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ただひたすら真っ直ぐに

今回は戦闘はありません

秋・・・愛心達の学校ではとある行事が差し迫っていた

それはみんなが楽しみにしている学校祭である

「・・・儂・・・寂しい・・・」

みんながそれに夢中になっていて誰も遊びに来てくれない来島博士は放っておいて

愛心達は絶賛学校で自分達が出す出店の準備をしていた

「それにしても・・・普通にお化け屋敷とかありきたりじゃない?」

そう思いながら愛心は看板や小道具などを製作していた

「そのおかげで他のクラスから取られなかったと言うのもありますけどね・・・」

奏歌の言う通りありきたりすぎたのか

そのおかげでお化け屋敷という出し物がかぶる事はなく

こうしてこのクラスで行うことができたのだ

「とは言ってもさ・・・本物の怪物が出る街でお化け屋敷なんて意味ある?」

確かに愛心の言う通りその気になればお化けよりも強い魔人や鬼がその辺を闊歩している

そんな街の人間がお化けごときで驚くとはとても思えなかった

「そんなこと無いですよ!むしろみんなはそう言ったものを知っているからこそ

 実際にどんなことになってしまうのかを想像してしまうんです!!」

そこへ急に明里が現れてだからこそ今の人はそう言ったものに反応するのだと言っていた

「あっそう・・・そういえば買い出しに行った男子はどうしたのよ?」

明里の話を聞き流しながら作業を続けていた愛心だったが

材料が少なくなっているのに気付き買い出しに行ったはずの男子はどうしたのか聞く

「実はさっきから帰ってこないんだよね〜・・・おかしいな〜・・・

 寄り道とか絶対にしない人達に行かせたんだけど・・・」

どうやら男子は未だに帰っておらず材料は届いていないらしい

するとそこへ買い出しに行った男子が疲れた様子で教室に帰ってきた

「遅かったわね?もしかして何かトラブルでもあった?」



「実はさ〜・・・途中で道に迷ちゃって・・・」

どうやら買い出しに行った男子は途中で道に迷ったらしいのだが

「えっ?でもあのお店までの道ってそんなに難しかったっけ?」

女生徒の話では買い出しに向かったお店に行く道はそこまで難しくないらしい

「そうなんだけど・・・なんか気がついたら行き過ぎてたりなんだりしちゃって・・・

 結局なんか大回りして帰ってきちゃったんだよね・・・」

その男子の話では気がついたら曲がるべき場所をいつの間にか過ぎており

戻るのも面倒なのでそのまま進んで大回りしてきたらしい

「・・・ねぇ・・・今の話って・・・」

話を聞いていた愛心は何かおかしいと思い奏歌の方を見る

「まだわかりません・・・ですが可能性は十分にあると思います・・・」

男子がそんな明らさまに道を間違えたとはとても思えず

それならば可能性としては彼が嘘をついているか

それとも本当にその道に何か仕掛けられていたかのどちらかだ

しかし買い出しに行った男子は寄り道とかもしない真面目な人だった

つまりそんな嘘をつく可能性は低い・・・となれば残された可能性は一つ

「もし本当に何かあるとしたら・・・果たしてそれはどちらの勢力なのでしょう・・・」

奏歌は今回の事件は何が目的でどちらの仕業なのだろうと考えていた

そして放課後になり二人は例の男子が向かったお店への道を辿っていたのだが

「・・・何であんたまで付いてくるのよ・・・」

その後ろにはカメラを構えている明里の姿もあった

「だって気になるじゃん!もしかしたら幽霊通りかもしれないし!」

どうやら彼女の場合はオカルト的な話もスクープらしく目を輝かせていた

「はぁ・・・本当にあんたはいい度胸してるわ・・・」

そう思いながら三人は道をただ歩いていると



「ちょっと待ってください」



「何?何か見つけたの?」

奏歌に呼び止められた愛心は何かあったのか聞く

「・・・二人とも・・・私達はあそこの前を通りましたか?」

そう言って奏歌が指差したのは後ろにあった十字路だった

「あれ?そういえば通った気がしませんね?」

それを聞かれて明里も思えば通った記憶がないと思っていた

「そう?話し込んでたから通ったのに気付かなかっただけじゃない?」

愛心は先ほどまで話し込んでいたから気付かなかっただけだと話し

もう一度その十字路まで向かってみると

「えっ?」

なんと足を動かしていないのに勝手に体が前へと進んでいた

「何よこれ・・・もしかして男子が言ってたのってこの道ってこと?」

愛心はようやくこれが男子が道に迷った原因なのだと理解し

