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タイムリミットは?!

今回は推理の方がメインかも?

奏歌の父親が蛇に噛まれたと知らせを聞いた三人は急いで病院へと向かった

そして病院に着くと集中治療室に入れられている父の姿を目撃する事になった

「申し訳ありません・・・奥方様だけは助けろと旦那様が囮となられて・・・」

どうやら迎えに行った直後に大量の蛇が現れたようで

奏歌の母親を助けるように言われ父親は囮となって二人を逃したそうだ

「それと・・・治療法に関しては・・・今も見つかっていないそうです・・・」

そしてもう一つの悲劇は治療法は何も見つかっていないという事だった

「・・・そうですか・・・母の方はどうしていますか?」

奏歌は父の心配もそうだがこの場にいない母の心配もしていた

「奥方様も逃げる際に怪我をされてしまったのでその治療をしております・・・

 おそらくはもうそろそろ来るのではないかと・・・」

どうやら母親の方も重傷ではないが逃げる際に怪我を負ったようで

その治療をしてもらっているとの事だった

藤木野からその説明を聞いているとその本人である母親がやってきた

「奏歌・・・よかった・・・あなたにこうして会えて・・・!」

奏歌の母親は声を震わせながら娘に抱きつき感動の涙を流していた

それほどまでに彼女は怖い経験をしたという事なのだろう

「・・・お母様・・・お父様の容体に関してはすでに聞かれていますか?」

奏歌はそれを受け止めながら父親の容態についてどれほど知っているのか確認する

「・・・先ほどお医者さんから話を聞きました・・・

 このまま血清ができなければおそらく・・・1日と持たないと・・・」

母親はすでに治療を受けている時に話を聞いていたようでその内容はあまりにも絶望的なものだった

三人は後一日の命と聞いて険しい表情を浮かべていた

おそらくは今回の犯人である混成魔人を倒せばなんとかなるのだろうが

問題はその混成魔人を後一日で見つけ出して倒せるかという事だった

未だに何の手がかりもないこの状況ではそれはあまりにも絶望的だと言わざるえないだろう



(・・・それでも・・・やるしかない・・・!)

奏歌は藤木野に母の事を任せて愛心とリリムを連れて急いで混成魔人を探しに向かった

「それでまず来たのは二人が襲われた肝心の空港ってわけね・・・」

三人がまず来てみたのは父親が襲われた空港だった

しかしやはり事件があっただけに警察が閉鎖して何には誰も入れないようになっていた

「・・・そういえば気になってたんだけど・・・どうして空港に出てくるのかしら?」

するとリリムは根本的な疑問としてどうして空港に現れるのかを二人に聞く

二人はそれを聞いて確かにおかしいと感じた

もしも人を襲うのが目的だというのならば確かに空港も選択肢には入るだろうが

空港以上に人が多くいる場所など他にもたくさんあるだろう

それにも関わらず空港だけに出現しているという事はおそらく別の理由があっての事

「つまりはその目的さえわかれば次に蛇が出現する場所や

 それこそ魔人の居場所が突き止められるってわけね・・・!」

愛心の言う通りそれが何なのかさえわかれば色々と対処を考える事が出来るようになるだろう

三人は最初に現れた空港へと戻っていき先ほどと同じ方法で中へと侵入した

「う〜ん・・・色々と見て回ってはいるけど・・・特に変わった場所なんてないわよ?」

それぞれに何か変わった事はないかと探して回ったがどこも普通の場所に見えていた

「やっぱり空港を襲うのって偶然なのかな?でもそれだと二回も続けてなんておかしいわよね・・・」

何の手がかりも得る事ができず愛心は頭を悩ませながら歩いていた時だった

「・・・思ったんだけどさ・・・空港ってこんなに暗い感じだったっけ?」

いつもなら明るく照らされているはずの空港なのだが今日に限っては暗い印象だった

「確かに・・・そういえば先ほど侵入した時も暗かったですね・・・」

それを聞いて奏歌も確かにいつもの空港にしては何やら暗い印象を持っていた

たとえ閉鎖されていたとしてもそれなりの機能が動いているはずにも関わらずだ

そこで三人は他にも変わった場所はないかと調べていくと

全ての場所で電気が通っていない事が判明した



「・・・もしかして・・・これがあいつらが空港を襲った最大の理由?」

愛心はその現状を見てこれこそが蛇が空港を襲う最大の理由なのではないかと思っていた

「電気を求めてきたっていう事?でもそれだったら他にもあるんじゃないの?

 それこそ発電施設を狙ってもいいわけだし・・・」

しかしリリムの言う通りもしも電気が理由だというのならば空港などではなく

発電施設そのものを襲えばそれが一番効率がいいはずなのだ

それにも関わらずどうして空港をわざわざ襲わなくてはいけないのだろう

「う〜ん・・・やっぱり違うか〜・・・」

愛心はそれを聞いてやはり自分の考えている事は違ったかと思っていたが

どうやら奏歌はそんな風には思っていなかったようだ

(愛心ちゃんの疑問は確かにもっともな事だと思う・・・

 でもそれならどうしてリリムさんの言う通り発電施設を襲わないんだろう?

 ・・・いや・・・!むしろ発電施設は襲う必要がないのでは?!)

奏歌は逆転の発想により蛇が空港を襲う理由は発電施設にあるのではないかと考えていた

そこへ新種の蛇に関して調べていた空達から三人に連絡が入った

『そうか・・・電気か・・・確かにその線はあり得るかもしれない・・・!

 実は新種の蛇に関して少しだけわかった事があったらしいんだ・・・

 なんでもその新種の蛇が電気信号によって動かされていた事が判明したらしい・・・!

