0章-第3話
他にできそうなことは、少なくても水の確保。
トイレや食料は、どうしようか、
トイレは、スコップで穴でも掘って、、、
「スコップなんてないわな」と思わず呟き、辺りを見渡す。
…スコップが置いてあるし。鍾乳洞の柱に立てかけてありました。
隅っこの地面を80cmほど、掘ってみた。案外サクサク掘れました。
後は、食料か。釣りでもしてみようか。
でも、釣竿なんて…と思いつつ辺りを見渡すと、近くに置いてありました。
なぜ、最初に気付かなかったんだろうと思えるほど近場に。
餌なんてものもないけど、やることないので
現実逃避を兼ねて、糸を垂らしてみる。
暫し経過していると、
湖面が光って、何かこっちを見てるような。
気づいて、歯も見えたと思った瞬間、何か飛び出してくる。
頭を伏せて、やり過ごすことができたのは、ただただ運がよかっただけ。
心臓が高鳴りつつも、改めて飛び出してきたもの見てみる。
深海魚ぽく、写真でしか見たことのない竜宮の使いによく似てる。
いやに顔がでかく人を丸呑みできそう、全長15mほどありそうだけど。
ふと、目が合う。海の生物だから陸上は動きがと思うまもなく、
体中を器用にバネのように縮めこちらの方に飛んでくる。
えぇ、走って洞窟の奥の方に逃げましたよ。
途中、ふと違和感を感じ、掘った穴を見ると、
5mほどのでっかいミミズが這い出てきてます。
2匹?とも、サメの歯みたいに、なんでも食べれそうな頑丈な歯がみえる。
泣きそうになりつつも、餌になりたくないため、走って逃げる。
洞窟の半分位着たあたりで、
後ろを振り返ってみると、リュウグウノツカイモドキが
ミミズを半分ほどはぐはぐと丸呑みしてた。
やがて、全て食べ終えると満足したのか静かに湖面に帰っていった。
最近の深海魚は、餌を食べに陸上にも上がって、水陸両用に、
そんな訳あると思いつつも、現実に目の前で起こっている出来事。
ここにいることが危険と分かっていても、
何も対策を打てない。本当に詰んだらしい。やっと、実感が湧いてきた。