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神隠しの庭  作者: シルフェまたさぶろう
第二章 予見者と勇者様
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その三十九


 仁太にとって、それは単純な発想であった。あるいは引用といってもいいだろう。

 今までに読み、知ってきた数々の創作……多くは少年漫画だが……のなかで、カビが生えるほどに活用されてきた戦術、それが「戦場にあるモノの利用」だ。

 崖崩れや雪崩を人工的に起こしたり、火山を噴火させるなどといったものに比べ、木を倒すというのは大胆さには欠けるものの、現状においては有効な手段であることはすぐにわかった。

 ライティルの持つ仕込み銃はこの木を貫通させるだけの威力は持っていない。そして両足を持たない彼にとって、木を回りこんでこちらを狙うのは至難の業だ。

 ゆえに仁太は木を倒した。


 ライティルにとって、それは信じられない発想であった。脳に保存された戦術データに、このような戦術は記載されていなかったからだ。

 発展的戦術集といった追加データの中にならばあるのかもしれないが、特殊な戦場に立つ予定の無かったライティルはそれらのデータをダウンロードしていない。第二部隊の脳筋連中の発想は見るに耐えないと、そう嫌悪していたのもある。それらの個人的な好き嫌いが、この場において明暗を分けたという事実が腹立たしい。

 動けないが遠距離攻撃手段を持つ相手に、盾と攻撃を同時にこなす倒木という攻撃手段は確かに理に適っている。ライティルが信じられないのはそこに至る思考の過程だった。

(相手の行動手段を奪い、さらに相手に攻撃されない位置から、相手に届くだけの大きさを持つ木を切り倒す……こんな限定的な状況を、あいつは想定していたのか!? それとも、この状況を作るために計算して動いていたとでも言うのか……!!)

 相手が娯楽作品の知識を元に考えた作戦などとは露ほども思わず、ライティルは敵対者の考えだした作戦に驚愕する。

「馬鹿な!!」

 とは、そんな驚きが形を成した三度目の叫びだ。機械人間こそが優れていると信じて疑わぬ者にとって、後進文明人が考えだした作戦に欺かれることは認めた難い事実だ。

 しかし、認めざるをえない現実が、木の形をして目の前へと迫り来る。

 このまま押しつぶされ、身動きをとれなくなることに価値を見いだせず、ライティルは仕込み銃による狙いをやめると、両の義腕の力を使って自身の身体を左へと跳ばせる。

 左へ跳んだのは、少年の次の狙いが右腕であると判じたためだ。洗脳装置と仕込み銃を有する右腕こそ、ライティル最大の武器と言って差し支えない。少年もそのことは理解しているはずだ。ならば少年は、それを狙える位置を取りたいと考えるだろうが、それを防ぎやすいのが木を右腕の盾にできるこの位置だった。

 体勢を整えつつ、視線を走らせる。

 前方に敵の姿はない。真正面から狙う必要はないので当然だろう。

 そのまま視線を上空へ向けるが、いない。同じ手を二度繰り返す愚は犯さないようだ。

 右側から飛びかかられる様子はなく、かといって左側にも少年の姿はない。

 少年の姿が見当たらない。

(──ッ! まさか、)

 残された場所はただ一つ。そのことに気づいた瞬間、ライティルの身体は飛び蹴りと思しき一撃によって吹き飛んでいた。

(背後……!?)

