フィアーナイト
一応主人公はフィアーナイトです
先ほどまで普通の青年だった男が
いつの間にかフィアーナイトと呼ばれる異形の存在となっていた
「まさかここで貴様に出会うとは・・・なぜ我々を裏切った・・・!」
エルバは彼に向かって怒りをぶつける
「悪いな・・・俺はお前らの為に戦っていたわけじゃないんだよ
俺はただ・・・俺の目的の為に戦う・・・
その為にお前らを利用しただけなんだよ」
どうやらフィアーナイトは元は彼らの仲間だったらしい
しかし彼は何かが気に入らなかったらしく裏切ったようだ
「それに・・・こんな問答はいらないだろ?」
そう言ってフィアーナイトは構える
「そうだな・・・裏切り者は・・・排除する・・・!」
エルバは腕を変形させて同じく構える
「「いざ・・・勝負!!」」
二人は先ほどうって変わってすごい攻防を繰り広げる
「なんて強さだ・・・」
スカイレッドはその攻防を見て驚きを隠せなかった
それもそうだろう
先ほど自分達が敵わなかった相手にたった一人で挑み
互角に戦っているのだから
それは他のメンバーも同じ気持ちだった
だが・・・スカイレッドは一つだけ間違っていた
それは・・・
「ゴァ?!」
互角に戦っているということだった
フィアーナイトはエルバを簡単にあしらっていたのだ
その証拠にフィアーナイトには傷一つ付いてはいなかった
「だから言っただろう?問答は無用だと・・・
どうせお前が何を聞こうとこの場で倒される・・・」
そう言ってフィアーナイトはベルトのスイッチを押す
『デッ・・・ド・・・』
そんな気味の悪い機械音がなると
フィアーナイトの足に黒いオーラが集まっていく
「はぁ!」
黒いオーラが足に十分あつまると
フィアーナイトは高く飛び上がり
「ヌゥン!!」
エルバに向かって蹴りを放った
「ドガァァァァァ?!!」
蹴り飛ばされたエルバはそのまま飛んでいき
地面に倒れこんだ
「おのれぇ・・・いつか絶対に・・・貴様は・・・!」
エルバは最後に何かを言いかけていたが
その言葉を最後まで全部言えずに力尽き爆発四散した
「フゥ・・・」
フィアーナイトはベルトを外して変身を解除した
「強いな君!」
そこへレッドが先ほどの戦いを褒めながら
近づいていく
「お前らこそ弱すぎるんじゃないか?
よくそれであいつらと戦おうとか思えたな?」
しかし青年はお前らは弱いと悪態をついた
「なんだと?!お前は俺達をバカにしているのか?!」
それに対してグリーンは怒りを露わにしながら
青年の胸ぐらを掴む
「実際そうだろ?
あいつらは上級魔人と呼ばれてはいるが
その数は結構いる・・・しかもその上には四天王・・・
そして魔人のボスとその側近がいるだぜ?
あれくらいで負けているようじゃ話にならないんだよ」
しかし青年は事実だと述べあれくらいで負けているようでは
この先の戦いは生き残れないと言った
「貴様ぁ!」
グリーンはその言葉を聞いて殴りかかろうとするが
「は〜いそこまでね〜」
イエローの人がその行動を阻止した
「なんで止めるんだよ?!」
グリーンはなぜ止めるのか必死に足掻きながら聞く
「さすがに一般人の姿をした彼を殴ったりしたらまずいでしょ?」
「!チッ!」
どうやらそれは正論だったらしく
グリーンは仕方ないと怒りを収めた
「それじゃあ俺は行くぞ・・・」
青年はそのままその場を後にした
「お兄ちゃん・・・行っちゃった・・・」
助けられた少女は少し寂しそうにその後ろ姿を見ていた
「大丈夫・・・また会えるはずだよ」
ブランはしゃがんでまた会えるはずだと言った
「その時はお礼言えるかな?」
どうやら少女はあの青年にお礼を言いたかったらしい
「うん・・・その時はお姉ちゃん達と一緒にお礼を言おう」
ブランはもしまた会えたら一緒にお礼を言おうと約束した
(それにしても・・・あの人は一体何者なんだろう・・・)
エルバが裏切り者だといって彼を恐れ
彼は自分の目的の為に魔人を利用したと言っていた
だからこそあの青年は一体何者なのか
ブランはそんなことを考えながら
彼の背中が遠ざかっていくのを見ていた
「全く!なんのよあの人!!」
翌日になり愛心は昨日現れた青年の態度に対して怒っていた
「普通あんな女の子が助けを求めてたら
迷わず助けるのがヒーローでしょ?!
なのにあいつは報酬を要求したのよ?!
