お化け屋敷・・・じゃなくて本物?!
夏の定番!肝試し回です!
業鬼衆の一人である熊童を倒して数日
やはりその実績は大きかったらしくしばらく鬼は鳴りを潜めていた
おかげで愛心達はしばらく平和な日々を過ごせていた
「はぁ〜・・・久々にゆっくりできてるわ〜・・・」
愛心は自分の机に突っ伏しながらのんびりとしていた
それを見ていた奏歌はこんな日もあってもいいなと微笑ましく見ていた
しかし・・・そんな彼女らの平和もすぐに終わりを迎える
「そんなわけで!第一回!肝試し大会を開催します!!」
二人の前に急に現れた明里が肝試しをすると宣言する
しかしそんな話を聞いていない二人は首を傾げる
「え〜・・・実はですね・・・この辺の墓地で
何やら人魂のようなものを見たという証言が相次いで出ております
そこで!私達もそこに行って確かめてみようと思ったのです!!」
どうやら明里は巷で噂になっている人魂の噂を確かめに行きたかったらしく
それを一緒についてきてほしいのだと二人に言っていたようだ
「絶対に嫌に決まってるでしょうが!!」
それに対して愛心は全力で拒否していた
確かにようやく平和な時間を手に入れたのにそんなのに手を出したくはないだろう
しかしそれだけが嫌がっている理由ではなかった
実は愛心はお化けがとても苦手なのだ
不審者や怪物だけなら物理的に倒せるので問題はないのだが
自分の力が通じないお化けなんかは苦手としていた
「え〜!それじゃあこんなか弱い女子一人で行かせようっていうの?!」
すると明里は自分一人で行かないといけないのかと
か弱そうな女子アピールをしながら訴える
「そんなこと言ったら私達もか弱い女子でしょうが!!」
愛心は自分達もか弱い女子なのだから意味がないだろうと告げる
それを聞いた明里は何も言い返すことができなかった
「う〜ん・・・それじゃあ他の人を頼るしかないか〜・・・」
しかしそれでも明里は行くことに対して諦めてはおらず
他の誰かと一緒に行こうと考えていた
それを聞いた愛心達はとても嫌な予感がしていた
(明里って・・・実は意外と危険な目に遭いまくってるのよね〜・・・
やっぱり野放しにしてるのはまずいかも・・・)
そう・・・明里はこれまでもいろんな魔人や鬼と遭遇しており
その度に危険に晒されているのだ
もし今回の一件も魔人や鬼の仕業なら確実に命を狙われるだろう
さすがの愛心も何かあってからでは遅いと思ってはいるのだが
お化けに対する恐怖からどうしようか迷ってもいた
「・・・わかりました・・・私が行きます」
すると奏歌が自分が行くと宣言する
おそらくは怯えている愛心を見ての決断だったのだろう
「だっ・・・だったら私も行くわよ!!」
しかしそれを見た愛心は自分も負けていられないと
結局は肝試しに参加することにしてしまうのだった
「・・・・・」
そして思わず口から出てしまった先ほどの発言を後悔していた
それでも行くことを変えることはできないので
すぐに諦めることになるのだが
しかしこの時の愛心はまだあんな事になるとは思ってもいなかった
そして思うだろう・・・この時の発言を後悔する必要はなかったと・・・
「やってきましたここが例の墓地です!
ここは昔処刑場だったらしくその霊が人魂になって
現れてるんじゃないかって言われてるんだ!」
明里は何やら興奮気味に説明を始めていた
「へっへぇ〜・・・そそそそうなんだ〜・・・」
しかし今の愛心にはそんな話を聞く余裕はなかった
奏歌の後ろにがっつりとひっついてお化けが出ないかと警戒するので精一杯だからだ
それを見ている奏歌も思わず苦笑いしてしまう
「さぁ!早速中に入って噂の真偽を確かめよう!!」
三人は早速墓地の中へと入って行き噂を確かめようと思っていると
『・・・寄越せ〜・・・』
何やら三人の後ろから声が聞こえてきた
少し怯えながらゆっくりと後ろを振り返ってみると
そこには何やら青い光が浮いておりこちらに近づいてきていた
『寄越せ〜・・・体を・・・寄越せ〜!!』
すると急に大声を出してスピードを上げ始めた
「「「キャァァァァァ?!!」」」
三人は悲鳴をあげながら急いで出口に向かって走りだす
しかしもちろんの事その人魂も追いかけてくる
三人は追いつかれないように必死で走り抜け
ようやく墓地から脱出するといつの間にか人魂が消えていた
「ほっ本当にいた・・・!噂は本当だったんだ・・・!」
明里は噂が本当だったのだと知りとても嬉しそうにしていた
「ううう嘘よ・・・!ひひひ人魂ななななんていいいいるわけがない・・・!」
それとは反対に愛心は人魂なんていないと必死に言い聞かせていた
「・・・とりあえず今日はこれで帰りましょう・・・
これ以上は危険だと思いますし準備もしないといけないでしょうから・・・」
「そうね・・・さすがに幽霊が相手じゃ今の装備は怖いもんね」
明里も納得してくれたのか今日の探索はこれで終わりとなった
三人はすぐにその場で別れて自分達の家へと帰っていく
そして翌日になり学校が終わると
すぐに奏歌は愛心を引き連れて来島博士の元へと向かった
