Ep22
「おや、知らなかったのか。ルビーは私の家の近くに住んでいてよく家に訪ねたりしてたんだ」
「確かに、セフィナちゃんに妾の生い立ちの話は全くしてこなかったね。セフィナちゃんはさ〜口を開けば研究の話ばかりだもん」
「ギクッ……確かに、そうですけど!!でも、自己紹介ときとか〜…」
「私のところに来てくれれば、いくらでも昔のルビーの話をしてやろう」
「ティフォンちゃん!! セフィナちゃん、絶対に行っちゃダメだよ!?ルーちゃん先生との約束だよ!」
「え〜!どうしよっかな〜」
そうして、私たち3人はある程度してお風呂から出た。
「セナちゃん、この理論のこの部分なんだけど……って、ふふっ」
私は、お風呂から上がってポカポカしてたのでうとうとしていて研究室に帰るとすぐに寝てしまっていた。
「んっ…ん〜。よく寝た〜」
外の窓の方を見ると、日差しが明るく晴れていた。今日の学園は朝からなのでもう準備をしなければならない。
「もうそんなに時間がない!早く準備しなきゃ」
私は、バタバタ準備をしているとルーちゃん先生も起きてきた。
「おはよう、セナちゃん。朝ごはんはちゃんと食べるんだよ」
「うん、わかった。いってきます、ルーちゃん先生!!」
「いってらしゃい」
私は、ルーちゃん先生と別れると研究棟から2つほど建物を超えて講義室がある授業棟へたどり着いた。講義室に入ると、何人かで集まったグループがぽつぽつとあり、私は前の右端が空いていたのでその席に座った。周りからは、貴族ということもあり、貴族が嫌いという人も少なくないので距離を感じるし耳を澄ませば嫌味も聞こえてくる。まぁ、これは想定内ですし仕方がないと思っている。そんな中、
「お隣、失礼してもいいかしら?」
聞き覚えのある声が聞こえた。




