眠れる午前
今回は森と霧がメインの回です
「はぁ〜・・・嫌だな〜・・・」
来島研究所の机に突っ伏している愛心
彼女はまるでこの世の終わりのような顔をして絶望していた
「えっと・・・何があったの?」
来島博士のお手伝いに来ていた空はどうしたのか聞く
「実は来週からテスト期間なんですけど・・・
正直自信がないんですよね〜・・・」
どうやら愛心が落ち込んでいる原因は来週のテストにあったようだ
「そんなにヤバかったりするの?」
そこへ海も現れて愛心の学力を尋ねる
「・・・・・」
愛心は何も答えずただカバンの中から数枚の紙を取り出して
二人に手渡す
「・・・これはさすがに・・・」
二人に渡したのはこの前行われた小テストの答案だった
しかもそこに書かれていた得点は赤点のものばかりであり
唯一大丈夫だったのは国語だけだった
「はぁ〜・・・こんなんじゃあ来週は補習確定だよ〜・・・」
確かにこんなに赤点がいっぱいあったら補習参加は確定的だろう
「大丈夫だって!今から勉強すればなんとかなる!!」
落ち込む愛心に対して空は必死で大丈夫だとフォローする
「そうだよ!分からないところは奏歌ちゃんに教えて貰えばいいんだし!」
それに便乗して海も奏歌と一緒に勉強をすれば大丈夫だと励ますが
「・・・奏歌は委員会の仕事で今週は時間がないらしいです・・・」
どうやらそれは地雷だったらしく愛心の空気がさらに重くなった
「それじゃあ私が教えてあげましょうか?」
「へっ?」
愛心が顔を上げると目の前には霧の姿があった
「勉強を教えてれるって・・・いいんですか?」
もはや藁にもすがりたい思いの愛心は本当にいいのか確認する
「大丈夫ですよ?私が教えられることだけですけど」
霧は笑顔で受け入れてくれ
「っ!よろしくお願いします!!」
それを聞いた愛心は涙を流しながらその提案を受け入れた
「・・・ってなるんだけど付いてこれてるかな?」
勉強を始めて数時間だが霧の教え方は非常に良く
愛心はみるみると成績を上げていた
「すごいわかりやすいです!霧さん!」
その教え方に愛心はとても感激しており
今までの自分がまるで嘘のようだと思っていた
「愛心さんは記憶力はいいけど余計な事まで覚えてしまっているから
要点だけをちゃんと理解すればこれくらい成績は上がると思ってた」
どうやら霧は愛心の記憶方法がイマイチだったと考えて
それを直して教えてあげていたようだ
「なるほど・・・確かに勉強以外のことを覚えて
肝心の授業の内容はそんなに覚えてないんですよね〜」
実際、霧の言う通り愛心は余計なことの方を覚えてしまっており
いざテストなどになると全く出てこないことの方が多いのだ
「確かに人間は自分の嫌いなものより
自分の好きなものを覚えてしまうもんね〜・・・
だからそんな時は要点を自分の好きなものに変換してあげるの」
すると霧は方法として要点を自分が記憶しやすい
好きなものと結びつければいいと説明する
「例えば漫画が好きなら授業で出ていた言葉を
その漫画に出てくるキャラのセリフにしてみるとか」
それを聞いて愛心は驚いていた
今までにない革新的な方法であり
もしそれがうまくいけば楽しく勉強ができて
それで成績を上げることができるのだ
「確かにそう言った方法もあるが・・・
結局は地道にコツコツとが勉強の近道だ・・・」
そう言って二人に近づいてきたのは森だった
「あら?森くんは私の方法はあんまり気にいらなかった?」
霧は先ほどの言葉を聞いて若干怒っているのか
森にくってかかった
「いや・・・白絵の方法なら楽しくできるのは間違いない
だが結局は続けばければ意味はない
好きなものでも飽きがきてしまう可能性はある
だから勉強を続ける精神力も重要になる」
確かに森の言う通り好きなものでも続けて使ってしまえば飽きがきてしまう
なので勉強にも飽きがきてしまう可能性があるのだ
そうなってしまえば学力はみるみる落ちていってしまうだろう
「そうですね〜・・・
それじゃあ愛心ちゃんに勉強を長く続けるコツを教えてください
確か森くんも昔は勉強が得意ではなかったですよね?」
すると霧からとんでもない発言が飛んできた
「えっ?森さんって勉強できなかったんですか?!」
その発言にまさか同類だと思っていなかった愛心はとても驚いていた
「昔の話だ・・・それにコツなんてない・・・」
その話は禁句だったのか森は機嫌を損ねてしまい
そのまま去って行ってしまった
「えっと・・・もしかして聞いちゃダメだったんですかね?」
愛心はダメだったのかと申し訳ない気持ちでいっぱいになった
「う〜ん・・・と言うよりうまく説明できないから逃げた感じかな?」
「・・・逃げた?」
その翌日・・・・・
「全く・・・白絵の奴・・・なんで俺に聞くんだ・・・!」
学校に来ていた森は昨日の出来事のことを思い出していた
(勉強を続けるようになったコツ・・・か・・・)
自分は何でそんなことをできるようになったのか思い出していると
「そんなところでどうしたんですか?」
いつの間にか霧が後ろにいて話かけられた
「お前こそどうして後ろにいるんだ・・・」
不覚にも驚いてしまった森は逆に何で後ろにいたのか聞き返した
「私だってここの生徒ですよ?
