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退魔致しましょうか?  作者: 銀河の水
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後日談


次の日、俺はいつもみたく教室に入ると何かが違うと感じた。


しかし、それが何かはわからない。


強いて言うなら詩織がニュースを言ってこないだけ。


だがそれはただ面白いニュースが無いだけのこと。


まあ平凡は嫌いではないからいいとするのだが……どうにもこうにも気になってしまった俺は正に聞くことにした。


「なぁ正、詩織の奴様子がおかしくないか?」


「んあ?何言ってんだ、お前のせいだろ?」


「はぁ?俺のせい……?」


まるっきりわかっていない俺に正はため息を吐いて口を開こうとした時


「だ、ダメェェェ!」


慌てて正の口を塞ぎ、俺の方を向いて詩織は喋る。


「あ、天君!天君は関係ないからね!」


「お、おい詩織、必死過ぎじゃないか?」


「そ、そんなことより、知久井君ちょっと来て!」


詩織は口を塞いだまま正を連れていってしまった。


「な、何なんだ……」


流れに乗り損ねた俺は教室に一人残され、しょうがなくリュックサックから一時間目の授業の用意をする。


どうせ南ちゃんが来るまで帰って来ないだろうし、ゆっくりさせてもらおうと机に突っ伏している時、誰かから後ろから肩を優しく叩かれる。


起き上がりながら後ろを振り向くと、ぼやけながらだが愛を確認できた。


「んあ?愛か?」


「おはよー真ちゃん、お寝むなの?」


お寝むとはまた可愛らしい表現だ。


「いや大丈夫さ、眠ろうとしてただけだから、んで用件は?」


「今日は重要な会議あるからフケちゃダメだよーって言いに来たんだ」


「ああ、そうだったな~大丈夫だよフケやしないから」


笑顔で返すと、愛は周りを見てから続ける。


「あれしおりんとちー君は?」


しおりんは詩織でちー君は正のことである。


キョロキョロ探す愛に、先ほどのことを説明した。




―3分後―


「てことが、あったんだよーどういう意味かわかるか愛?」


俺がそう聞くと、愛は大きなため息を一つふーっと吐き、落胆の表情をしながら俺に言った。


「真ちゃん、それは鈍感過ぎるよ~……しおりん可愛そうだな」


「どういう意味だよ愛?」


「それは乙女の秘密ということで、じゃあね真ちゃん」


ふふふと笑い、軽快な足取りで自分のクラスへ帰る愛は足を一度止めて俺に一言言った。


「しおりんは可愛そうだけど、私にとってはチャンスかな~じゃあね~」


そのまま軽快な足取りで帰った後、何故か頬が腫れた正と顔を赤くし、息を荒くした詩織が帰ってきたのであった。

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