灼熱の夏
今回から普通の話に戻ります
「あぁ〜・・・暑いぃ〜・・・」
愛心は汗だくになりながら学校へと向かっていた
「確かに・・・でも明日はもっと暑くなるらしいよ」
すると奏歌は明日はこれ以上の暑さになると告げる
「ああもう!夏なんて大っ嫌いだぁぁぁぁぁ!!」
そんな叫びはこの暑い夏の空へと消えていく
「全く・・・夏は本当に嫌いなのよ・・・
制服は引っ付いちゃうし下着は透けちゃうし」
愛心は夏の何が嫌いなのかを愚痴りながら歩いていく
「そうだね〜・・・何かイベントでもあれば別なんだけどね〜」
その意見には珍しく奏歌も同意しており
何か夏ならではのイベントでもないかと思っていた
「それだったら私の一緒にプールに行かない?」
すると突如二人の後ろから明里が現れた
「うわっ!ちょっと!いきなり後ろに現れないでよ!!」
驚いた愛心は後ろに跳び下がってしまう
「それより明里ちゃん
プールって言ってたけどそれがどうかしたの?」
奏歌はそんな愛心を置いておいて先ほどの明里の発言を聞く
「そうそう!実は最近、新しくできたプールができたんだって!
そこの無料券をもらってきたからみんなで行こうと思って!」
そう言って明里は二人にもらってきた無料券を見せる
「・・・本音は?」
しかし何がおかしいと思った愛心は本当の事を聞く
「・・・ちょっと部費が足りなくなってきから二人の水着写真で儲けようかと・・・」
「絶対に断る!!」
「そこを何とか〜!マジでピンチなの!
このままじゃ来月の新聞が発行できなくなっちゃう〜!!」
もはや明里は顔から出せるものを全て出して愛心に泣きつく
「だからといって水着の写真を撮らせるバカがどこにいるのよ!!」
それでも愛心は水着写真を撮られるわけにはいかないので反対の意思を示す
「仕方ない・・・こうなったら夜のバイトをするしかないか・・・」
すると明里はこれ以上は無理だと思い別の金儲けをすることにした
「あんた・・・何をそこまで焦ってるのよ・・・」
愛心は自分の貞操すらも手放そうとしている友人に恐怖していた
「だって今回はめちゃくちゃいいもの撮れちゃったんだもん!!」
そう言って明里は写した写真を二人に見せる
「「!?」」
二人はそれを見て驚いていた
その写真に写っていたのは炎だった
しかしただの炎ではなかった
生物の形をした炎だったのだ
(愛心ちゃん・・・これってもしかして・・・)
奏歌はこの炎の正体に気づいた
(ええ・・・間違いない・・・この角・・・鬼だ・・・!)
そう・・・この炎の正体は鬼だった
「明里!これもらっていい?!」
愛心はすぐさまこの写真をもらっていいか聞く
「えっ?いいけど・・・やっぱりそんなに珍しい?!」
明里は少し困惑していたが写真を手渡してくれ
二人はその写真を後で研究所に持って行くことにした
「なるほどのう・・・確かにこれは鬼で間違いない・・・」
二人から写真を渡された来島博士もこの炎は間違いなく鬼だと言った
「でもこんなに堂々と姿を晒していいの
こんなの私達に見つけてくださいって言ってるようなもんじゃん?」
海はなんで鬼はこんなに堂々と姿を現しているのかと疑問に思う
「前と同じじゃよ・・・人の不安を煽る為じゃ・・・」
来島博士はその狙いにすぐさま気がついていた
「博士・・・マップでこいつの居場所を調べることはできないんですか?」
森はすぐさまこの鬼を討伐しようと居場所について聞く
「う〜ん・・・残念じゃがこの暑さで電子機器がいかれてしまってのう・・・
すまんが修理にしばらく掛かりそうじゃ・・・」
しかしこの異常な暑さのせいでマップは壊れてしまったらしく
今は修理中だと言われてしまう
「そうなると前と同じ足で探すしかないわけか・・・」
大地は足で探すとしてどこを探せばいいのかを考える
「愛心ちゃんこれを撮ったお友達はどこで撮ったとか聞いてない?」
霧は見せてくれた写真をどこで撮ったのかを聞く
「すいません・・・あれからその場所で待ち伏せてはいるらしいのですけど
その写真を撮って以来姿を見せていないみたいです・・・」
しかし明里はすでにその場所をずっと張り込んでいたらしいが
写真を撮って以降はその姿を一切見なかったようだ
「そっか・・・なら本当に足で調査するしかないね・・・」
それを聞いてしらみ潰しに探すしかないとみんなは思った
「いや・・・もしかしたらそうでもないかもしれんぞ?」
しかし来島博士のその一言ですぐに状況は一変するのだった
「どういう事ですか博士?」
空は今の来島博士の発言について追及する
「まぁ待て
まずはみんなにこれを見てもらおうか」
そう言って来島博士はスクリーンにとあるものを映す
「これって日本列島?この数字は・・・今日の気温だ!」
そこに映し出されていたのは全国の今日の気温だった
「そうじゃ・・・そしてこれをよーく見てみろ!」
そう言って来島博士はとある場所を指す
みんなはその場所を集中してみてみると
「あれ?なんでうちだけこんなに気温が違うの?」
なぜか自分達のいる街だけ気温が高くなっていることに気がついた
「そうじゃ!そしておそらくその原因はこの鬼にあるに間違いない!!」
来島博士はその原因が先ほどの鬼にあると考えているらしい
「そこで登場するのがこれじゃ!温度サーチャー!!」
そして次の来島博士が取り出したのは携帯ぐらいの大きさをした機械だった
「これを使って一番温度の高い場所を調べろ!