廊下を通るのは普通のことだと思いますけど?」
確かに霧の言う通り二人は同じ高校の三年生であり
廊下で考え事をしていた森に遭遇するのは
当たり前といえば当たり前だろう
「それで?何を考えていたんですか?」
そして霧は先ほどの答えを聞いていないともう一度聞き返す
「別に・・・何でもない・・・」
しかし答えたくない森は何でもないと言って教室に入って行ってしまう
「ん〜・・・どうやら昨日のことが相当きているみたいですね・・・」
さすがにこのままではまずいかと思った霧は何とかしようと思って
どうやってこの状況を打破するかを考えていると
「・・・さすがに時間がありませんか・・・」
授業五分前のチャイムがなり霧は昼休みになってから考えることにした
そして授業が終わり昼休みになると霧はまず森のいる教室へと向かった
「・・・?これは一体・・・?」
その最中、霧は学校の異変に気がついた
それは生徒も先生も全員寝てしまっているのだ
(こんな風にみんなが寝ることがあるなんておかしい・・・
怪物の仕業ですね・・・)
霧はすぐにこれが怪物の仕業だと気付きとにかく森との合流を優先した
「・・・どうやらお前も無事だったみたいだな・・・」
森の教室に着くと森以外の人はすべて眠ってしまっており
学校で起きているのは森と霧の二人だけだった
「ええ・・・ですが原因がわかっていません・・・
なんでみんなだけ寝てしまい私達だけが起きているのかも・・・」
霧の言う通り怪物が原因なら眠るきっかけとなる何かがあったはずだ
そして二人は何らかの方法でそれを回避できたから眠らずに済んでいる
「原因か・・・みんなが眠ってしまった時を見てはいたが
特に何かがあったわけではなかったな・・・
目に見えない何かがばら撒かれたのか?」
森はみんなが寝てしまった瞬間を見ていたが
特に変わったことはなく目に見えない何かが原因だと考えた
「目に見えないですか・・・
?そういえば先ほどから変な音が聞こえませんか?」
霧は目に見えないものが原因と聞いて
何かあったかと考えていると何やら変な音が鳴っていることに気がついた
「音?そういえば鳴っているな・・・もしかしてこれが原因か?」
森もようやくその音に気がつきもしかしたらこれが原因ではないかと考えた
「とにかくこの音のする場所に向かってみましょう!」
二人は耳を頼りに異様な音がする方に向かってみた
「保健室・・・どうやらここから聞こえているみたいですね・・・」
そして二人がたどり着いたのは保健室だった
「ああ・・・この眠気・・・間違いなくこの音が原因だ・・・!」
音が明確に聞こえるようになってしまった二人は強烈な眠気に襲われていた
「とにかくこのまま中に入ってこの鬱陶しい音を止めるぞ!」
そう言って二人が保健室の扉を開けると
「Zzzz・・・」
鬼がベッドで眠っていた
「なっ?!」
それを見た二人は驚いていた
それもそのはずわざわざ敵のいる場所に来たにも関わらず
無警戒どころか無防備に眠っているのだから
「でもこの眠気・・・
この技があれば無防備になってしまうのを納得です・・・!」
しかし彼から口から発せられるイビキには眠気を誘う効果があり
これはまさしく絶対不可避の攻撃と一緒
なのでこれだけ無防備になるのはある意味当然だった
何せ相手は寝てしまって自分を襲ってくることなど絶対にないのだから
「だがここには俺達がいる・・・!
悪いがその安眠は妨害させてもうらうぞ!!」
絶対不可避の攻撃
果たして二人はこれを攻略できるのか?!