 遅すぎた結論とともに、この状況を理解する。

 少年は木を倒した後、右に走るでも、左に走るでもなく、ましてやその場で待機することもなく、跳んだのだ。木の高い位置へと。

 木の高所に張り付いた少年は、倒れゆく木を回避するライティルの視界に入ること無く背後へと回り込んだのだ。そして、こちらが勘付く前に攻撃を加えた。

 強烈な蹴りの一撃に地を転げまわりながら、ライティルは両腕を使って体勢を調整する。

 向きを反転し、先程まで背後だった方向を正面にすると、左手で大地を抉りながら勢いを殺したのだ。怒りの眼差しを向ける先に、少年の姿を見る。

 今度ばかりは予想通りだ。蹴りによって体勢を崩したこちらへ追撃を掛けるつもりだったのだろう、少年は一直線にこちらへと駆けてきていたところだ。こちらがこんなにも早く体勢を立て直すとは思ってもいなかったのだろう、少年の表情には驚きの色が浮かぶ。

 右腕を構え、銃口を少年へと向け、即座に発砲。普段ならば脚を狙うところだったが、それが有効でないことをライティルは理解できていた。

 どの部位に当たっても良い、という半ばなげやりな指令を脳に送り込むと、機械化された脳の一部が乱数を発生させ、撃っている本人にもわからないランダムな狙いで銃弾を吐き散らした。

「……ッ!!」

 しかし、当たらない。視界に表示されては消える照準と、実際に銃弾の飛んでいるコースがズレている。

(右腕がガタついてんのか……!)

 こちらへと駆け寄る少年の速度は明らかに落ちていたが、その速度は生身の人間としては十分優秀な速さを保っている。確かなのは、肉体強化術式にも限界が近づいてきているということだ。恐らく、痛覚を完全に遮断することはもうできない。

