宿命の対決
鬼編のラストバトルが始まります!
フィアーナイトは剣を召喚して一気に呪天の顔に向かって飛び上がる
「ハァァァァァ!!」
そしてそのまま全ての力を込めて剣を振り落としたのだが
「なっ?!」
その剣は呪天の顔に傷をつけるどころか逆に弾き飛ばされてしまった
(なんて硬さだ?!おそらくはあの金童って奴よりも・・・!)
フィアーナイトは先ほどの感触から呪天の皮膚は金童よりも頑丈だと判断していた
それと同時に今の自分にはそれを打ち破るだけの力がない事も理解してしまった
「どうした?その程度で貴様の復讐とやらは終わりなのか?」
おそらくは呪天もそれを知っていたのかもっと攻めてこいとばかりに挑発してくる
しかしそれを受けてもフィアーナイトは迂闊に攻めようとはしなかった
致命的なダメージを与えられないのに攻めていてはただでさえ少ない体力を消耗してしまうからだ
どうやらフィアーナイトは復讐の相手を前にしても冷静でいるようだ
いや・・・復讐の相手だからこそ今まで以上に冷静になっているのだろう・・・
(ふむ・・・どうやら復讐を目的にしている割にはかなり冷静だな・・・
なるほど・・・確かに茨童達を倒しただけはあるか・・・)
そして呪天もまたフィアーナイトに対しての認識を改めていた
本当は一瞬でカタをつけるつもりだったのだが彼の冷静な判断と行動によってそれが出来なかった
さらには先ほどの挑発にものってこないで冷静に自分の事を観察している
その行動は素直に賞賛するだけの価値があるものだった
「だが・・・それだけで俺に勝てると思わない事だな!!」
呪天は持っていた巨大な金棒を振り回すとその風圧だけで周りの壁が崩れていく
(くっ?!まだ本格的に動き出していないのにこの衝撃か!!
鬼の長をしているのはやはり伊達ではないか・・・!)
フィアーナイトはその風圧を堪えながら呪天の凄まじい力を実感していた
「よそ見をしていていいのか?頭上に注意しておいた方が良いぞ?」
「っ?!」
それを聞いてフィアーナイトが上空を見てみるとそこには先ほどの金棒が迫ってきていた
なんとか剣を受け止める事が出来たのだがその威力は凄まじく
受け止めたはずのフィアーナイトの足元には巨大なクレーターが出来上がっていた
「俺の一撃を耐えるか?だが・・・頭が高い・・・!」
呪天はさらに金棒を振り下ろす力を強めるとフィアーナイトは徐々に膝が折れていく
「ぐっ?!クッソォォォォォ!!」
そしてとうとう膝が崩れフィアーナイトはその金棒によって地面に叩きつけられた
「俺の一撃をあれだけ受け止めたのはお前が初めてだ・・・
だが・・・それでも耐え切るのは無理だったようだな?」
そう言いながら呪天はフィアーナイトが倒れている地面を見つめていた
『デッ・・・ド・・・』
するとそこから機械音が聞こえてきて土煙からフィアーナイトが飛んできた
そして空中で体勢を変えて呪天の顔に目がけて蹴りを放ったのだ
(いくら皮膚が硬いと言っても衝撃までは止められないはずだ!)
フィアーナイトはたとえ皮膚を貫けなくても打撃ならばダメージはあるはずだと考えていたようだ
「・・・確かに打撃技に切り替えたのはいい判断だが・・・その程度の威力では通用せんわ!」
しかし威力が足りなかったようでまともなダメージを与える事は出来ず
フィアーナイトはあっさりと振り払われてしまった
(今のでもダメなのか!だとしたら残されたのは最後の大技だけ・・・だが・・・!)
もはやフィアーナイトに残されているのは茨童達を倒した必殺技だけだった
しかしそれには大きな隙を生じさせる上に剣を呪天に突き刺さねばならない
それが実行不可能である事はこの数分の攻防ですでに理解していた
(なんとか一点集中で奴の皮膚にダメージを与えていくしかない・・・!
問題は・・・俺がそれまで生きていられるかどうかだな・・・!)
フィアーナイトは自分が生き残って剣を突き刺せるか賭けに出ることにした
「ほう・・・?先ほどの一撃を受けて尚も立ち向かう気概を持つか・・・見事だ・・・!
どうだ?復讐などくだらない事はやめて俺と一緒に世界を手にしないか?」
呪天は諦めないフィアーナイトの姿を見て気に入ったのか
復讐をやめて自分の仲間にならないかと誘ってきた
「くだらないだと・・・俺の復讐が・・・?」
するとそれを聞いたフィアーナイトは先ほど以上の殺気を呪天にぶつける
「確かに俺の復讐など他からして見ればくだらないだろうな・・・
だが・・・その相手である貴様にだけは言われたくないんだよ!!」
フィアーナイトは怒りに任せた一撃を呪天へと当てていく
「言ったはずだ!その程度の威力では俺には通用しないと?!」
呪天も先ほど受けていた技なので通用しないとタカを括っていたがその衝撃が届き始めていたのだ
(バカな・・・!どうして急に衝撃が届き始めたんだ・・・?!)
