ポジティブな奴にはご注意を
今回からフィアーナイトも出てきます
「クッソ!今度はどっちに行った?!」
あれからも愛心達は先ほどの鬼を見かけては例の能力で逃げられていた
「う〜ん・・・これは探すよりも罠にかける方がいいかもしれませんね」
明里は捕まえるのならば追いかけるよりも罠を張って待った方がいいと考えていた
「でも罠なんてどうすればいいのよ?正直あいつが引っかかるとは思えないんだけど?」
愛心の言う通り罠にかけると言ってもどうすれば前向鬼がかかるかはわかっていない
「問題はそこですよね〜・・・回り込んだとしても能力で逃げられてしまうし・・・
かと言って他の方法を考えるにしても引っかかる可能性が・・・」
提案したのはいいが明里もどうすればいいのかまでは考えてはおらず
何かいい方法はないかと頭を悩ませている時だった
「・・・何してるんだ?お前ら・・・」
そんな声が聞こえてきて振り返るとそこには凶夜の姿があった
「あんまり道のど真ん中にいると迷惑だぞ?」
それを言われて三人は返す言葉もなかった
それほどまでに前向鬼を捕まえるのに必死だったという事だろう
「・・・実は・・・」
場所をを移して三人は先ほどまで追いかけていた前向鬼の事を凶夜に話した
「強制的に移動させる能力か・・・確かにその能力を使われたらまともに捕まえるのは難しいな」
凶夜もその話を聞いていかに相手を捕まえるのが難しいかと理解した
「はい・・・なのでどうすれば捕まえられるかと思って・・・」
行き詰まった三人は凶夜にどうすればいいのか尋ねると
「そうだな・・・確かに罠っていうのはいい線だと思うが・・・
相手は仮にも鬼だからな・・・まともな手段では捕まらない・・・なら」
凶夜は何かを思いついたらしく悪い笑みを浮かべていた
「答えは簡単・・・まともな手段を使わなければいいだけだ・・・!」
「さてと・・・作戦の内容は全部頭に入ったよな?
それじゃあまずはあいつを見つけるところからだな・・・」
凶夜から作戦を聞かされ四人はまず最初に前向鬼の捜索を始める
「・・・そういえば・・・一つ気になったんですけど・・・お兄さんって
普段はどこで暮らしてるんですか?」
周りを見回しながら歩いていると明里が急に凶夜に対して質問をしてきた
「普通に家に住んでるけど・・・それがどうかしたのか?」
凶夜はそれに対して特に迷うこともなく答えたがどうしてそんな事を聞くのか確認すると
「いや〜実は前に二人が男の人の家から出て行くのを目撃しまして」
それを聞いた瞬間に愛心と奏歌は思わず吹き出してしまう
何故ならその目撃情報に覚えがあるからだ
前のプールでの事件の時に服を燃やされてしまい仕方なく凶夜が貸してくれ
それを取りに彼の自宅まで来たことがあったのだ
(まさかあれを見られていたとは・・・不覚・・・!)