 つまり・・・その二つの空港に電気を送っている発電施設が一番怪しいという事だ・・・!』

空からの話を聞いて全ての辻褄が合わさった

つまり空港に現れた大量の蛇はそこに流されていた電気を頼りにそこまでやってきたのだ

だからこそ他の場所に現れないで限定された場所に対して出現していた

そして発電施設を襲っていなかった理由もそこにあった

元から電気を送る為だけならばわざわざ発電施設を襲う理由など存在しない

むしろそこを襲って電気を止めてしまう事の方が混成魔人にとっては損害なのだろう

「つまり・・・混成魔人は発電施設の近くにいる・・・!」



三人は来島博士に調べてもらった発電施設へと急いで向かった

しかし発電施設についた三人を待っていたのは大量の蛇だった

「まさか先読みされていたなんてね・・・相手もなかなかの相手って事?」

愛心はこの状況を見て相手の混成魔人も中々に頭の切れる人物なのではないかと話していた

「もしかしたらそうかもしれません・・・でも・・・

 この状況は逆に相手を追い詰めているという証明でもあります・・・!」

奏歌のいう通りここまで戦力を投入しているという事は

逆を言えばそれだけ追い詰められているという事でもある

つまりこの奥には本当に混成魔人がいるという事だ

「何にしてもまずはこの蛇達をどうにかしないといけないわね・・・!」

問題はこの先に進む為にはまずこの大量にいる新種の蛇を

どうにかしなければいけないという事だった

「変身しても毒の能力を完全に消せるわけじゃないしね・・・

 そうなってくるとやっぱり一気にあれを突っ切るしかないわけだけど・・・」

リリムは奥にいる混成魔人の元へと向かうには

あの大量にいる蛇を突き抜けていくしかないと考えるがそれはあまりにも無謀というものだろう

「なら俺があいつらの相手をしてやろうか?」

すると三人の後ろから声が聞こえてきた振り返ると

そこにはルナティックパラディンの姿があった

「・・・えっと・・・なんでその姿でここにいるんですか・・・?」

これにはさすがの三人も驚きを隠せなかったようで

奏歌が代表してどうして変身してここにいるのか尋ねる

「朝方から随分と変な電気が感じられたからな・・・街にいた蛇を全部倒しながら

 その電気を追ってきたらここまで来たっていうだけの話だ・・・」

どうやらルナティックパラディンは独自に動いてここへとたどり着いたようで

三人はその経緯を聞いただけで何やら落ち込んだ顔をしていた



(((・・・私達のあの苦労って・・・一体何だったんだろう・・・)))

三人がそう思ってしまうのも無理はないだろう

何せこちらの男に関しては推理でもなくただの本能でここまで来たのだから・・・

「まぁそんな話は置いておくとして・・・

 お前らは先に行ったらどうだ?道は俺が開いてやるからよ・・・!」

そう言ってルナティックパラディンは斬撃を放って無理やり道をこじ開けた

「ありがとうございます!」

三人はその隙をついて一瞬で変身し大量の蛇の間を駆け抜けて混成魔人の元へと向かった

「・・・まさか本当にここまでくるとは・・・まぁいいわ・・・!

 私のこの怒りは直接晴らさないと意味がないみたいだしね・・・!」

三人を待ち構えていた混成魔人はやはり彼女らが予想していた女性の姿をしていた

「やっぱりあんたは学校で私達を襲った奴だったのね・・・!

 だったらもう一度、あんたを倒してみんなを元に戻す・・・!!」

ノワールが拳を構えると他の二人も同じように戦闘態勢に入る

「やれるものなら・・・やってみるがいい・・・!!」

そう言って混成魔人は口から特殊な液体を放つが三人はそれを即座に躱した

するとその液体の付着した地面が溶けて抉れていった

「お父様を傷つけた事・・・私は絶対に許しません・・・!!」

しかしブランはそれに臆する事なく果敢に攻めていき混成魔人の体勢を崩した

「「「これで終わりよ!トライオーロラサンダー!!」」」

三人はその隙に必殺技を放ったがその瞬間・・・混成魔人は笑っていた

「生憎だったわね!それはすでに対策済みなのよ!!」

混成魔人がそう言った瞬間に地面から蛇が現れて混成魔人の盾になった

これにより三人の放った必殺技は届かず混成魔人が無傷だった

「残念だったわね?渾身の必殺技を封じられちゃって?」

まるで勝ち誇ったような顔をしていた混成魔人だが目の前にある違和感に気がついていなかった



「いいえ・・・私達は別に負けたわけではありません・・・!」



「?!」

その声を聞いて混成魔人が下を向いてみるとそこには拳に光を纏ったブランの姿があった

どうやら最初からあの必殺技は防がれると予測していたようで

その対策として必殺技を放った直後に走り出して懐に入り込んでいたらしい

「これはお父様の受けた痛みです・・・!トライサイクロンスマッシュ!!」

ブランの振り下ろした拳は混成魔人を直撃し頭を粉砕した

頭を無くした混成魔人はそのまま光のなって消滅していった

「・・・大丈夫?!」

ノワールとレーヴはブランの元まで行くと拳を抑えて痛がっていた

「・・・どうやらあの必殺技はあんたにしか使えないみたいね?」

ブランの傷を見たレーヴは先ほどの必殺技は

ノワールにしか使えない技なのだと改めて思い知ったようだ

こうして混成魔人を倒した三人は病院まで戻っていくと奏歌の父親も奇跡的に治ったようで

後日、奏歌は両親と一緒にお花見をする事が出来たのだった

次回は凶夜がメインかも?

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