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兄の使命

今回はかっこいい凶夜が見れます!

おもちゃを乗せたトラックは今のところ順調に研究所へ向かっていた

「だが・・・そんなに簡単にいくとは思えないな・・・」

森の言う通りそんな簡単に事が進むことはなかった

「「?!」」

順調に道路を進んでいると急にトラックが浮かび上がった

二人は急いでトラックを降りて何が起こっているか見てみると

「ギャ〜ギャッギャッ!これは全部もらっていくぜ!!」

先ほど凶夜と戦っていた鬼がトラックを引き寄せていた

「今回の事件の犯人は鬼だったか!行くぞ兄さん!」

森と大地はすぐに変身して鬼に向かっていく

「悪いが俺の目的は中身だけだ!()はいらねぇ!!」

すると鬼はトラックの中身だけを取り出し

空になるとそれをグリーンとイエローに向かって投げ飛ばした

「なっ?!」

二人はなんとかしてそのトラックを避けることはできたが

「・・・逃した・・・!」

代わりに鬼を逃がすことになってしまった

「とりあえずみんなに知らせて合流するようにしよう」

変身を解除した大地はこの事をみんなに知らせて合流することにした



「今回の敵は鬼なの!鬼って確か人間を集めるのが目的でしょ?!」

大地から話を聞いていた海はなんで鬼がおもちゃを集めているかを聞く

『それはまだわからない・・・だが気をつけてくれ!