愛心は見られていた事に対してやってしまったと後悔していた
「で?その家ってもしかしてお兄さんの家で間違いないですか?」
明里はその男の家が凶夜の家で間違いないかを確認すると
「ああ・・・あの時は借りたい物があるって言われて仕方なくな」
凶夜も何かを察してくれたのかそれとも面倒を回避するためなのか
ちゃんと素直に答えてはいるが具体的な事に関しては何も言わなかった
「そうだったんですか〜・・・いや〜二人にはそんな浮ついた話とかなかったから
気になってしまって・・・お兄さんの家なら納得です」
どうやら明里は二人に彼氏でもできてしまったのかと思っていたみたいだが
凶夜の話を聞いてそんな事はないのだと理解し安心していた
「いや〜二人が私よりも先に彼氏ができるなんてありえませんよね?」
「・・・ちょっとそれはどういう意味かな?」
愛心は先ほどの発言に対して明里に意味を問うと
「だって犬桜さんはお嬢様みたいな高嶺の花みたいな感じだし
愛心に関しては・・・むしろ女子が好きになるパターンじゃない?」
確かに明里の言う通り奏歌は男子にはモテるが逆に綺麗すぎて誰も近づいては来ず
愛心もかっこいい女子として男子からではなく女子からの好感度の方が高かった
(・・・どうしよう・・・何も言えない・・・)
図星を衝かれてしまっている愛心と奏歌は言い返す言葉が見つからなかった
「なるほど・・・学校のお前も見た目通りだったってわけか」
しかもそれを聞いていた凶夜は目に涙を溜めて笑いを堪えていた
「うっさいわね!いいのよ!私に空さんがいるんだから!」
愛心は最大限の抵抗の言葉を言ってスタスタと先を歩いて行ってしまう
「・・・あいつをからかうのは楽しいからいいが・・・あんまりやりすぎるなよ?」
愛心が見えなくなった瞬間に凶夜はあまりからかわないようにと明里に注意する
「大丈夫ですって!その辺はちゃんとわかってますから!」
それに対して明里はちゃんとわかっていると言っていた
(・・・本当かな〜・・・)
後ろでその話を聞いていた奏歌はその言葉を聞いて苦笑いしながら真意を疑うのだった
「てかあいつどこまで行った?」
すると凶夜は先に行ってしまった愛心を見失ってしまう
「あぁ〜・・・さすがにやりすぎましたかね?」
さすがにやりすぎたかと明里は思い急いで後を追いかけていくと
「・・・見つけた・・・あそこにいる・・・!」
曲がり角のところで愛心を見つけると同時に探していた張本人も見つける
「・・・間違いないな・・・それじゃあ作戦通りに行くぞ・・・!」
「見つけたわよ!前向鬼!」
愛心は前向鬼の前へと出て見つけたと高らかに宣言する
「げっ!?またお前かよ!俺っちは忙しいんだからついてくるな!!」
見つかった前向鬼はすぐさま愛心から逃げていく
「ここで俺っちの能力を使えば・・・!」
真っ直ぐに逃げていると十字路が見えてきて
前向鬼はそこに能力を使い愛心を巻こうと思っていると
「「じゃあどっちにきます?!」」」
なんと十字路の左右には奏歌と明里がすでに待ち構えていた
「何!?それじゃあこのまま真っ直ぐだ!」
さすがに捕まると判断した前向鬼は左右ではなくそのまま真っ直ぐ逃げた
「やっぱり真っ直ぐか!」
愛心は予想通りだと思いそのまま追いかけていく
二人もそれを見てすぐに別の方向へと走っていく
その後も事あるごとに二人は曲がる先に現れて道を塞ぐ
「こうなったらどっちがバテるのが先か勝負してやるぜ!」
前向鬼はポジティブに捉えてどっちがバテるのが先か勝負し始めた
しかし・・・もう既に前向鬼は罠に嵌まっているとはわかっていなかった
「おし!あとは真っ直ぐに!っ?!何?!!」
前向鬼は先ほどと同じく真っ直ぐに進もうとすると
何故か違う方向に真っ直ぐ進んでしまう
そしてその後も自分は動くつもりはないのに何故か勝手に床が動いていく
そうやって動かされていると真ん前にフィアーナイトが現れ
「オラァ!!」
思いっきり殴り倒された
「なんで・・・?・・・俺っちの能力が・・・?!」
どうやら前向鬼もあの床の動きは自分の能力だとわかっていたらしいが
どうしてその能力があったのかまでは理解していなかった
「別に大した理由じゃない・・・お前はみんなから逃げるつもりが
逆に自分の仕掛けた罠に引っかかっていただけだ・・・!」
そう・・・これこそがフィアーナイトが考えた作戦だった
前向鬼の能力はどんなに離れていても発動していた
しかも自分が通った後に設置するということは自分もその床の能力を受けるということだ
だからこそフィアーナイトはそれを逆手に取ることにしたのだ
あらかじめ決められたルートで能力を使わさせゴールを作り出す
そしてルートが確定した瞬間に床を踏ませれば後が勝手に向こうから来てくれる
それこそが前向鬼を捕まえるまともではない方法だったのだ
「なるほどね・・・俺っちの能力が利用されたってわけか・・・!
