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Ep23

その声の持ち主は、びしょ濡れの時に声を掛けれくれたマリー・エインタムであった。

「あっ、マリーさん。お隣どうぞ」

「うん、ありがとう」

 それから間もなくして、授業が始まった。1時限目は、

 魔法理論学の授業である。担当の先生は、私のクラスの担任であるクロス・ノアール先生であり、生徒からの愛称はロア先生である。

「はーい、授業始めるぞぉ〜。席に着け〜」

 先生がそう声を掛けると、後ろで話していた人たちも席に着き授業が始まった。

「まぁ、初回の授業だ!学園は勉強をする場ではあるが、その他にも社交性を身に付けるという目的も備わっている。だから一旦、自己紹介といこうじゃないか」

 その後、ロア先生は左端から順に自己紹介してくれと指示をして自己紹介タイムが始まった。そうして、みんなの自己紹介が終わり私の番になった。

「私は、セフィナ・エル・カストレアです。皆さんご存知の通り貴族の出自ではありますが、この学園で皆さんと仲良く出来たらいいなと思っています。これからよろしくお願いします」

 それから魔法理論学の授業が始まり、初回の授業とは言え基礎でも難しいこの授業では頭を抱えながら授業を受ける生徒も少なくありません。ですが、マリーさんは結構スラスラと理解しているようですごいなぁと思っていました。魔法理論学の授業も終わり、次は、経済学の授業で移動教室なので移動するため教室を出ようとすると後ろで怒声が飛び交い始め後ろを振り返るとマリーさんを囲むように男子生徒が4人ほど絡んでいた。

「お前、ファミリーネームがあるってことはお前も貴族なのか」

「だから、私は貴族ではありませんと申し上げています!」

 男子生徒の方をよく見ると、昨日私に絡んできた男子生徒と同じでした。私は、すぐに教室に戻りマリーさんの元へ向かいました。

「この学園では、貴族と平民の差別をしないように学園規則にも書かれています。それを守らないと言うことは退学も致し方ないと捉えてもよろしいでしょうか?」

「うわ、もう一人貴族が来たぞ!逃っげろ〜」

 そう言うと、男子生徒たちは教室から出ていった。

「マリーさん、大丈夫ですか?」

「ええ、大丈夫です。私の家は騎士爵なのでおじい様がお亡くなりになった今は普通の平民なのですが、名前だけはそのままなのでファミリーネームがあるんです」

「そうだったんですか。次は移動教室ですし、歩きながらお話を聞かせてください」

 そう言って、私とマリーは経済学の教室へ向かいました。

 

 

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