

「ええ、そのいつかは絶対に来ませんが、考えるだけなら良いですよね。」

ドラゴニアさんの顔は何処か寂し気でした。

何故絶対なのかこの時の私には全く分かりません。


「さて、続きをしましょうか。」

「はい!」

一日一日、あっという間に過ぎていきます。

私は3年間死ぬ気で鍛錬し、レベル15で全スキルレベルMAXという化物になりました。

まぁ、ドラゴニアさんとかレベルMAXで全スキルレベルMAXなんで、私なんかゴミですけど。


「3年で本当に全スキルレベルMAXできるのですから、創造主に選ばれただけありますね」

「い、いえいえ! ドラゴニアさんが凄いんですよ!」

話をしながら距離をとって構えを取る。


「さぁ、かかってきなさい」

「はいっ!」

何度も地面に叩きつけられ、何度も壁まで吹き飛ばされます。

それでも、私は立ち上がらなければいけない。

私には私の目標があるのだから。



「まだまだ行けそうですね」

「はい!」

容赦なく振るわれる技を避け、反撃をする。

段々とその速度に慣れてくる。



「あの、私って今レベル500ですけど、なんで999のドラゴニアさんの技を避けたり出来るんですかね?」

「レベルに差はあるけれど、既に貴女の実力は999に近いからです。そして、それこそが999に辿り着ける証拠でもあります。」

私が999というのは想像できませんが、それくらいしないと勇者には勝てないのかもしれませんね。

更に一年、私は必死に頑張り、とうとう最終日がやってきました。

なんだが、5年って一瞬でしたね。


「今から行うのは殺試合。覚悟は?」

「出来ています。」

「ルールーは簡単に、私にダメージを1でも与えられれば貴女の勝ち。貴女が気を失ったり、死んだら私の勝ちです。」

「分かりました。」

私達は同時に剣を構えます。

その構えは全く同じで、自分を見ているように感じる。

ドラゴニアさんの殺気に圧し潰されそうですが、耐えなければいけません。


「「いざ」」

私と、ドラゴニアさんの言葉が被り、微笑んでしまう。


「「尋常に勝負!」」

同時に地を蹴ったが、ドラゴニアさんはすでに目の前にいた。

空間を跳躍してきたのだ。



「せやぁ!」

「くっ」

ドガッ

壁まで吹き飛ばされましたが、壁に足をつけ蹴る。


「【神聖剣術】剣舞八連ソードダンス

「【神聖剣術】剣舞八連ソードダンス

私の技は同等の技で防がれてしまう。

やはり、このままでは絶対に勝てない。


「油断、ですか?」

「え、痛っ!」

背中に空間跳躍してきたドラゴニアさんの剣が迫り、避ける事が出来ないのを理解した。

そして、左腕を斬り落とされる。


「ぐっ、あっ、クソがぁ!!」

「降参しますか?」

私は自分に腹が立つ。

もしかしたら、殺されないんじゃないかと心の何処かで考えていたのだ。

そして、油断のせいで剣士の命である腕を斬り落とされるなど言語道断。


「クソックソックソッ! クソがぁ!!」

「来ましたね」

ドラゴニアさんの言葉は聞こえなかった。

しかし、私の中で力が増幅される。

その時、私は魔王様の言葉を思い出した。

「ここは、魔王城。お前達が憎しみを忘れ、怒りのままに強くなる場所だ。」

そうだ、怒れ、自分に怒れ。

あの、勇者に対して怒れ。

それが力に変えれる場所なのだから!


〈限界突破を確認〉

〈神剣術LV1を取得しました。〉


「これはっ、流石ですね」

「グアッ・・・・いき、ます!」

ドラゴニアさんが少し驚き嬉しそうに微笑んでいるのが見える。

私の身体には今、新しい技が見についたのが分かる。


「【神剣術】羅貫」

「せいっやぁ!!」

私の突きは力任せの一撃で叩き伏せられた。

完全に負けだ。


「ふふっ、合格です。再生」

「え」

倒れそうになる私を支え、再生をかけてくれるドラゴニアさん。

しかし、斬られた腕は戻りません。

私達の固有剣術は治癒魔法系統不可という特殊能力があるのです。


「腕は治せないので義手にしておきます。」

「はい。」

私の腕は義手に変えてもらった。

これを見れば、自分の驕った時のことを思い出せる。



「はい、終了。少し休みなさい。」

「ありがとうございます。」

治癒を終え、ドラゴニアから休むように言われた。

取り敢えず、体力を回復させなければ。

食事はほしいと思えば出てくるので、食事を食べ、眠りにつく。




次の日




「今日はここから出る日です。あと一時間でここからでなければいけないので儀式を始めましょうか。」

「儀式?」

「ええ、儀式です。」

何処か悲しそうなドラゴニアさんは既に儀式を始めている。

魔法陣が現れ、私とドラゴニアさんが包まれる。


「我は汝の力になるべく生まれた者。汝に我が力を。」

「え、何が」

ドラゴニアの言葉の後、魔法陣がドラゴニアに吸収されるように吸い込まれていく。


「エイラとの5年間は楽しかった、ありがとう」

「私もです。これからもよろしくね。」

しかし、ドラゴニアさんは儚げな様子で微笑んだ。


「エイラ、私はここで消えるの。」

「え?」

「私は、エイラと1つになるの。これが目的で生まれたのよ。」

「それってどういう意味ですか?」

その言葉の意味は分からない。

しかし、ドラゴニアさんの身体が透明になっていく。


「私が消えたあとに残る宝玉を飲み込みなさい。それがここでの最後に任務なの。」

「分かりました。意味は、理解しました。今まで、本当に、ありがとう、ございました。」

「悲しい時に強く居られるその心の強さ、良いですね。では、後はよろしくお願いします。どうか、創造主が完全に魔に落ちた時、救ってあげてください。」

「その願い聞き受けます。」

目の前で消えたドラゴニアさんが中心に凝縮され、漆黒の宝玉が出来上がる。

その宝玉からはドラゴニアさんの力を感じる。


「いただきます。」

宝玉を口に入れると溶けるように身体に染み渡っていく。

同時にレベルが999になる。


「感謝っ、します。貴女の意志はっ、私が、引継ぎまし、た。ぐすっ」

(旅立ちの時です。涙はここで終わりにしなさい。)

「はいっ!」

幻影のように現れたドラゴニアさんの言葉に返事をして現れた扉を通る。

ここからが始まりだ。


「行ってきます、ドラゴニアさん。」

胸に手を当て呟き、私は外に出た。






エイラ + バトルドラゴニア




エイラ・リンドブルム LV999 (MAX 999)


種族 人外魔王


装備 宝剣アヴァロン (専用創造武器)(破壊不能)


魔力 1,540,000,000,000


能力

鑑定LV10

威圧LV10

隠密LV10

探索LV10

暗視LV10

再生LV10 

剣術LV10

魔法剣術LV100


固有能力

空間跳躍LV10  

状態異常無効化LV10

瘴気LV10

神聖剣術LV100

神邪剣術LV100

神剣術LV1


称号

戦神の加護・剣神の加護・戦龍女の弟子


装備 魔王の重装備



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