 その鬼の能力は磁力だ!金属を引き寄せる能力がある!!』

さすがに彼らの狙いまではわからないが

とりあえず気をつけるように大地は忠告する

「磁力?それって?!」

海は嫌な予感がしてすぐに道を外れようとするが

「ギャハハハハハ!!いただきだぜ!!」

その行動はすでに遅く後ろにいた鬼によって徐々にトラックは引き寄せられる

「降りるわよ霧!!」

二人は急いで変身しトラックを降りて鬼に向かっていく

「ドルフィンロッド!!」

ブルーは武器を取り出して鬼を攻撃していくが

「ギャハハハハハ!そんな攻撃は効かん効かん効かん!!」

鬼は両手でその攻撃を弾き逆に反撃すらしていた

「チィ!なんて硬さしてるのよ!!」

思わずブルーはその硬い両手に対して文句を言う

「当然だ!これは俺の象徴!!ゆえに一番鍛えた場所だからな!!」

確かに鬼の特徴は大きな磁石のような両手だった

それはつまりそこが唯一の長所ということだ

「でも・・・裏を返せばそれさえどうにかすればいいってわけよね?」

しかしそれは同時に両手の磁石をどうにかしてしまえば

鬼が無防備になるということでもあった

「できるものならやってみろ!どうせお前らには無理だがな!!」



「ならそうさせてもらいます・・・!」

そう言っていつの間にかブルーの後ろで弓を構えていた

ホワイトは手を離して矢を放った

「ギャギャ!!馬鹿め!俺にはこんな事もできるんだよ!!」

しかし鬼は避けるどころか片方の手を飛んでくる矢に向けた

「「?!」」

するとなぜか矢は当たる手前で止まってしまい

そのまま二人のところに返ってきた

「・・・なるほど・・・磁力を反転させたのですね・・・!」

ホワイトは何故、矢が返ってきたのか

すぐにその理由がわかった

彼の能力は磁力であるつまり引き寄せることができれば

逆に金属を反発させることも可能だということだ

残念ながら先ほどの矢の先端はもちろん鉄で出来ており

その部分が鬼の磁石に反応してこっちに返ってきてしまったのだ

「そういう事だ!俺に遠距離の武器は効かねぇ!あばよ!!」

鬼はトラックの荷台にあったおもちゃを全て回収すると

そのまま二人の前から逃げて行ってしまった

「くっそ!結局良いようにやられた!!」

変身を解除した海は悔しそうに拳を握り締める

「そうでもありません」

しかし霧は逆にすごく冷静な顔をしていた

「彼の持ち去ったおもちゃの中には発信機が含まれています

 それさえあれば彼が盗まれたおもちゃの所まで案内してくれるはずです」



「・・・いつの間に仕掛けたのよ・・・」

そんな事を知らなかった海は思わず呆れてしまった



「・・・海と大地の所はダメだったようじゃ・・・」

二人からの連絡を受けた来島博士は

いよいよ自分達のトラックしか残されていない事を空に告げる

「・・・博士・・・俺もなんで鬼が

 おもちゃを狙っているのか気になります・・・」

すると空は先ほど海が思っていた疑問について

どうしても気になってしまった

「確かにのう・・・子供達本人を狙うのではなく子供達が欲する物を狙う・・・

 明らかに今までの鬼とは目的が違っておる・・・」

しかし来島博士も彼らの狙いには全く見当がつかなかった

これまでの彼らは食料となる人間を集めるのが目的だった

しかし今回は子供達の欲する物を奪い去り

人々を絶望へと追いやろうとしている

「まさか・・・鬼の狙いは人々を絶望させることにあるのか・・・!」

そして来島博士は気付いた

今回の事件はもっと先にある事の為だと

「どういうことですか博士?」

空は博士が何を言っているのかわからず聞いてみると

「鬼達は自分達が取りに行くのではなく

 向こうから来てもらおうと考えておるのじゃ!!」



「向こうから?!そんな事が可能なんですか?!」

それを聞いて空はそんな事が本当に可能なのかと思っていた

「その為の今回の事件じゃよ・・・

 おもちゃを盗まれた子供達はそれを求めてしまう

 そこへおもちゃを大量に持った者が現れればどうなる?」

来島博士の言う通りもし今回の事件がうまくいって

全世界からおもちゃが消えれば子供達にとっては一大事である

そこへ子供達の欲する物を持つ者が現れれば

自ずと子供達が集めることができてしまう

それこそが鬼の狙いなのだ

「なんて奴だ・・・!子供達の思いを踏み躙るなんて・・・!!」

その話を聞いて空はハンドルを握る手に力を込める

「じゃがこれは儂等大人にも言える事じゃ・・・

 生活に必要な物がなくなればくれるという人の元へと行ってしまう・・・

 それほどまでに人は欲に弱いのじゃよ・・・」

来島博士はこんな事がいつか大人に対しても行われると考えていた

たとえ大人であろうとも必要と考えている物がなくなれば

子供と一緒でくれると言っている人に会いに行ってしまう

恐ろしくも最も人の醜い部分をついた作戦である

「・・・確かに人は欲する欲に勝てない人間もいます・・・

 でもそれと同じくらい自分でその欲を満たせる人間もいると信じています・・・!」

空はそれでも人間は大丈夫なはずだと信じていた

「・・・そうじゃのう・・・とりあえず今は目の前の事に集中じゃ!!」



「ギャ〜ギャギャギャ!止まりな!!」

空のトラックの前に先ほどの鬼が飛び降りてきた

「くっ!」

空は急いでハンドルを切って鬼を避けるが

「逃がすわけねぇだろうが!!」

鬼は再び磁力を使ってトラックを引き寄せる

「「させない!ドライウッドヴァイン!!」」

しかしすでに変身していたノワール達が蔓でトラックを縛り

これ以上、鬼の元へと行かせないようにした

「ギャギャ?!なんてことしてくれるんだ!!」

まさかの展開に鬼は慌てふためいてしまう

「子供達のおもちゃは返してもらうぞ!!」

するとすでに変身したスカイレッドが背後に回り込み鬼を切り裂く

「痛ぇ?!よくもやってくれたな!!」

油断していた鬼は仕方なくトラックを諦めてその場を後にしようとする

「!さっきのガキ共!これは使えるぜ!!」

するとその目前に凶夜に助けられた兄弟が歩いていた

「?!さっきの怪物!!」

二人も鬼に気づきその足を止めてしまう

「悪いが人質になってもらうぜぇぇぇぇぇ!!」

鬼がそう言って二人に手を伸ばす

二人は震えて動くことができなかったが

「!」

兄の方は先ほど凶夜に言われた事を思い出していた

『もし戦わなかったら一生後悔するぞ・・・!』



「!うおぉぉぉぉぉ!!」



「なっ?!こいつ!!」

兄は勇気を振り絞って鬼に向かっていく

その行動に鬼は驚かされてしまう

「チィ!こうなったら一人だけで十分だ!お前はいらねぇ!!」

あまりに足を叩かれる鬼は鬱陶しくなり

そのまま兄を殺そうと腕を振り上げる

「!まずい!!」

その姿をようやく捉えたスカイレッド達が

必死で走るが間に合う距離ではない

「お兄ちゃん!!」

もう誰もがダメだと思った時



「よく守ったじゃねぇか」



彼は現れた



「グオォォォォォ?!!」

鬼は突如現れた誰かに蹴飛ばされてそのまま地面を転がっていく

「さっきの・・・お兄ちゃん・・・」

その人物は紛れもなく凶夜だった

「ちゃんと兄としても使命をお前は果たした

 あとは俺達の出番だ・・・お前は妹と一緒に安全な場所に逃げろ」

凶夜は兄によくやったと褒めた後、二人に逃げるように指示する

「うん!」

兄はそれを聞いて安心したのか笑顔を浮かべて

妹の手を取り安全な場所に避難する

「テメェ・・・よくも邪魔をしてくれたな・・・!」

鬼は怒りの表情で凶夜を見ていたがその怒りはすぐに収まった

「・・・それはこっちのセリフだ・・・!」

なぜなら鬼の怒り以上の怒気を凶夜が身に纏っていたからだ

しかしそれはいつもの様な復讐の怒りではなく

誰かの為の怒りだった

「お前はどんなに謝ろうと許さない・・・一撃で終わらせる・・・!」



「変身!」



『ヘン・・・シン・・・!』



『デッ・・・ド・・・』

変身したフィアーナイトは足にエネルギーを溜める



「オラァァァァァ!!」



「ガァァァァァ?!!」

鬼はそのまま空中まで吹っ飛ばされて爆散した

「これがお前があいつらにした・・・報いだ・・・!」



「は〜い!みんなちゃんと並んでね〜!」

その後、霧の発信器のおかげで無事に盗まれたおもちゃを取り返し

子供達におもちゃを送るイベントは行われていた

「・・・・・」

その姿を見て満足したのか嬉しそうな顔をしながら

凶夜はその場を後にしようとする

「待って!」

するとそこへ先ほどの兄妹が走ってきた

「こいつがお兄ちゃんにお礼を言いたいって!」

どうやら妹の方がお礼を言いたかったらしく

怯えながらも一つの袋をくれた

その中にはおそらく手作りのクッキーが入れられていた

「・・・ありがとうな・・・」

凶夜はお礼を言いながらその少女の頭を撫でた






自分の妹の顔を浮かべながら・・・

書き忘れていたので書きますが今回現れた鬼は磁鬼じきと言います

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