プロローグ
「ウキー!ウキー!」
ヘルメットと竹刀を装備したおさる兵達が戦っている。
相手は正義のヒーロー、聖獣仮面『レオガイガー』。
あれ、女の子だからヒーローじゃなくてヒロインかな?
まぁ、どっちでもいいや。
赤のピッチリとした衣装に身を包み、華麗におさる兵達と闘うレオガイガー。
「おさる兵さん達!頑張ってください〜〜〜!」
そして、これまた黒のピッチリとした衣装を身にまとい、ビクビク怯えながらも、後ろで頑張って――もう涙を浮かべるほど必死に――応援しているのが俺の幼馴染の黒野 夜子(くろの やこ)15歳。
身長は141センチの幼女体系で茶色っぽい小さなツインテールがトレードマークの女の子。
しかも、いまだに小学生に見られるほどの童顔で、本人は結構それを気にしているらしい。
今は目元を黒い仮面で隠してるからわからないけど、たれ目でほにゃほにゃした感じの中学3年生だ。
なんと彼女、悪の組織『ブラックローズ』の『ブラックゲン大帝』の一人娘にして、暗黒将軍『ブラックナイト』なのだ。
ビシバシとやられていくおさる兵達。
「きゃー!おさる兵さんがぁ!!」
もはや涙を滝の様に流す夜子。
いよいよ、雑魚も消えて暗黒将軍ブラックナイトと聖獣仮面レオガイガーの一気討ち。
響くレオガイガーの高い声。
「サンタさんを誘拐してプレゼントを独り占めなんて、絶対に許さないんだから!」
因みに、さっきも言ったように、レオガイガーも女の子。本名は、夏木 音子(なつき ねこ)17歳。
身長は160と結構高いんだけど、スリーサイズは可哀相でいえないくらいツルペッタンな高校2年生。
レオガイガーの時は口元を銀のマスクで隠してるだけだから、ぶっちゃけ隠してるつもりなのか微妙だが、キリッとした目と黒くて長いポニーテールが特徴の美人顔。
お父さんが元正義のヒーローで、その跡を立派に継いでる頑張り屋さん。
実はこっちも幼馴染、っていうか俺達三人とも幼馴染なんだけどね。
ヤコは俺の妹みたいなもんだし、ネコはマブダチって感じだし。
そんな二人が戦ってるんだから正直微妙な心境な俺。
でも止める訳にもいかないんだよなぁ、これが。
だって、俺は――
「はっ、お前はゾンガイガー!?」
「おにぃ〜ちゃ〜〜ん!!!」
登場した俺を睨むレオガイガーと、俺に向かって泣きながら走ってくるブラックナイト。
そう、俺ってば悪役なんだよねぇ。
そろそろ自己紹介をしようかな?
俺の名前は、境 灰斗(さかい かいと)17歳。趣味は読書、彼女いない歴17年。身長は171センチだから、あと4センチは欲しいと思ってる。
ブラックローズ所属の元聖獣仮面……って設定の死獣仮面『ゾンガイガー』をやってる高校2年生。
さっきも言ったけど、この二人とは幼馴染で、ネコとはクラスメートでもある。
二人は俺の正体を知ってるし、俺も二人の正体を知ってる。
なのに、だ。何故か二人は互いの正体を知らないんだよな〜。
お陰で色々と大変な生活を送ってる俺。
特に何が大変って――
「おにぃちゃ〜ん!こわかったよぅ〜!!」
「あ、こら、ブラックナイト!カイっ、じゃなかった、ゾンガイガーから離れなさい!!」
俺に抱きつくブラックナイトと、それを頬を赤らめて咎めるレオガイガー。
どうやら俺は二人に好かれちまってるらしい。
もう、完全に板挟みな俺。
「離れなさ〜い!!」
「おにぃちゃ〜ん!!」
はぁ、なんて苦労人な、俺。
誰か〜、た〜す〜け〜て〜!
どーも、ひるこですw
プロローグ書き上げました〜w
気付けば、もう4時ですよ、4時。
なんてアホな私(トホホ)
そんなアホな私が書くアホな小説ですが、感想とか頂けると、感動して泣きます(笑)
それでは、続きも読んで頂けると信じて、おやすみなさ〜いw