短編小説 入棺者
私はこの世界が嫌いだ。
この世界で生き続ける限り息苦しくて退屈でしょうがない。
日々の生活のために毎日同じような事の繰り返し。
私はそんなの耐えられない。
私は棺の中に入った。 その中には甘いケーキ、甘いクッキー
そして、私の好きな物が全部詰まっていた。
私はもう棺から抜け出せないでいた。
どうやら今日の入棺者は満員のようだ。
棺の外で誰かが棺を運んでいる。
そして私は棺の中でニコッと笑う。
もう私の棺は焼かれてく。
もう私はここに残っていよう。 この楽しみ、喜びに身を奮わせながら。
私の遺影は何故だかやけにキラキラしていた。