もう一度その道を通って二人に合流する

「ほへ〜・・・まるで空港とかにある動く床みたい・・・」

明里はその現象に恐怖するどころか逆に羨ましそうに見ていた

「おそらくあの方も先ほどの私達みたいに周りを気にせずに歩いていたから

 前に進む床に気がつかなかったみたいですね・・・」

奏歌の予測ではあの男子は歩いている最中に別の何かに気を取られていたのか

その所為で前に進む床の仕掛けに気がつかず通り過ぎてしまったのだろう

「・・・やっぱり魔人か鬼の仕業かな?」

愛心はこっそりと奏歌に近づき犯人は誰だろうと聞く

「正直まだ断定はできません・・・それに・・・犯人はこの近くにはいないようです・・・」

奏歌はまだ確実な証拠も何もないのでどちらなのかは判定できず

しかも犯人の能力は永続的な効果らしくこの場に気配はなかった



『なるほど・・・そんな事が・・・』

二人から連絡のあった空はその話を聞いて驚いていた

「はい・・・なので同じような事件があるかもしれないので注意してください

 私達はこのまま捜索を続けたいと思います」

愛心は設置系の能力なら同じように仕掛けられている可能性もあると思い

空達にも気をつけるように伝え捜索を再開しようと考えていた

『わかった・・・来島博士には俺達から伝えておくよ・・・

 君達も十分に注意してくれ・・・』

空は二人にも注意するように言って携帯の連絡を切った

「まぁ・・・注意するのは私達じゃなくてあの子だけどね・・・」

そう言って愛心が見た方向にはウキウキであたりを捜索している明里の姿があった

「それにしても・・・今回の事件に関しては何をしたいのか本当にわからないわね?

 特に危険な感じがあるわけでもないしどこかに誘導しているわけでもない・・・

 犯人は一体何をしたいのかしら?」

愛心は今回の犯人はいつにも増して理解できないと思っていた

実はあれから何回か同じような前に進む床を見つけたのだが

特に一貫性があるわけでもなくどこかに誘導しているような感じもなかった

おまけにこの能力はあくまである程度の距離をまっすぐ前に進ませるだけであり

危険性があるような感じではなかった

「こんなんでとても人が襲えるとは思えないんだけど・・・」

こんな能力なら別に警戒する必要はないのではないかと愛心は思っていたが

「でも困ることには変わりありませんよ・・・現に男子生徒は道に迷いましたし

 もしこれが小さな子とかだったら流石に危険です・・・」

奏歌の言う通り体に害はなくても困ることには変わりなく

小さな子が全然知らない場所に置き去りになってしまう可能性だってある

そんな可能性を一つでも残しておくわけにはいかない



「まぁね・・・それにしても・・・あいつ・・・元気すぎない?」

愛心は今も全力で動き回っている明里を見てどこにそんな体力があるのだと思っていた

「う〜ん・・・なんか仕掛けらしい床は結構見てきましたけど・・・

 肝心の仕掛けている人は全然見かけませんね〜・・・」

すると明里が撮ってきた写真を見ながら犯人の姿を撮っていないと嘆いていた

確かにここまできた中でそれらしいものは影も形も見ていない

「まぁ・・・そんな簡単に見つかるわけ・・・」

愛心はそんな簡単に見つかれば苦労はしないだろうと言おうとした瞬間

「さてさて?今度はここがいいかな?誰がひっかるかな?」

まさかの目の前にその犯人は現れたのだった

「ちょっ?!あんたか!あんな使えない床作り出してるのは!!」

愛心はすぐに声をあげてその犯人に向かって叫ぶ

「げっ?!もう見つかった!でも一般人だけじゃんよかった〜・・・」

犯人であるそいつは角がまるで矢印のような形になっており

両腕にも矢印のような武器が装備されていた

「俺っちの名前は前向鬼(まえむき)!悪いけど今はお前らの相手をしている暇はない!」

そう言って前向鬼はすぐさまその場から去って行ってしまう

「ちょっ?!待ちなさい!」

三人は見失わないようにすぐさま後を追いかけようとするが

「なっ?!」

前向鬼が曲がった十字路にはすでに能力が発動していたらしく

三人はそのまま真っ直ぐ進んでしまい前向鬼を見失ってしまった

「・・・どうやら逃げるのには絶好の能力みたいですね・・・」

奏歌は前向鬼の能力は逃げるのにとても有効的なのだと思っていた

相手を前に進ませる能力を持つ前向鬼

果たして彼を捕まえることができるのだろうか?!

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