どうして自分に打撃の衝撃が届いてきたのはと呪天が考え始めていると
少しだけフィアーナイトから先ほど違う力を感じていた
「・・・?!まさか貴様・・・自らの命すら力に変えているのか・・・?!」
呪天はようやく気がついた
フィアーナイトが己の命すらも使って自分を倒そうとしている事を・・・
「俺はこの復讐の為だけに生きてきたんだ・・・!復讐を果たす為なら
この命・・・捨ててしまっても構わない・・・!」
そう言ってフィアーナイトは惜しみなく自分の命を消費していく
もはや今の彼には戦いを終えた後の事など何も考えてはいなかった
あるのはどうやって目の前にいる呪天を殺すかだけだった
「いいぞ貴様・・・!俺以上に狂っていやがる・・・!」
しかし呪天はそれに対して恐怖を覚えるどころか逆に喜んでいるようだった
そう・・・まるで同類を見つけたような・・・
「いいだろう・・・!貴様に敬意を表して・・・俺も本気で相手をしてやろう・・・!」
本気になり椅子から立ち上がった呪天の攻撃によって部屋が破壊されていく
そんな攻撃を掻い潜りながらフィアーナイトが攻撃を加えていくのだが
(クッソ!命の消耗に対して与えてるダメージが少なすぎる!
これじゃあ俺の方が先に死んじまう・・・!)
明らかにフィアーナイトの方が消耗する量が多くこのままではどちらが先に死ぬのかは目に見えていた
しかし今の彼にはこれ以外にできる事が何もないのも事実であり手の打ちようがなかった
(だが・・・それでも俺は引き下がるわけにはいかないんだよ・・・!)
それでもフィアーナイトからは戦う意思が消えておらず攻撃の手を緩めるような事は一切なかった
「本当に貴様は狂っているな・・・!自分の命が先に尽きるとわかっていながら
攻撃の手を一切緩める事はない・・・!素直に称賛するぞ!その心意気!!」
そして呪天もまたフィアーナイトが先に倒れる事を読んでいた
だからこそ敢えて本気で彼の相手をしていたのだ
自分が至高とも思える戦いを楽しみたいから・・・
(しかし・・・それも長くは続きそうにないな・・・
あいつが人間である限り命には限界がある・・・
そうなってしまえば俺はまた退屈は日々を送る事になるのか・・・)
呪天はこの戦いが永遠に終わってほしくないと思っていた
何故なら彼は強すぎるが故に戦いへの楽しみが薄れていたのだ
自分より強い者はおろかまともに戦える者すら存在しなかった
そんな自分と対等に戦える者ようやく目の前に現れてくれた
その喜びをそんなすぐに終わらせたくなどないのだ
しかしそんな彼の願いも空しくその瞬間は来てしまった
「がはっ?!」
フィアーナイトが急に倒れこんでしまったのだ
どうやら命のすり減らしによる体の限界が来てしまったようだ
「・・・もう楽しい時間は終わりか・・・残念だ・・・」
「・・・勝手に終わらすんじゃねぇよ・・・!」
「?!」
しかしフィアーナイトはそんな体にすら鞭を打って再び立ち上がる
「いいぞ・・・!もっと俺を楽しませてくれ・・・!」
その姿を見て呪天はまだ楽しい時間は終わらないのだと笑顔を浮かべていた
それはフィアーナイトにとっては屈辱以外のなにものでもなかった
(クッソ・・・!目が霞んできた・・・!だが・・・まだあいつに何も与えていない・・・!
せめてあの顔だけでもやめさせないと・・・俺の復讐は終われない・・・!)
フィアーナイトは全てのエネルギーを一つに集中させる事にした
『ブラッ・・・ド・・・』
そのエネルギーを剣に集中させて一気に飛び上がり呪天の胸元まで飛び上がる
「ハァァァァァ!!」
そして全てを込めた一撃を持って呪天の心臓に向かって剣を突き刺した
・・・しかし・・・
「俺の皮膚に剣を突き刺したのだけは褒めてやろう・・・だが・・・
所詮は見てくれだけの傷・・・真には届かなかったようだな・・・」
どうやらその一撃を持ってしても呪天にはとっては蚊に刺された程度でしかなかった
「ちく・・・しょう・・・!」
全ての力を込めたフィアーナイトはその一撃が無意味に終わったのを知り
悔しさを噛み締めながら糸が切れたように地面に倒れこんだ
「どうやら今度こそ本当に終わりのようだな・・・
しかし見事だったぞ・・・なにせ鬼の長である俺とここまで渡り合えたのだからな・・・!
死後の世界にいる貴様の家族に自慢してくるといい・・・!」
呪天は先ほどの戦いについて死んでいる家族に自慢するように告げながら
ゆっくりと手にしている巨大な金棒を振り上げる
「さらばだ・・・!ゆっくりと休むがよい・・・!!」
そして・・・フィアーナイトに目掛けてその金棒を振り下ろした
「させるかぁぁぁぁぁ!!」
しかしその金棒がフィアーナイトを捉える事はなかった
なぜならその途中で割って入ってきたノワール達がフィアーナイトを救い出したのだ
「ハァ・・・ハァ・・・なんとか間に合いました・・・!」
ブランはよく間に合ったと肩で息をしながら思っていた
「兄様・・・こんなにボロボロになってまで・・・!」
レーヴの方は救い出したフィアーナイトの現状を見て思わず涙を流していた
「安心してくれ・・・ここからは・・・俺達が相手をする・・・!」
そしてスカイレッドは彼女らの前に立ちフィアーナイトに安心して任せるように告げる
「次はお前らが相手か・・・俺を退屈させるなよ?」
倒れたフィアーナイトの代わりに戦うライフレンジャー
果たして彼らは鬼の長である呪天を倒す事が出来るのか?!




