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極限の臭み

今回はスピリットメイデンがメインです

それは学校のボランティア活動から話は始まる

「ハァ〜・・・町内の清掃ボランティアはいいんだけどさ・・・

 なんか最近、多くなってきてない?」

前は鬼の影響で枯葉の清掃が主な仕事となっていたが

今回は本当のゴミが道端に散らばっており本当の清掃活動として三人は働いていた

「でも確かにおかしいですね・・・この街の皆さんはそこまで街を汚さないはずなんですが・・・」

確かに奏歌の言う通りこの街の人達は街を汚したりなどはしないはずなのに

どうして今回に限ってこんなにゴミが多くなっているのか不思議に思っていた

「それは多分、観光客が増えたからでしょうね」

すると明里がその理由がこの街に来た観光客の所為ではないかと予測していた

「なるほどね・・・食べ歩きとかそんなののゴミが溜まっていったわけね」

リリムはその時に食べ歩きなどのゴミが溜まってしまいこんな風になってしまったのだと思った

「このままだとみんな楽しく観光できないって事がわからないのかしら?!」

愛心はそんな風にしていると楽しくこの街を観光する事など出来ないのが

どうしてわからないのだと怒っていた

「そんなのがわかったらこんな風にゴミを散らかしたりなんてしないわよ」

確かに愛心の言うことはもっともなのだがそれがわかっている人なら

最初からこんな風にゴミを散らかしたりなどしないだろう

「そりゃあそうなんだけどさ・・・」

それは愛心もわかってはいるのだがそれでも納得はいっていないようだ

「それでは学校の方で何かできないか聞いてみますか?」

すると奏歌がそんなに気になるのなら学校で何かできないか確認しようと告げる

「そうだね・・・帰ったら一応、相談してみよう!」

こうして四人はボランティアの掃除をすごい勢いで終わらせて

学校へと戻り先生に先ほど相談していた事を説明し何が出来るのかを確認する



「なるほどね・・・それなら校長も学校で出来る事を色々と考えているみたいよ?

