表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/45

何してもいいならね

現代という社会にて、俺はこれ以上楽な世界はないと思う。

中学そこそこ頑張って高校へ行った。

高校かなり頑張って大学へ行った。

大学で適当に免許取って銀行に就職した。


この後は頑張って仕事して、金ためてって暮らしてた。

元から家が結構な大家で、江戸前から続いてる家だ。

働かなくても、家の家業を継げば良かったんだが、他人に人生を決められるのが嫌で普通に銀行で働いている。


「もう、25か・・・・・」

働き始めて3年で、親からも後継ぎのために結婚しろと言われた。

そして、いつの間にか俺と美人さんを婚約させた家族。

挙句の果てには、体外受精で子供を授け、男の子と女の子を産んでもらいたいから精子よこせだそうだ。

楽なので従ったが、美人さんが俺の嫁みたいに振る舞うのが納得がいかない。

俺は、その日家出して今に至る。




「ネットゲームは恐ろしいな。」

仕事を辞めて5ヶ月が過ぎた。

家に手紙を残し親父の金を借りてきたので残りの余生はこのマンションでネットゲームをして過ごすつもりだ。

ほんと、やりだすとネットゲームから逃げれない。

これ、麻薬と同じレベルだと思う。



ピーンポーン




「ん? 誰だ?」

家に誰かが来たので出迎えると絶世の美女と、ボディーガード二人が部屋の前に立っているではないか。

なぜ俺は外を確認せずに扉を開けたのだろうか。


「な、何か用ですか?」

「ダンジョンマスターやりませんか?」

「は?」

「ダンジョンマスターやりませんか?」

二度言われたぞ。

頭が可笑しいのかとおもったが違うらしい。

ダンジョンマスターってネトゲとかにあるダンジョン作る奴の事だよな?


「取り敢えず中に入れてもらえますか?」 

「あ、はい。」

中に通して三人に茶を出す。

美人さんはソファに座り、ボディーガードは後ろで立っている。

俺は正面に座った。


「で、どういうことですか?」

「異世界でダンジョンマスターやりませんか? 貴方才能ありそうですし。」

と言われても、異世界とか現実味がない。


「現実味がない、ですか。では、貴方達、戻りなさい」

その言葉と同時に背後の二人が死神になった。

ヤバい、これ、マジな奴だよ。

鎌でいきなり俺の部屋の机とか叩き斬ったぞ。


「異世界ってのは分かったけど、何故俺?」

「え、暇そうですし。それに、才能ありそうですからね。それだけです」

確かに、この世界には飽きてたし、無職ニートだ。

唯一楽しい事はネトゲだけ。

それなら行っても問題ないか。


「いいけど、」

「本当ですか!?」

「最後まで聞いてください」

「あっ、すいません。」

謝ってきたので取り敢えず話を続ける。



「いいんだけど、何してもいいならね」

「何してもって、何する気ですか?」

「内緒」

「うっ、分かりました。」

ちょっと涙目だが承諾してくれた。

すると、死神が俺の両腕を片方ずつ持って俺を持ち上げる。


「え、なに?」

「行きましょう」

そして、俺は地球から消えた。






「ここは?」

「神の間です。」

そう言われても、完全に邪神とか専用だと思うのだが。

なんか、苦痛の声とか響いて聞こえてくるんだが!


「帰ったか我が娘よ」

「はい、還りました父上。」

「え、閻魔?」

目の前には机の前で仕事をするイケメンが居た。

机に閻魔と書いてあるから閻魔なのだろう。


「閻魔であっている。さて、君には魔王としてダンジョンマスターになってもらう。頑張ってくれ」

「魔王!? 聞いてない!」

「言ってませんし。」

当然のような顔して言ってくるが、最低な女である。

確かに、死神連れてる奴を信用してた俺も馬鹿だった。


「ふざけんなぁ!」

「行ってらっしゃい!」

俺の足元で魔法陣が輝き、俺は異世界へ送られた。

ちくしょう、こうなったらとことん何でもしてやるぜ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