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決戦の時迫る?!

今回は戦闘はありません!

あれから何とかエネルギーが回復して街へと帰ってきた凶夜と空達は

これからの事についてを考える事にした

「・・・正直あの要塞に転送装置がついていた可能性はかなり低いだろうな・・・

 あのキグスがそんなミスをするとは思えない・・・」

凶夜はよく知っているキグスならば転送装置を自ら破壊するなど絶対にする訳がないと考えており

必死であの要塞を破壊したがおそらくは無意味だったのではないかと考えていた

「いや・・・あれから少しだけ調べてみたのじゃが・・・確かに転送装置らしきものは存在した・・・

 しかし凶夜くんの言う通りそんな愚行を犯すとも思えん・・・

 そうなれば考えられるのはただ一つ・・・他にも転送装置があるという事じゃ・・・!」

来島博士の話ではあの要塞にはちゃんと転送装置がついていたようで

それでも捨てたという事は他にも転送装置があると考えていいとみんなに告げる

「・・・確かに転送装置は一つとは限らない・・・

 それなのに俺達はあれだけと勘違いしていたのですね・・・」

あれさえ破壊すればすべての戦いが終わると思っていた空達からしてみれば

かなり悔しい事には違いなかった

「まぁお前さん達が自分を責める事はないわい・・・儂も気づかなかったし

 あれだけのものを維持するだけのエネルギーも必要なはずじゃ・・・

 そんなに何個もあると考える方がおかしいというものじゃよ・・・」

しかし来島博士はそれを責める事はなかった

自分も気づかなかったというのもあるが当初の仮定ではそこまで数があるとは考えていなかったのだ

だが相手は自分の予想を遥かに超える相手だと再認識されそれを責める事など出来なかったからだ

「それに四天王筆頭であるキグスを倒したのは事実なんだ

 これで魔人の戦力は大幅に削られ残されているのは四天王一人に側近そして王だけだ」

そして凶夜はこの戦いも決して無意味ではなかったという事も教える

実際に四天王のリーダーだったキグスを倒して戦力を大幅にダウンさせられたので

魔人の残された戦力はすでに極僅かとなっているのだから



(まぁ・・・問題はその残された戦力が圧倒的に強いって事だけどな・・・)

そう・・・それでも問題はその戦力がこの場にいる誰よりも強いという事だ

それこそ死ぬ覚悟で戦った凶夜からしてみれば

もう一度その覚悟で戦って本当に勝てるかどうか怪しいと考えるほどだ

(おまけに不安要素がもう一つある・・・

 ナキア・・・あいつは王に忠誠なんて誓っちゃいない・・・)

そしてもう一つの不安要素でもあったのはナキアという存在だった

彼はすでに王を見限っており自らが世界の支配者になろうと暗躍している

そんな彼が姿を見せなかったという事は間違いなく何かの計画を進めているという事だ

もしもその二つの勢力が同時に動き出してしまえば

ただでさえ勝てるかどうか分からない戦力を分けなければならない

(・・・いや・・・今はもしもを考えている暇はないか・・・)

凶夜はこれ以上もしもの事を考えていても仕方ないと思い考える事をやめる

「何にしてもこれ以上の事はもう起きんじゃろう・・・今はゆっくりと体を休める事にしなさい」

来島博士は疲れているのもあるだろうから今日はこのまま解散させる事にした

その言葉に甘えて凶夜は家に帰ろうと外に出て行くと何故か愛心達が腕を掴んでいた

「・・・おい・・・帰れないんだが?」

凶夜は一体何のつもりなのか三人を問い詰める

「あんたは目を離すと勝手に無茶しそうだからね・・・見張りとして一緒に帰るのよ」

どうやら先ほど考え込んでいた時の顔を見てまた無茶をするのではないかと心配されたようで

三人は自分を見張る為に一緒に帰ろうと考えていたようだ

(やれやれ・・・こいつらに表情を読まれるなんて・・・俺も劣ったもんだな・・・)