 ちょうどこれから会いに行くからどうすればいいのか聞いてみたら?」

すると先生は校長に相談して何をすればいいのかを確認すればいいと言って

四人を校長室まで一緒に連れて行った

「ふむ・・・なるほどその四人がゴミの件で何か出来ないかと・・・」

かなり威厳のありそうな風貌をしている校長は話を聞いて愛心達の方を見る

「・・・確かに今回のゴミの件は我々の方でも困っていた・・・

 そこで学生達から呼びかけをしてもらおうとも考えていたのだが・・・」

どうやら校長先生も町内会の皆と話しあって学生達の呼びかけ運動を考えていたようなのだが

「正直それくらいでこの状況が改善されるとは思えないのでな・・・

 どうしようかと悩んでいる状況なのだ」

そんな話で解決するのならこんな状況にはなっていないと思ったようで

それ以外でいい方法はないかと考えている真っ最中らしい

「確かに・・・呼びかけなんてお店の人がすでに使ってますもんね」

明里もすでに呼びかけならお店の人がやっているのに

今更、学生の人が何かを言ったくらいではどうにもならないだろう

「もっと効率のいい方法ですか・・・」

四人は校長の言うもっと効率のいい方法について考えるが

そんな簡単に浮かぶのなら町内会の会議になどしないだろう

「いっその事、生徒にもどうすればいいのか聞いてみますか?」

すると先生が生徒に対してもアンケートを取るのはどうかと提案する

「生徒にですか・・・確かにいい案ではありますが果たして関心を示してくれるかどうか・・・」

しかし校長は愛心達のように学生が興味を示してくれるか不安があった

「とりあえず物は試しって言いますしやってみるだけやってみませんか?」

明里は何かできる事もないので試すだけ試してみようと校長に告げる

「・・・わかった・・・それでは玄関に目安箱を設置しよう」



こうして彼女らの提案で一週間だけ目安箱を設置して様子を見たのだが

「・・・思った以上に入っていたな・・・」

なんと校長の予想とは裏腹に目安箱には入りきらないほどの紙が入っていた

「予想外だけどそれくらいみんなもこの状況をどうにかしたいと思っているのね」

リリムはそれを見てみんながどれくらいこの状況について考えているのか理解できた

「それじゃあみんなの意見を見ていきましょうか」

校長と愛心達は早速、目安箱に入っている紙を取り出してみんなの意見に目を通す

「確かにみなさんすごい意見を送ってくれていますね・・・」

全てに目を通していた愛心だったがあまりの数に少しうんざりしていた

「おまけに書かれている意見も意見ですしね・・・」

しかも中身に関しては奏歌ですら苦笑いしてしまうような内容ばかりだった

「とにかくこれを参考に色々と対策をまとめていきましょうか」

リリムは貴重な意見には変わりないのでこれを参考に対策を考えようと思っていると

「あれ?これだけ意見でもなんでもないですね?」

明里が一つだけおかしな事が書かれている紙を発見しみんなにそれを見せる

そこに書かれていたのは街の近くにある使われていないゴミ収集施設に

新しいゴミが廃棄されているというものだった

「う〜ん・・・もしかしたらこれも観光客の仕業かもしれませんね・・・

 後で町内会でも確認していくとしましょう」

校長はもしもそれが本当なら由々しき事態だと思い後で確認をしに向かう事にした

「それにしても・・・皆がここまで街を大切に思ってくれているとは・・・」

どうやら校長はみんながここまで街を大切にしたいと思っていてくれて

とても嬉しかったようで涙を流しながら喜んでいた

「そりゃあ生まれ故郷でもありますからね・・・大切にしたいと思いますよ」

すると愛心はみんなも自分と同じようにここは生まれ故郷であり

それを大切にしたいと思うのは人として当然だと思っていた



そして翌日になり再び愛心達は校長室に向かい例の件について話し合いをしようと思ったのだが

「えっ?今日は校長先生は来てないんですか?」

なんと先生から今日は校長は不在という連絡を受けた

「昨日の話に出てたゴミ処理施設に向かったらしいんだけど

 それを見に行った町内会の人と一緒にまだ帰ってきてないみたいなの」

どうやら校長は昨日の宣言通り例のゴミ処理場を見に行ったようなのだが

そこに行ってからまだ帰ってきていないみたいなのだ

「それってかなり不味いんじゃないですか?」

それはつまり行方不明と同じなので愛心は探しに行かないくていいのかと確認すると

「すでに警察の人が向かってくれているらしいから安心してください

 おそらく今日中には助けてくれるはずです」

どうやらすでに警察には連絡がいっているようで今日中には向かってくれるようだ

それを聞いて愛心達はすぐに安心をしたのだがその瞬間に教頭が急いで職員室に入ってきた

「大変だ!警察から連絡があって救出に向かった人達とも連絡が取れなくなった!」

なんと警察の救出部隊もそこで連絡が途絶えてしまったらしく

それを聞いた先生達も驚きを隠せなかった

「・・・愛心ちゃん・・・」

奏歌は間違いかくそのゴミ処理施設には何かあると思って愛心に視線を合わせる

「ええ・・・とにかく現場に向かってみましょう・・・!」

愛心達は急いで現場に向かい校長達の安否を確認しようとする

「確かこの先で間違い無いのよね?・・・例のゴミ処理場は・・・」

どうやら立ち入り禁止のテープは貼られているものの

見張りの人も立ってはいなかったので愛心達はテープを潜って中へと入っていく

「・・・別に変わったところは今のところ無いけど・・・」

しばらくは道なりに歩いていたが特に変わった様子はなかった

しかしそんな中でリリムだけが異常なそれに気がついた



「!それ以上進まないで!意識を失うわよ!!」

リリムのその言葉を聞いて急いで二人は足を止める

「・・・この先に何があるんですか?」

見た目では何も変わった様子はなく奏歌は何に警戒しているのか確認する

「私は元魔人だから人より五感が発達しているのよ・・・

 だからわかる・・・この先にはとても生物には耐え切れない匂いが漂っている・・・!」

そう・・・それこそがリリムの警戒しているものの正体だった

匂いは基本的には目に見えず鼻で感知するしかないが

その匂いがわかったその時点で相手の術中に嵌ってしまっているのと同じだ

「私も魔人の中でかなりの悪臭は嗅いできたつもりだったけど・・・

 正直ここまで離れていてこんなに臭いと感じるのは初めてよ・・・!」

しかもその匂いはリリムですら思わず鼻をつまんでしまうほど強烈なものだった

それを生身の人間が嗅いでしまったら最悪ショック死する可能性もある

「さすがに変身しても匂いまでは防げないわね・・・」

愛心の言う通りどんな攻撃をも防ぐ精霊の力でも匂いまでは防ぎようがなく

ここから先に進むには他の何かが必要だった

「・・・悔しいけどここは一度、作戦を練り直すわよ・・・

 来島博士とかなら防護服なんか作ってある可能性もあるしね・・・」

リリムも対策がないままこれ以上は進めないと思い三人は一度、来島博士の元へと向かう事にした

果たして愛心達は校長達を救いに行く事ができるのだろうか?!

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