そこにこの鬼がいるはずじゃ!!」
どうやら来島博士は一番温度の高い場所にこの鬼がいると考えて
その場所を探すために温度サーチャーを作っておいたらしい
「・・・結局は足で探すんだな・・・」
すると森がとある事実に気がついてしまった
そう・・・確かに温度サーチャーを使えば
鬼の居場所を特定することはできるが
探せる範囲は決まっているので
結果としては足で探すという方向性は変わらなかった
「ええい!グダグダ言わんとさっさと行ってこい!!」
こうしてみんなは温度サーチャーを使って鬼を捜索することになった
「う〜ん・・・とは言われたものの・・・
どこもかしこも暑くてどこが一番暑いとかわかんない・・・」
そして奏歌と一緒に捜索している愛心はどの温度が一番高いのだと思いながら
渡された温度サーチャーを見ていた
「そうだね・・・工場とかは年がら年中暑いもんね・・・」
奏歌も同じ意見らしくどこが本当に一番暑いのかなど分かりかねていた
「・・・そういえばあいつの姿が見えないけど・・・
何してるんだろう?」
すると愛心はとある人物の事を思い出していた
「さすがに疲れてるんだよ・・・
この前の大会からそんなに経ってないから・・・」
その人物とは凶夜のことだった
確かに今回出てきているのは鬼なので彼が出てこないのはおかしいが
この前の激闘からそこまで時が経っておらず
奏歌はまだ疲れて休んでいるのだと思っていた
「・・・あいつが疲れたぐらいで復讐を諦めると思う?」
だが愛心はそうは思っていなかった
彼が姿を現さないのには何か事情があるのではないかと思っていたのだ
それに対して二人は一つの事しか思いつかなかった
その一つとはティウスの事だった
確かに凶夜と彼は敵同士であり命を懸けて戦った
しかしそれでも言い知れぬ絆のようなものが二人にはあった
だからこそ今もその事を引きずっているのではないかと愛心達は思っていた
「今回の事件はできるだけ私達で片付けましょう!!」
しかし二人のその頑張りも虚しく今日の収穫は0だった
「う〜む・・・さすがにそう近くにはおらんか・・・」
捜索を終えて帰ってきたみんなはそれぞれに報告をしていた
しかし全員目立った報告はなかった
「さすがに今日一日だけで全部を調べるには無理があるからな・・・
かといって相手が移動しているのならすれ違う可能性もある・・・
完全に手詰まりだな・・・」
森の言う通り全員で探すにしてはこの街は大きすぎるし
探している間に相手が移動してしまっている可能性もある
「せめて範囲さえ絞れれば探しやすいのですが・・・」
霧はどうにかして範囲だけでも絞れないかと思っていた
「・・・できる・・・!」
すると奏歌は一つだけ方法を思いついた
「博士!気象庁のサーバーにアクセスすることってできますか?!」
奏歌はすぐさま来島博士に気象庁のサーバーにアクセスできるか確認する
「ん?確かにできるが・・・!そうか!!」
来島博士は最初は何の事かと思っていたがすぐにその目的に気が付いた
そして早速パソコンを使って気象庁のサーバーへとアクセスしようとする
「えっと・・・どういうこと?」
イマイチ状況の飲み込めない愛心は何をしているのか聞く
「気象庁は全国の気温をリアルタイムに計測をしています
しかも市に分けて詳しく!そのデータを見ればどこに鬼がいるのかすぐにわかるはず!」
二人の狙いは気象庁の詳しいデータだった
そのデータはいつもリアルタイムで更新されており
その情報を元にどの場所が一番気温が高くなっているのかを絞り込めるのだ
「なるほど・・・確かにそれなら範囲をかなり絞り込める・・・!」
森はその話を聞いてそれならかなり絞り込めると考える
「でもいいんですか?これってある意味犯罪じゃ・・・」
しかしこの方法はある意味犯罪行為であり逮捕されないか不安に思っていた
「何を言っておる!気温など毎日朝の天気予報で言うんだから
少し早めに見るだけじゃ!問題などない!!」
何やら超絶理論を言っているが実際はやってはダメなことである
「よし!アクセスはできたぞ!
後は気温の一番高い場所を調べるだけじゃ!!」
そう言って来島博士は情報を捜索しておると
「・・・!なんじゃと!!」
来島博士は何かを見てしまったらしくとても驚いていた
「どうしたんですか?!」
空は何があったのか聞く
「やられた・・・どうやらあの鬼は昼の間だけ活動をして
夕方からは姿を隠しているようじゃ・・・」
何と鬼が活動していたのは昼の間だけだったらしく
今の時間帯では全く活動はしていないらしい
その証拠に気温図には特に突出した場所はなかった
「・・・つまり勝負は明日・・・ということですか・・・」
そう・・・鬼との勝負は明日に持ち越されてしまったのだ
果たして彼らは鬼を見つけ倒すことができるのだろうか?