 あと3発、否、2発も当ててやれば相手をの動きは止まる。にも関わらず、銃弾は狙い通りに飛ばない。ほとんど無いに等しい発砲の衝撃で、右腕は更に震えを増す。

「当たれよ……」

 思わず、声が漏れだした。祈るような言葉は、しかし右腕の震えを抑えてはくれない。

 銃弾が少年の脚を掠めるが、彼の走りは止まらない。

 標的は近づいている。

 もはや狙いを付けなくても当たる距離にまで敵が迫り、

「当たれってんだよォ!」

 叫ぶ。しかし、銃弾が相手を捉えることはなかった。否、それ以前に、指先の銃口から吐き出されるモノ自体がなくなっていた。

 銃弾が尽きたのだ。

「まだ……!」

 まだ攻撃手段は残っている。敵の接近速度を利用した、鋼鉄の義手によるカウンターパンチ。

 ライティルは右の拳を硬く握り、

 ──同時に、ライティルの視界が黒に閉ざされる。

 こちらの攻撃よりも早く、少年の膝が顔面にめりこんだのだと理解するには、今までで一番の時間を要することとなった。


 今度こそ、ライティルは何の抵抗もできないままに吹き飛んだ。

 一時的に体中の感覚が失われ、それらが全て戻ったのは少年がこちらに馬乗りになった時だった。

 屈辱的な光景に怒りを感じたのとほぼ同時、少年の右腕が縦に振り下ろされた。

 金属を引き裂く不快音が響き、続いて切断された金属の固まりが大地に落ちて音を立てる。

 左腕の形をしたモノが地に転がる。

「き……様ァ!」

 激昂したライティルは無事な右腕で殴りかかろうとする。

 しかし、それよりも早く、少年の左足が動いた。浮かび、ライティルの右腕ごと踏み下ろす。

「くっ」

 抵抗できず地面へと押し戻される右腕。思わず呻き声が漏れる。

 大地に腕の形の穴を開けたその一撃を、少年は無感動な瞳で見届け、視線をライティルへと戻した。

 こちらを見下ろす少年は先程とは比べ物にならないほどの無表情だった。

 どこまでも無機質な、感情の欠落したような顔。まるで機械のようだった。

 解除されつつある思考強化術式を少しでも長く維持させるため感情に割くリソースをカットした結果がこれなのだと、ライティルが知る術はない。

 先ほどまで感情的だった少年の変化に、ライティルは不気味さを感じていた。顔だけでなく、動きまでもが変わっていたのだ。

 機械的な、あるいは単調な、しかし無駄のない動きで少年はナイフを地面に置くと、拳を固め、振り上げ、

「が……ッ」

 ライティルの頭部を衝撃が襲う。痛覚は封じてあるため痛みはないが、蓄積したダメージが危険域に入っていることを感じる。

「な、何を──」

 二発目。一瞬、意識が遠のいた。

 見れば、少年は三発目となる拳を振り上げようとしているところだった。

「こっ、このガキが!!」

 苦し紛れに、思わず叫び声をあげる。すると、少年は動きを止めた。予想外の反応にライティルは続く言葉が思い当たらず、不意の静寂が訪れる。

 この期に及んで何を言うべきか? ライティルは自身の置かれた状況を考え、疑問を浮かべる。

 もはや敗北は確定している。右腕を封じられ、左腕と両腕を奪われた今、ライティルに武器はない。こんなことならば胸に飛び出す刃かなにかを仕込んでおくべきだった。

 満足に動かせるのは口くらいのものだ。かといって命乞いをすることはプライドが許さない。

 ならば、できることは一つ。少しでも少年に不快な言葉をぶつけ、その勝利の余韻を台無しにしてやれる程度だ。上手く時間を稼げれば、強化術式解除まで持ち込めるかもしれない。赤の層で無防備な状態で倒れ伏すなど死を意味している。つまりは少年を道連れにできるということだ。

 そう考え、口を開きかけたライティルを制するように、

「どうした」

 少年が先に言葉を発した。続けざまに拳が振り下ろされる。

「さっきまでとキャラが違うじゃないか」

 四発目。先ほどよりも殴る感覚が長くなっているのは、少年の声をこちらに聴かせるためだろう。

「人を小馬鹿にした、」

 五発目。パンチの威力は僅かながら落ちてきている。しかし、ダメージは確実に蓄積し、ライティルは飛びそうになる意識を必死につなぎとめている状態だ。

「あの喋りはどこへ行ったんだ?」

 六発目。感情のこもっていない挑発だったが、それがかえって余裕を見せつけられているようでライティルには腹立たしく思えた。

 しかし、反論を口にすることはできない。言葉を挟まずに七発目が放たれたからだ。

 八、九、十発目と、殴打は続く。意識を保つのは次第に困難になりつつあった。

 十一発目は今までで最も威力の低い一撃であったが、生身の少年が放つパンチとしては破格の威力なのは確かだった。

 揺らぐ意識の中、ライティルが疑問を持ったのは、十二発目の拳が頬を殴りつけたところであった。

(液体の感触……これは、血?)

 頬に付着した不快な感触。赤い液体。それが、疑問を呼び起こす引き金となったのは確かだ。

(……なぜ殴るんだ?)

 自分の殴られる理由がわからないわけではない。敵対している相手を殴るのはおかしいことではない。

 問題は、この状況で少年が素手による殴打を選択する理由がわからない。

 パンチというのは生身の人間にとって基本的な攻撃手段であるが、その一方で反動によるダメージと、生身ゆえの威力の限界が存在する。ゆえに人は武器を使い、より効率の良い攻撃手段を考える。

 当初、少年がこちらを殺さずに殴りつけたのは、彼の怒りの現れであるとライティルは考えた。一思いに殺してしまっては収まらないほどの怒りが、少年の中には渦巻いているのだろうと。

 その怒りを鎮めるために殺さずにこちらを痛め続けて優越感を得る──それがこの馬乗りでの殴打なのだと。

 だが、この方法はあまりにも非効率的だ。ダメージなどはたかが知れているし、肉体強化術式の解れかけているために反動のダメージもバカにならない。血を流してまで続ける価値があるとは考えられない。

 なにより、少年には武器があるのだ。拳を痛めず、敵を効率良く破壊できる、あの胡散臭いナイフが。

 あれを使って、こちらの身体をゆっくりと切断すればいいのだ。少なくともライティルならば、そうする。いっそ殺してくれと相手に言わせるほどの絶望を、あのナイフは容易に生み出せる。

 だというのに少年は殴打にこだわり続けている。

(その理由は何だ?)