凶夜は自分の表情を読まれた事を悔しいと思うがそれ以上に嬉しいと感じていた

「好きにしろ・・・俺は休ませてもらえるならなんでもいい」

とりあえずは休めるならなんでもいいと思い三人を連れて家に帰る事にした

そして彼らはその休みが最後になるとは知らなかっただろう・・・



「・・・てか・・・お前ら毎回思うが・・・男の家に泊まるのによく親に何も言われないな?」

凶夜は今更ながらどうやって男の家に泊まるのを誤魔化しているのか聞く

「そりゃあ友達の家に泊まるって誤魔化してるに決まってるじゃない

 そうじゃなきゃ絶対に怪しまれるわよ・・・主に彼氏が出来たんじゃないかって・・・」

愛心はどちらかというと心配されるというよりは絶対にからかわれるので

家族には友達の家に泊まっていると誤魔化しているそうだ

「私もそんな感じですかね?執事の藤木野さんに休んでほしいのもありますし」

奏歌も同じくそんな感じなようで執事の人にを休みをあげることが出来て喜んでいるようだった

「・・・そんな家族を騙してまで俺の家に泊まる意味はあるのか?」

凶夜はそこまでしてまで自分の家に泊まるのに理由はあるのかを思っていると

「あるに決まってるじゃないですか?!兄様の家に泊まるんですよ!!」

なにやらブラコンの人が何かを言っているがそこは無視して凶夜は料理を作り始める

「・・・というか・・・さすがにお前らの分作る食材なんてないんじゃ・・・」

そう思って冷蔵庫を開けた瞬間に何故か明らかに買っていない食材でいっぱいになっていた

「・・・お前ら・・・いつここに入れた?」

明らかに犯人はわかっていたので凶夜はいつからここに入れたのか聞く

「えっと・・・あの日の朝に来て・・・疲れてる凶夜さんに料理を作ろうと思ってたんですけど

 いなかったので一旦ここに入れておいたらみなさんがピンチだと聞いて・・・」

どうやら三人はあの日に凶夜にご飯を作ろうと思ってこの食材を持ってきたそうだ

しかしそれからすぐに忙しくなってしまったのでしまったのを忘れていたらしい

「わかった・・・しょうがないから今日はこれを使うか・・・」

さすがにこれを全部無駄にする訳にはいかないので今日はこれらを全て使って料理を作る事にした

「あっ!私達も手伝います!」

奏歌とリリムは自分達が持ってきた食材なので自分達も作ると言ってお手伝いを申し出る

(・・・私は邪魔になるからおとなしくリビングに居よう・・・)

そして料理の出来ない愛心だけはリビングに残されるのだった



一方その頃、ナキアはとある場所にやってきていた

「・・・ここを抜ければ彼女らとそして・・・

 ファーシルに力を与えた神精樹があるのですか・・・意外にシンプルな隠し方ですね・・・」

そのとある場所とはいつも愛心達が出入りしている癒しの森へ入る入口だった

そう・・・ナキアが狙っているのは

かつて魔人の王であるファーシルに力を与えた神精樹だったのだ

しかし魔人である彼がそんな簡単にこの森に入れるわけもないはずなのだが

どうしてなのか今の彼にはここに入れるという謎の自信に満ち溢れていた

「確かこの機械を使えば魔人としての力を一時的に失う事が出来るんでしたね・・・

 本来ならば裏切り者を抹殺する為に使われるのですが・・・

 まぁ裏切り者が使うという意味では一緒ですかね?」

ナキアは懐から取り出した機械のスイッチを押すと魔人の力が一時的に消失

そしてそのまま癒しの森へと入っていくと普通の人間と判断されて警戒される事はなかった

「随分とあっさり入れましたね・・・まぁそちらの方が都合がいいのですが・・・」

なんの障害もなく簡単に入れた事にナキアは疑いながらも足を進めようとした時だった

『いや・・・残念じゃがそこは癒しの森ではないぞ?』

突然アテトの声が聞こえてきてナキアのいる場所は癒しの森ではないと告げる

『お前さんがその機械を使うのはわかっておったからな・・・

 少しだけ細工をさせてもらったのじゃよ・・・

 力を失うのはそのままに周りの風景を取り込んで全く同じ異空間に飛ばす・・・

 前にあの小僧が使っていた能力を真似させてもらったというわけじゃ』

どうやらアテトはナキアがこの機械を使って癒しの森に入る事を読んでいたようで

その前に機械に細工を施し凶夜が使っているような異空間に飛ばすという機能を付け足していたのだ

『そして・・・そこには直通で別のルートも用意されておっての・・・こう言った事も出来るのじゃ』

アテトがそう告げた瞬間に魔法陣が出現しそこから現れたのは残っていた鬼合魔人だった

『さて・・・儂も一応は側近じゃからのう・・・裏切り者には制裁を加えさえてもらうわい』



「なるほど・・・この私を騙していたというわけですか・・・

 まぁいいでしょう・・・これはこれで私の力をあげる為の餌になりそうですしね・・・!」



そして一瞬の錯綜と共に鬼合魔人はすべて倒されナキアに吸収された

「・・・解せませんね・・・あなたほどの人がこれしきの戦力で私を倒せると思ったのですか?」

しかしナキアには解せない事があった

それは今の自分がこれだけの鬼合魔人に倒されると思われていたという事だ

アテトは紛れもなく魔人の頭脳とすら呼ばれている存在

そんな彼がこの事態を想定できないとは思えなかったのだ

『まぁのう・・・正直これに関して在庫の一斉処分と言ったところじゃ』

そしてナキアの予想は正しくアテトはすでにこの事態を予見してはいた

だからこそ残されていた鬼合魔人をすべて投入したのだ

しかしそれはナキアを倒す為ではなく必要なくなった鬼合魔人をすべて処分する為だった

『我らの王は本気で奴らを滅ぼすと宣言なさった・・・それはつまり儂らに戦えという事・・・

 じゃからもうそんなおもちゃに用はなくなったのでの・・・

 どうせなら裏切り者のお前さんに処分してもらった方が手っ取り早いと思ったのじゃよ』

アテトはどうせいらなくなったのならば

処理するのは誰かに任せるのがいいだろうと思ったところ

ちょうどよくナキアの完全なる裏切りが発覚しこうして彼に処分させようと考えたのだ

(王が動きだす・・・?!バカな?!こんなに早く動くというのか?!)

そしてそれはナキアにとっても予想外の出来事だった

『くっくっくっ・・・!貴様が世界を手にしたとして・・・果たして王の手から守れるかな?』

アテトはそう言った大笑いしながら声は小さくなって完全に聞こえなくなった

(これは・・・私の計画も急がなくてはならなそうですね・・・!)

ついに動き出したファーシルとナキア!

果たしてこの両者にヒーロー達はどう立ち向かうのか?!

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