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子供達へのプレゼント

今回は少しだけ凶夜がいいことを言います

今日はとある記念日であり

来島研究所で作られたおもちゃを子供達にプレゼントを渡す日だった

「そんなことをしてたんですね

 全然知りませんでした」

そして愛心達はそのお手伝いをする為に来島研究所に来ていた

「まぁね・・・実際はここで作ったサンプルを子供達に渡して評価を聞きたいんだよ」

しかし実際にはただ、子供達におもちゃを渡すのではなく

その反応を見たいからだと空は告げる

「そういえばここはおもちゃ開発にも関わってましたね」

実はこの来島研究所はおもちゃやゲームの開発にも携わっており

今回のイベントはいわばその開発工程の一部だったりするのだ

「でもそんな大切な事業に関する事を

 外部の人間に手伝わさないわよね・・・普通・・・」

確かに海の言う通りこれは会社の機密事項のような事なので

普通は外部の人間に手伝わしたりはしないのだが

「何が外部の人間じゃ!お前さんらは既に他人ではないじゃろうが!!」

彼らと来島博士との関係は既に他人なんてものではなく

手伝うのは当然だとばかりに思っていた

「だからと言ってさすがにタダ働きはごめんだ・・・」

しかし森はたとえ他人でなくてもタダで働くのは嫌だと言う

「安心せい!ちゃんとバイト代は出してやるわい!!」

そこは来島博士もちゃんと考えておりみんなにはバイト代を出すと告げる

「そういえば肝心の子供達に渡すおもちゃはどこにあるんですか?」

すると大地は肝心のおもちゃがどこにあるのか確認する

「そういえば遅いのう・・・工場から直接ここに届くはずなんじゃが・・・

 どれ!ちょっと連絡をしてくるかのう!」



「何?!全国のおもちゃ屋で盗難が発生してるじゃと!!」

肝心の工場に電話をしてみるとなんと色んなおもちゃ屋で盗難があったらしい

「うむ・・・わかった・・・

 まぁ仕方ないのう・・・それじゃあ今からそっちに向かうわい」

その後、来島博士は工場の人とどうするかを話してみんなの所に戻った



「なるほど・・・盗難事件ですか・・・」

来島博士から一通りの話を聞いた空達は一体誰の仕業なのかと考えていた

「今は犯人を捜すのは後回しじゃ!

 工場はこの事件で盗まれたおもちゃの補填をいけなくなり

 余計な人を回している時間はなくなってしまった!

 じゃから今回プレゼントするおもちゃは儂等で取りに行くことにした!」

そしてこの事件の所為で工場は人を割く余裕はなくなってしまい

今回のイベントのおもちゃは自分達で取りに行くことになった

「確かにそれしか方法はないですね・・・ですが大丈夫ですか?」

空はそれを聞いて一つの懸念があった

「確かにのう・・・まだ犯人が捕まってはおらんし

 今回のおもちゃも狙われる可能性は十分にある・・・」

それは犯人が未だに捕まってはおらず

今回のおもちゃも狙われる可能性があるということだった

「しかし!この状況になってしまったら

 もはや儂等のプレゼントするおもちゃだけが

 子供達にとって唯一の楽しみなのじゃ!」

だが逆に言えばこのおもちゃだけが残されたものであり

子供達にとっては最後の楽しみなのだ

「・・・わかりました・・・とにかく全力でおもちゃを守りましょう!!」

それを聞いた空達は全力で今回のおもちゃを守り抜くことを決意した

「ともかく作戦を考えないとな・・・

 さすがに普通に取りに行ったらバレるだろうからな・・・」

森はそれなら何か作戦を考えないといけないと言う

「そうですね・・・おそらく相手は一筋縄ではいかない相手でしょう・・・」



その頃、凶夜は一人公園のベンチに座りながら考え事をしていた

(あれから雑魚の鬼は出てきてもあいつらは全く出てこない・・・

 いや・・・あの茨童だけは俺の目の前に現れやがる・・・

 あいつは俺を知っているのか?俺の目的である復讐の相手も・・・)

凶夜は相手の目的がわからずどうすればいいのか考えていると

「キャァァァァァ!!」

向こうの道から女の子の悲鳴が聞こえてきた

「全く・・・おちおち考え事もしてられねぇじゃねぇか・・・!」

凶夜は急いで悲鳴が聞こえた方向へと走って向かう



「ギャハハハハハ!!早くそいつを俺に渡すんだな!!」

その場所では両手はまるで磁石になっている鬼に二人の子供が襲われていた

「ヒィ!!」

二人の子供は泣きながら身を寄せ合い怯えている

「チィ・・・仕方ねぇ・・・だったら奪い取るまでだ!!」

そう言って鬼が子供に手を伸ばそうとした時だった

「変身・・・!」



『ヘン・・・シン・・・』



「グァァァァァ?!!」

そこへ凶夜が現れてフィアーナイトに変身しながら鬼を蹴り飛ばした

「こいつはちょうど良かったぜ・・・鬼のことでイライラしていたからな・・・

 お前で憂さ晴らしをさせてもらおうか・・・!」

フィアーナイトは憂さ晴らしにちょうど良い相手を相手を見つけて

このイライラをぶつけられると思って喜んでいると

「なんでここにお前が出てくるんだよ!

