本物?偽物?幻の敵!
今回は戦闘短いです
「・・・そういえば・・・あの男達は今日は来てないんだな?」
二人と歩いてた凶夜はふと空達は来ていないのだと気が付いた
「はい・・・皆さんの方でも学校祭の準備があるらしく
来てもらえるほどの余裕はないそうです・・・」
どうやら向こうは向こうで学校祭の準備をしているらしくそれに忙しくて来れないそうだ
「そうか・・・あいつらも学生だったな・・・」
それを聞いて凶夜は彼らも学生だったのだと思い出し少し遠い目をしていた
「・・・何を考えているのか知らないけど・・・
そんなに気になるなら今度、空さん達の学校祭にも行ってみたら?」
愛心はその様子を見て気になるのなら空達の学校祭にも行ってみればいいと話す
「・・・いや・・・何の用事のないなら俺は行かない・・・」
しかし凶夜は別に行きたいわけではなかった
むしろ行きたくないと思っていたのだ
もし行ってしまったら・・・彼は絶対に後悔してしまうと思っていたからだ
自分がどうして普通の人生を捨ててしまったのかと・・・
(いや・・・後悔などしない・・・俺はあいつに復讐できるのなら・・・
悪魔にすら魂を売るとあの時に誓ったはずだ・・・!)
凶夜は復讐の為にもう人として生きる事をやめたのだと
だが・・・彼が復讐を終えてしまったら・・・彼はどうするのだろうか?
果たして魔人として生きるのか・・・それとも人として生きるのか
もしくは・・・
「お〜い!」
するとそこへどこからか声を掛けてくる人影があった
「お母さん?!」
なんとその人物は愛心の母親・愛佳だったようだ
「あら?随分とかっこいいお兄さんと一緒にいるわね・・・彼氏?」
愛佳はどうやら凶夜を見て愛心の彼氏だと勘違いしていた
「そんなわけないでしょうが!てか今日は仕事で来れないんじゃなかったの?!」
それを愛心は否定し来れないと言っていたのになぜここにいるのか尋ねる
「そのつもりだったんだけど・・・実は役員の人が子供が風邪を引いてしまって
その看病で来れなくなってしまったから会議がなくなったのよ・・・」
愛佳は化粧品会社の社長をしており今日はその会議の日だったのだが
その会議に出る人の子供が風邪を引いてしまい会議は中止となってしまったらしい
それで会社の仕事も暇になったのでそのまま仕事を終えてこちらに来たようだ
「だからと言ってわざわざ来ることないでしょ・・・」
愛心はそれでどうしてきてしまうのだと呆れて何も言えなかった
「初めまして愛心の母の愛佳です
いつも娘がお世話になっております」
しかし肝心の母親は目の前にはおらず凶夜に挨拶していた
「いえ・・・随分とできた娘さんです」
凶夜もさすがに社交辞令は兼ね備えているのでちゃんと愛心の事を褒める
「なっ?!」
しかしそれをわかっていない愛心は本気で褒められたと思い顔を赤くする
「いえいえ・・・奏歌ちゃんと比べたらウチの娘なんてまだまだですよ」
その言葉を聞いて愛佳は奏歌と比べたらまだまだだと思っていた
「・・・彼女には彼女の優しさがありますから・・・大丈夫ですよ・・・」
凶夜はそんな事はないと言って愛佳を安心させようとする
「あらあら?そんな風に言ってもらえるなんて・・・愛心も隅に置けないわね〜」
それを聞いた母はとても嬉しそうな顔な笑顔を浮かべて喜んでいた
「お母さん!!」
もはや聞いていられなくなった愛心は愛佳の口を止めようとすると
「奏歌お嬢様」
「あら?藤木野来てくれたのですか?」
そこには老齢の執事服を着た男性が立っていた
「はい・・・残念ながら旦那様と奥方様はこれませんでしたが・・・
せめてお嬢様の晴れ姿だけは写真に収めた方がよろしいかと思いまして」
そう言って藤木野の首からはかなり年期の入ったカメラが下がっていた
「して・・・そちらのお方はどなたですかな?」
すると藤木野は後ろにいた凶夜が誰なのか尋ねる
「あの方はいつも私達を助けてくれるお方です
今日はそのお礼を兼ねて学校祭を案内しているところです」
奏歌は凶夜に事を藤木野に説明すると彼はまるで試すかのように凶夜のそばへと向かった
「初めまして・・・私は犬桜家で執事をさせてもらっている藤木野と申します」
そう挨拶されて凶夜も頭を下げて挨拶を返す
「失礼ですが・・・その年でかなりの苦労をされているみたいですね?」
なんと藤木野はすぐに凶夜が只者ではないと見抜いたらしい
「そういうあなたも・・・只者ではないようですね・・・」
その言葉を聞いた凶夜も彼が只者ではないとすぐに見抜いた
(だが・・・おそらく彼の場合は達人とかそう言った類で
魔人や鬼とは関係なく俺の実力を見抜いたってところか・・・)
しかもそれは達人としての見識であり魔人や鬼とは関係ない事すら見抜いていた
「お邪魔でなければ私もこの後は同行させてもらってよろしいでしょうか?」