しかもあんな小さな女の子から!!」
愛心のその迫力に押されながら
とりあえず奏歌は落ち着くように宥めた
「ごめん奏歌・・・でもやっぱり腹が立ったからさ・・・」
ようやく落ち着いた愛心は奏歌に謝る
「大丈夫だよ・・・愛心ちゃんの言いたい事はわかるから・・・」
奏歌も彼のやったことは確かにいきすぎていたとは思っているが
(でも・・・あの人は最初の時点であの子を助けていた・・・)
そう・・・二人が女の子を助けるときには彼の姿はなかった
つまり二人以上のスピードであの子の元へ行き
落ちてくる瓦礫から守ってあげたのだ
(そんな人が本当に悪い人なのかな・・・)
奏歌はそれほどの事をする人間がとても悪い人間だとは思えなかった
しかしこれを今の愛心に言ってしまったら
絶対に違うと反論されると思ったので
真実がわかるまでそのまま心の中に留めておくことにした
「・・・よし!もしあいつにまた会ったらあの根性を叩き直してやる!」
愛心はもしまた会ったらあの青年の根性を叩き直してやると宣言する
「おいおい・・・それはさすがに勘弁してほしんだが」
「「?!!」」
二人はつい最近聞いた声が聞こえてきて
急いでその方向を見ると
そこには今まで話題になっていた男が
公園のベンチに座っていた
「よぉ!昨日振りだな?」
青年は普通に挨拶をしてきた
しかしそれはおかしいことでもあった
なぜなら彼女らの正体は秘密にされている事なのだが
彼は昨日振りだと答えていたのだ
「えっと・・・もしかして気付いてます?」
奏歌は自分達の正体がバレているのではないかと思っていると
「むしろあれでバレないとか思ってるのか?」
どうやら彼にとってはバレバレだったらしく
二人は急いでヒソヒソと作戦会議を始めた
「どうするのよ?このままじゃ正体バラされちゃうわよ?!」
愛心はこのままだと世間に正体がバレてしまうと焦っていた
「でもあの人はこっちの名前すら知らないんだから大丈夫じゃない?」
しかし奏歌はまだ名前すら知られていないのだから
おそらく大丈夫ではないかと考えていた
「そうか!それもそうね!」
愛心はそれを聞いて安心し
とりあえずの作戦会議はこれにて終了した
「作戦会議は終わったのか?」
青年も待ちくたびれたらしく
もう大丈夫なのか確認する
「ええ!たった今終わったわよ!!」
愛心は何を誇れるのか偉そうにそう言った
その瞬間だった
「「「!!」」」
突如大きな爆発音が鳴り響いたのだ
「奏歌!」
愛心達は急いでその場所へと急行する
「やれやれ・・・大変だね〜・・・ヒーローは」
「これは!」
二人が現場に着くとそこには昨日と同じく魔人が暴れていた
「行くわよ奏歌!」
「「スピリットメイク!」」
「おいお〜い!これで終わりなのか〜?」
魔人は一通り暴れ終わるとゆっくりと休憩し始めた
「そこまでよ!!」
「あ〜ん?」
「黒の妖精!スピリットノワール!」
「白の妖精!スピリットブラン!」
「「私達スピリットメイデンがあなたの野望を打ち砕く!!」」
「ほ〜う?この中級魔人であるガザンを止めるって〜?
それは無理な話だな〜!ディ〜ズ〜!」
魔人は手下を召喚してそのまま戦わせる
「はぁ!」
ノワール達は手下達を華麗に倒していく
しかし手下を倒すのに必死で
なかなかガザンの元に向かうことはできなかった
(このままじゃあいつが逃げちゃう!!)
ノワールがこのままではまずいと思っていると
「ごめん!遅れてしまった!!」
「スカイレッド様!」
そこへようやくライフレンジャーの面々が到着し
ガザンとの戦いを始める
「ドルフィンロッド!」
ブルーはロッドを取り出し
ガザンに向かって振り下ろして攻撃する
「ディアスアロー!」
次はホワイトが弓を取り出してザガンを射抜く
「レオンアックス!!」
そして最後はイエローが斧を
「エレファントハンマー!!」
グリーンがハンマーを取り出して
そのままガザンを殴り飛ばした
「痛ぁ〜い!」
殴り飛ばされたガザンは情けない声を出しながら
地面を転がっていく
「なんだこいつ?めちゃくちゃ弱いぞ?」
グリーンはあまりの弱さに拍子抜けしてしまった
「おかしいな?最低でも中級魔人くらいだとは思うんだけど?」
イエローも見た目から判断するに
中級魔人だとは思っているらしいが
それにしても弱すぎると感じていた
確かに彼らが倒してきた中級魔人の中でも
彼は最も弱い部類に入るだろう
もしかしたらディーズと同じくらいかもしれない
だが・・・このガザンの本当の力は戦闘能力などではなかった
しかしそれに気づかずにスカイレッドは止めを刺そうとする
「とにかくこのまま一気に止めを刺すぞ!イーグルソード!!」
そう言ってスカイレッドが剣を構え空高く飛び上がる
「はぁぁぁぁぁ!!イーグルストレート!!」
そしてそのまま落下しながら魔人に向かって剣を振り下ろそうとした
その瞬間だった
「ゴハァ?!」
突如現れたフィアーナイトがスカイレッドを蹴り飛ばしたのだ
空中で体制を崩したスカイレッドはそのまま地面と激突する
「レッド!」
他のみんなが心配してスカイレッドに近づいていく
「どうして・・・?!」
スカイレッドはなんでこんなことをしたのか聞く
「・・・・・」
しかしフィアーナイトは何も答えない
それを遠くから見ていたノワール達にも緊張が走る
「やっぱりお前も俺達の敵ってわけか・・・!」
グリーンはやはりと言って武器を構える
確かにこんなことをしておいて今更味方も何もないだろう
おまけに彼がどうして攻撃してきたのか
それすらも答えはしないのだから
「お前らが俺をどう思おうと勝手だ・・・
だがな・・・今この場所で
こいつを倒させるわけにはいかないんだよ・・・!」
しかしそれを聞いたフィアーナイトは
それならば抵抗すると言って構え始めた
こうしてヒーロー対ダークヒーローの戦いが切って落とされた
なぜフィアーナイトはスカイレッドを攻撃したのだろうか?・・・
それはガザンの隠された能力にあった?!