だが!タネがわかった以上はそれに気をつけて逃げればいいだけだ!」
前向鬼はタネを知りもう利用されないように逃げればいいのだと思って
フィアーナイトを見つめたまま体だけ半転するが
「馬鹿か?ここに来た時点で・・・お前に逃げ場なんてねぇよ」
そういった瞬間、前向鬼の胴体に衝撃が走りフィアーナイトの方に飛ばされる
「「ここから先にはいかせない!」」
その衝撃はスピリットメイデンに変身した二人が蹴り飛ばしたものだった
『デッ・・・ド・・・』
フィアーナイトはボタンを押してそのまま飛んでくる前向鬼に向かって
「はぁ!!」
回し蹴りを決める
「そんな馬鹿なぁぁぁぁぁ?!!」
空中に飛んだ前向鬼はそのまま星になったと思ったが
地面に落ちた瞬間にボトルを飲んだらしく巨大化した
「俺っちはまだ終わってないもんね〜!」
そう言って前向鬼はフィアーナイト達を挑発する
「メンドクセェな・・・凶獣招来!」
フィアーナイトは自分のマシンを召喚しそのまま合体させイビルエンペラーに乗り込む
「残念だがもうお前は俺に近づけないぜ?
何せ俺の周りの床はすで能力で後ろに進ませるようにしたからな!」
どうやらすでに前向鬼は能力を使って対策をしたらしく
イビルエンペラーに向かって近づけないだろうと自慢するが
「・・・スネークハウンド・・・」
イビルエンペラーは腕を伸ばして前向鬼に攻撃する
「お前さ・・・その床は踏まないと効果が出ないんだろ?
だったら単純に遠距離から攻撃すればいいじゃねぇか・・・」
そう・・・これが前向鬼の弱点の一つ遠距離からの攻撃に弱いという部分だった
「痛つつつ・・・!やってくれるじゃねぇか!だったらこれはどうだ?!」
起き上がった前向鬼はそこらへんにあった瓦礫を先ほど能力を付与した床に置くと
その瓦礫が凄まじい勢いでイビルエンペラーに飛んで行った
「なるほど・・・パチンコの要領で玉を打ち出すのか・・・攻撃に使えるとはな」
イビルエンペラーはそれを悠々と避けるが
相手にもちゃんと攻撃する技があるのかと感心していた
「どうだ!俺っちだってこれくらいはできらぁ!」
前向鬼はまるで自慢するかのように胸を張っていた
「なら・・・これはどうだ?」
そう言ってイビルエンペラーは上空へ飛び上がる
「しまった?!」
これがおそらく前向鬼の最大の弱点・・・空を飛ぶ相手だ
前向鬼の能力は主に床・・・つまりは地面で発生するのが多い
実際、先ほどの瓦礫による攻撃も地面で発射された物なので
あまり高度は上がらなかった
つまり上空に上がられてしまうと何もできないと言うことだ
「ハウリングホールド!」
イビルエンペラーは逃げようとする前向鬼を電撃で拘束する
「幻魔総咆撃!」
そしてそこに必殺の一撃を叩き込む
それを受けた前向鬼は爆発四散した
「はぁ〜・・・写真撮り損ねた・・・」
明里は鬼の写真を撮り忘れたとがっくりしていた
「まぁまぁ・・・そんながっくりしないでください」
そんな明里を奏歌は必死で慰める
「・・・そうだ!お兄さん!よかったらこれどうぞ!」
すると明里は何かをひらめいたのか凶夜に一枚のチケットを渡す
「・・・なんだこれ?」
凶夜はそのチケットがなんなのか尋ねると
「それはうちの学校祭のチケットです!是非とも来てください!」
「「・・・えぇぇぇぇぇ?!!!」」
次回は凶夜が二人の学校に向かいます!