 答えが見つからない。否、思考が乱れている。パンチによる痛みと、耐え難い屈辱的な状況。その二つからくる怒りが、この期に及んでなおも、思考の大部分を占拠している。

 衝撃は続く。薄れつつある意識を必死に繋ぎ止める。どうせ意識が飛んでしまえば二度と目覚めることはないだろう。ならばこの疑問を解明し、あわよくば一矢報いるべきだ。

 パンチの威力は乱れつつある。少年にも限界が近いのだろう。だが、力を失っても少年にはあのナイフがある。ナイフを握る力さえ残せば良いのだろう、だから少年は遠慮苦なく拳を振り続ける。機械的な動きの中に怒りを込めながら。

 一際大きな衝撃が頭部を襲い、ライティルの意識はまたもひととき消えかけた。限界は近い。

 意識の薄れは、ライティルの中の怒りすらも継続を困難にさせていた。怒りという名の思考が脳とともに揺さぶられ、そして一瞬、消えた。

 怒りだけではない。全ての思考が吹き飛び、リセットされた。まっ平らな頭の中は、ある意味、冷静な状況に戻されたとも言える。

 0に戻された思考が、最初に拾い上げたのは、現状の理解。自分は今、殴られている。

 なぜ殴られている? 自分は殴られるだけのことをした。

 では、なぜ相手は殴るのだ? もっと他に効率の良い方法があるはずだ。

 殴る必要があるのか? 殴ったところで、効果など──

「……そういうこ──」

 言葉を遮るように拳が振り下ろされ、ライティルの言葉は最後まで発せられなかった。

 しかし、そんなことはもはやどうでもよくなっていた。

 閃いたのだ。理解したのだ。

「こうだ」

 失われつつある腕力を補うために高く振りかぶられた拳に向かって、ライティルは呟いた。

 直後、小さな破裂音が響いた。

「こういうことだろ?」

 続いて、大地に金属塊が沈む音。かつてライティルの右腕だった物体が、どっかりと土の上にその身を降ろす。

「これを避けたかった、違うか? なあ、おい!」

 右の義腕をパージしたライティルを前に、機械のようだった少年の瞳に感情の光が戻っていく。その光景は、ライティルに歓喜をもたらした。

「く……くくっ……くッはははははははは!!!」

 溢れ出る勝利の喜びは、笑いの爆発となって表現された。

 その爆発を更なるものとするのは、視界の先の少年。見る見るうちに戻ってくる感情は、ライティルの正反対にあるものなのは間違いない。真っ青な顔、という表現はまさにこの時にこそ相応しいのだと、ライティルは喜びとともに実感した。

「勝った、勝ったぞ! ざまあみろだ!!」

 遂に四肢を失い、敵に馬乗りを許し、反撃の手立ても無い状況の中で、しかし形勢は確かに逆転したのだった。

 なぜ少年が殴ることにこだわったのか。その答えをライティルは得た。

 殺すつもりなどなく、かといって屈辱を与えることも目的ではなく、少年が目指した事象はライティルを気絶させることだったのだ。

 挑発的な行動は、こちらを怒らせることで冷静な思考力を妨害し、狙いを読ませないために違いない。少年は、こちらに意図を気づかれ、右腕を潰されることを恐れていたのだろう。

 だが、最後の手段がまずかった。生身と言えども装甲人間の頭部とてそれなりの補強はされている。殴打で意識を奪うのはあまりにも時間がかかりすぎる。それゆえにこちらに意図を気づかれた。こればかりは少年の作戦ミスだ。

「俺を連れ帰って魔術で操り、あのメスエルヴィンを再改造しようって魂胆だったんだろうがなぁ! はははは、残念だ、腕が取れたもんだから、もう洗脳装置は使い物にならないんだ」