その理由は昨日の人魂が理由だった
来島博士ならその人魂に対して
科学的な答えを教えてくれるのではないかと思ったからだ
「なるほどのう・・・人魂か・・・」
来島博士はその話を聞いて何やら頭を悩ませていた
「おそらくその人魂は本物で間違いないじゃろうな・・・」
そして科学者である来島博士が出した答えがそれだった
「その場所が本当に処刑場じゃったのなら
おそらくその場所にはいろんな人の残留思念が残されているはずじゃ
それが目に見えるように実体化したのじゃろう」
どうやら例の墓地には処刑された人の残留思念が残されており
それが実体化して人魂になったのだと来島博士は考えていた
「しかし問題はその実体化じゃな・・・
普段は相当のエネルギーがそこに溜まったりしない限り
実体化することなどありえん・・・つまりは何か要因があるはずじゃ」
しかし来島博士はその人魂が実体化しているのを問題視していた
普通は実体化する為には莫大なエネルギーを必要とするのだが
そんなものはそうそうあるわけでもない
つまりは何者かが実体化させたということだ
「おそらくは魔人とかの仕業じゃろうな・・・
そこの調査は慎重にした方が良さそうじゃぞ?」
「と言われましても・・・何か対策はあるのでしょうか?」
そう言われた二人はどうすればいいのか確認する
「そうじゃのう・・・他の墓地とかでそんな噂が出ていないのならば
おそらく人魂を発生させている何かはその墓地から動けんのじゃろう
つまりは人魂を回避しながらその何かを倒せばいいのじゃ」
来島博士はおそらくその墓地だけにいる何かさえ倒せば人魂は消えると考えていた
「なるほど・・・つまり人魂を掻い潜りながらその何かを探せということですね?」
奏歌は人魂を掻い潜ってその誰かを探さなければならないと知るが
問題はその人魂をどうやって掻い潜るかだった
この前は一つだけしか現れなかったが
おそらくは他にも複数いるのは間違いないだろう
しかもどこにあるかなんて全くわかるわけがなかった
さらに問題はもう一つある
それは・・・愛心である
今も来島博士の話を聞きながら奏歌の後ろに隠れて怯えており
とてもではないがもう一回あの墓地に行けるとは思えなかった
「愛心ちゃんは今回はここで待ってたら?」
さすがにこんな状態で連れてはいけないと思った奏歌はここで待っているかどうか聞く
「ううん・・・わわわ私もいいい行くよ・・・!」
しかし愛心は敵がいるのに行かないわけには行かないと
自分を奮い立たせて一緒に行くと宣言した
それを聞いた奏歌はこれ以上は何も言うまいと口を塞ぎ
そっと秘密基地を後にした
そして色々と準備をし再び墓地へと向かう
「来たね!それじゃあ早速リベンジ行くよ〜!!」
三人は墓地の中へと入って行き警戒しながら奥へと進んで行く
やはり奏歌の思った通り人魂は一つではなく複数存在し
それぞれが墓地を散策しながら何かを探していた
おそらくはこの前言っていた取り付く体を求めているのだろう
ある意味、夜にだけ現れるのはラッキーだと言えるだろう
昼間なら墓参りなどに来る人などもいるので
取り付く体なんてたくさんあるはずだ
しかし夜だけならそもそも暗い墓地に近づく人なんていないだろし
あれだけ噂が出ているのなら尚更だろう
・・・ごく一部の物好きを除けばだが・・・
「う〜ん・・・やはりカメラには写らないか・・・」
その物好きである明里はカメラのフラッシュを消し
出来るだけ消音にして人魂を撮っているが
そもそも実体があるものではないのでカメラには写っていなかった
「しょうがない・・・こうなったらこの秘密を徹底的に暴こうじゃないの!!」
カメラに写すことを諦めた明里はせめて人魂の秘密を暴こうと決意を固めて叫んだ
しかしここでその行動は完全に間違いだった
『『『体寄越せ〜・・・!!』』』
その叫び声に気がついた人魂達がすごい勢いで愛心達に向かっていく
「「「キャァァァァァ!!」」」
再び愛心達は叫び声をあげながら出口へと向かう
しかし人魂達も学習したのか今度は先回りして出口を塞いでいた
「くっ!こっちです!」
奏歌はそれを見てすぐに方向を切り替えて別の場所に向かう
そしてしばらく進んでいくと茂みがありその中へ隠れる
「・・・どうやら見失ってくれたみたいですね・・・」
そこでしばらく人魂をやり過ごし作戦を練り直すことにした
「まさか出口に先回りされるとはね〜・・・
さすがに私達で周りの塀を超すだけの力はないしな〜・・・
そうなるともうここを出る手立てがなくなっちゃう・・・」
出口が塞がれてしまったことで
この墓地から出ることが完全にできなくなってしまい
これからどうすればいいのかと明里は考える
「・・・てか一人すごい静かじゃない?」
お化けが怖くて叫び続けていそうな愛心が何も喋っていないのを思い出し
二人は静かにそっちの方を見てみると
「・・・・・(チーン)」
「「・・・気絶してる?!」」
あまりの怖さに気絶してしまう愛心
果たして三人は無事に墓地から出ることはできるのか?!