 こうなったら仕方ねぇ!一時退却だ!!」

鬼にとってフィアーナイトが現れるのは予想外だったらしく

自分では敵わないと一目散に逃げていってしまった

「くそっ・・・!逃げられたか・・・」

フィアーナイトは悔しそうにしながら変身を解除した

「あ・・・ありがとう・・・お兄ちゃん・・・」

すると子供の内の男の子が凶夜にお礼を言ってきた

「・・・・・」

女の子の方は何も言わずに怯えながら男の子の後ろに隠れている

「・・・お前ら・・・兄妹か?」

凶夜は二人が兄妹かもしれないと思い聞いてみると

「うん・・・今日はこいつの誕生日でプレゼントを一緒に買いに行ったら

 急にあの怪物が現れて買ったプレゼントを渡せって言ってきたんだ・・・」

どうやら後ろにいる妹の誕生日プレゼントを買ったところを襲われたらしい

「なるほどな・・・最近のおもちゃの盗難はあいつの仕業か・・・」

凶夜も最近のおもちゃの盗難は耳に挟んでおり

その犯人が先ほどの鬼であると確信した

「ったく・・・面倒なことになったな・・・」



「それにしてもお前・・・なんで妹を庇わなかったんだ?」



「それは・・・あんな怪物に勝てるわけないじゃないか・・・!」

男の子は悔しそうに拳を握り締める

確かにあんな怪物に小学生くらいの少年が勝てるわけもないだろう

・・・だが・・・



「それでも・・・お前はお兄さんだろ?妹を守るのが兄としての使命だろ」



「・・・じゃあ・・・お兄さんは戦えたの?」

それを聞いて一瞬、凶夜は黙り込んでしまう

「・・・確かに俺も戦うことができなかった・・・

 だからこそ言わせてもらう・・・

 もし戦わなかったら一生後悔するぞ・・・!」

しかし凶夜は自分が戦わなかったことを一生後悔しており

それをこの兄妹に味あわせるわけにはいかないと力強く戦うように伝える

「・・・うん・・・」

少年にはその真意は全部伝わらなかっただろう

しかしそれでも肝心な部分はわかってもらえたと信じている

「さて・・・それじゃあ早く家に帰りな」

伝えることは伝えたと思った凶夜は二人に早く家に帰るように言う

それを聞いた二人は黙って頷き家に帰って行った

「・・・何をお説教をしているんだか・・・俺は・・・」

あの兄に伝えた言葉は過去に自分が犯したことへの後悔

それをやり直せるわけでもないのに彼は伝えざるえなかった

それほどまでに似ていたからだ

あの兄妹が・・・昔の自分達に・・・

(・・・バカだよな・・・本当に・・・

 何を感傷に浸っているんだ・・・俺は・・・)

凶夜は悲しい気持ちを振り払うかのように先ほどの鬼を追いかけて行った



一方その頃、空達は例のプレゼントを受け取りに来ていた

「すいません・・・わざわざ来てもらってしまって・・・」

工場の人はわざわざ取りに来てもらったことを謝罪しながら

今回のプレゼントの場所まで案内してくれる

「そんなことは別にいいんじゃよ!・・・それよりも大丈夫なのか?

 またこんな風におもちゃを作っていたら狙われるんじゃないのかのう?」

来島博士はおもちゃが盗難している犯人が捕まってないのに

新しく作って大丈夫なのか尋ねる

「・・・確かに危険はあります・・・それでも私達がやらないと

 全国の子供達が悲しみます・・・!」

どうやら工場に人達は既に覚悟を決めているようで

十分に警戒して事に当たっているらしい

「そうか・・・ならば止めはせん・・・

 儂等も子供達の笑顔の為に全力を尽くそう!!」

その熱意を理解した来島博士はそれ以上は何も言わず

自分達も子供達の為に全力を尽くすことを約束した



プレゼントを受け取った彼らはトラックを3台用意して

それぞれにプレゼントを詰めて撹乱する作戦に出た

「・・・今更だけど・・・本当にうまくいくの?この作戦・・・」

車を運転しながら海は本当にこの作戦がうまいいくのか不安に思っていた

「確かに古い手ですけど相手が一人なら十分に有効な手です」

霧の言う通り犯人である鬼は単独犯であり十分に撹乱をすることは可能である

「そうなんだけどさ・・・私・・・トラックの運転は初めてなんだけど・・・」

どうやら海に言っていた不安は作戦の成功ではなく

運転に対するものだったようだ

「・・・さすがに事故りませんよね?」

そんな海にみんなは不安に視線を向けるのは当然のことだった

「・・・やっぱり変わってくれない?」

海は誰か代わってくれないか尋ねるが

「残念だが俺と霧・・・あとそこの二人は免許を持ってないぞ」

森と霧そして愛心と奏歌は免許を持っていなかった

「・・・それじゃあ残ってるのは・・・」



「儂か?」



「・・・やっぱり自分で運転します・・・」

もはや諦めた海は自分で運転すると宣言した

「なんじゃい・・・仕方ないから儂は空のトラックに乗せてもらうか」

せっかく運転できると思った来島博士はがっかりしながら空の隣に座る

「それじゃあ俺達はいざという時の為に荷台の方に乗っておくぞ」

そう言って森は大地のトラックの後ろに乗り込んだ

「それじゃあ私は海さんの荷台ですね」

次に霧が海のトラックの後ろに乗り込む

「最後は私達が空さんの荷台に乗るわけですね・・・」

そして最後に愛心達が空のトラックの後ろに乗り込んだ



こうしてプレゼントを乗せた3台のトラックが出発した

果たしてプレゼントは無事に子供達の手に届くのだろうか?!

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