「て、めえ……!」

 青から赤へ。少年の表情に怒りの火が灯る。勢い良くナイフを手に取ろうと腕を伸ばす。

 その光景がたまらなくうれしくて、ライティルはもう一度笑った。焦りと怒りの入り混じった少年の今の顔こそ、ライティルの生涯最後の戦利品だ。

 この戦いは完全にこちらの勝利だと、ライティルは信じて疑わない。このままナイフを突き立てられて殺されようと、エルヴィンの洗脳を解けない以上、少年は勝ったことにはならず、それはつまりライティルが負けていないことを示す。負けていないのだから、こちらの勝利のはずだ。

「許さない……、お前は!!」

 少年がナイフを振り上げた。血走った目で、こちらを見下ろしながら。

「ははははははは! 怒れ、そら憎め! そうしたところで、あいつは一生あのままだけどな!!」

「殺してやる、殺してやる、殺してやる……!」

 一閃。機械の胸を大きく抉り、刻まれる傷跡。しかし、

「ははっ、どこ狙ってんだ? 寝ぼけてんのかお前!」

「この……ッ」

「ははははは!!」

 二度、三度、刻まれる。しかし、どれも浅く、致命傷には及ばない。

「殺すんじゃなかったのかよ。こんな浅い傷で死ぬ装甲人間がいるとでも思ってんのか?」

「……くっ」

 その言葉に、少年の動きが止まるのを、ライティルは見た。そして理解した。

 これだけの状況であっても、少年はまだ躊躇っているのだ。

「おいおいおい、まさかお前、殺せないってのか? 殺すとか息巻いておいて、ビビッてんの? かっわいい~! くはははははは!!」

「……ッ!!」

 目を開き、少年がナイフをより高く掲げる。

 切っ先が向けられた先は、ライティルの顔。

「くくく、そうだよ、それでいいんだ。ここにぶっ刺せばそれでお終い。っておいおい、手、震えてんじゃん! どれだけ初心なの、君? はははは!!」

 ナイフを握る少年の手は、ひと目で分かるほどに震えている。あとは刃を降ろすだけだから、この程度の震えなど大した問題ではない。

 それでも少年にとって、このナイフを突き立てることは容易では無いのだろう。この怯え方を見ればよくわかる。この少年に人殺しの重圧を背負えるだけの度胸はない。

 殺人を犯した時、この少年は間違いなく潰れる。人を殺した恐怖、そこからくるストレス。恨むべき相手を殺したはずなのに、湧き上がり続ける後悔、罪悪感。それらの重みに、人格はひび割れ、やがて崩壊する。

 数多くの殺人未経験者を見てきたライティルには、それがなんとなくわかった。この土壇場でも人殺しを渋るような心根の持ち主は、洗脳でもしてやらないと使いものにならない。

 だが、だからこそ思うのだ。

「何してんだ、殺すんだろ? だったら早くしろよな」

 この少年に、殺されたいと。ここで殺されることで、少年に一生言えない心の傷跡を残せるのならば最高ではないか、と。これぞまさしく完全勝利だ。

 だから、早く振り下ろせ。その不可思議なナイフで、この顔を、頭蓋を、脳を、少年の心ごとぐちゃぐちゃに斬り潰してくれとライティルは願った。

「女のカタキ一つ取れねえのか、この玉無しが! はははは!! さあ、早く! さあ!! さあ!!! 俺を殺せ!!!!」

「ぐ……この、この! あ、あああ、ああああああああああ!!」

 少年の叫び声とともに、ナイフは動き出す。

 下へ、ただ下へと向かって。


Q:超振動剣もとい超振動ナイフって突きもできんの?

A:サンダバクオリティーです


Q:材質的に大丈夫なの?折れるでしょ?

A:サンダバクオリティーです


Q:地面に置いて大丈夫なの?

A:マナーモードの携帯みたいに勝手に動いてて可愛い

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