藤木野は三人に自分もこの後は同行させてもらっていいのか聞く
「あっ!それなら私もいいかしら?初めて学校に来たから場所が分かんなくて」
すると愛佳も学校の道が分からないから案内してもらっていいか聞く
「構いませんよ・・・俺も皆さんと一緒に回りたいですし」
凶夜は精一杯の愛想笑いで二人の同行を歓迎する
「あんた・・・そんな風に笑えたんだ・・・」
「お前と違ってちゃんと猫被れるからな」
「あっ!そろそろ午前も終わるし教室に行かなきゃ!」
一通り回るともうそろそろ交代の時間だと気付きみんなで教室へと向かうことにした
「なるほど・・・確かに二人のクラスにはまだ行ってなかったな」
凶夜は二人のクラスはまだ見ていない事を思い出しこれで見れると思っていると
「・・・なんだか騒がしいな・・・」
教室に近づくにつれて何やら騒がしい声が聞こえてきてそこに向かってみた
「あ!皆さん来てくれたんですか!」
するとそこにはたくさんの野次馬がおりその中には明里の姿もあった
「何かあったのですか?」
奏歌は一体何があったのか確認する
「実は・・・誰かに放送室が乗っ取られたんだって」
何と騒ぎの原因は放送室が誰かに占拠された為であった
「それって学生の誰かってこと?」
愛心はその犯人は学生なのか確認すると
「それが・・・わかんないんだって・・・放送室の中にいた人は
いつの間にか廊下にいてその時にはもう中から鍵を掛けられてたって・・・」
明里が聞いた話では放送室にいた人はいつの間にか気を失い
起きた時にはすでに部屋は鍵が掛けられて締め出されてしまったらしい
「でも・・・一番おかしいのはその後なのよ・・・
先生がスペアキーを持ってきて開けようとしてるんだけど・・・
全く扉が開かないの・・・まるで鍵以外の何かで閉められてるみたいに」
しかし一番の問題はその扉が未だに開かない事だった
先生がスペアの鍵を持ってきたにも関わらず扉は開く様子がなかった
「なるほど・・・それは調べてみる必要がありそうだな・・・」
凶夜はその話を聞いて自分の考えが当たってしまったと思っていた
『初めまして皆さん・・・突然ではありますが
・・・今からゲームをしていただきたいと思います』
「何よ・・・このふざけた放送は・・・!」
愛心はこの放送が中から行われてると思い苛立ちを覚える
『ルールは簡単・・・皆さん方には人ではないものを探してもらいます
しかし・・・もし一時間以内に本物を見つけられなかったら
・・・皆さんには死んでいただきます』
それを聞いてみんなはやはりというべきかざわざわと騒ぎ始めた
「ふざけんなぁぁぁぁぁ!!」
愛心の怒りも限界にきたらしく思いっきり扉を蹴り開ける
「・・・どうやらもうここでやる事は無くなったから消えたみたいだな・・・」
ここにいた形跡はあるがやる事を終えてもう消えたのだとわかった
「・・・ん?」
すると床に何か紙が散らばっているのを発見した
「・・・なるほど・・・これが探すべきものか・・・」
紙を拾ってそれを見てみるとそこには魔人の姿が描かれていた
「何よこれ・・・!これじゃあ本当に挑戦状じゃない・・・!」
同じく紙を拾って絵を見た愛心はそのまま飛び出して行ってしまう
(・・・なるほど・・・なら今回の狙いはおそらく・・・)
「クッソ!こいつはどこに・・・!いた!」
愛心は変身して紙に書かれた魔人を探しているとその姿を発見した
「喰らえぇぇぇぇぇ!!」
その姿目掛けて思いっきり蹴りを当てようとしたが
「あれ?」
なんとノワールの体が魔人の体をすり抜けてしまう
そして攻撃が通り抜けた瞬間にその魔人は消えていってしまった
「幻?!なんてそれじゃあ本物は別にいるって事?!」
ノワールはすぐに本物はどこなのかと探しに行ってしまう
(クックックッ・・・今頃あいつらは俺の偽物を追いかけているのだろうな・・・
だが残念だったな・・・俺の狙いはハナから決まっているんだよ・・・!)
「おいおい・・・お前がやってるのはかくれんぼじゃなくて鬼だったのか?」
「?!!」
声が聞こえてきて振り返るとそこにはフィアーナイトの姿があった
「悪いが・・・お前に命令した奴の心の醜さは俺がよく知ってるからな・・・
どうせあの二人を狙うように指示されたんだろ?」
そう言ってフィアーナイトが見ていたのは愛佳と藤木野だった
「さて・・・種明かしも終わったし・・・そろそろ消えてもらおうか?」
『デッ・・・ド・・・』
フィアーナイトはスイッチを押し足にエネルギーを溜める
「ハァ!」
そして一気に蹴り抜き魔人は上空へと打ち上がり花火となった
「ゲーム終了だ・・・」
「やはりセルパでは相手になりませんでしたか・・・まぁ挨拶には十分ですかね?」
そう言っていた影の周りには色んな物が浮遊していた
本当にちょこっとだけ出てきた謎の敵
果たして彼は何者なのだろうか?




