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2-02

 研究室に帰った大木たちは

さっそくデジタル写真のプリントアウトにかかった。

 DVD の内容も同時にプリントアウトする。

 空来は既に作業に入っている。

 相当な量だ。

 とてもすべては。

 隆二も手伝って

一晩掛かりで必要なモノは

何とか仕上げた。

 夜が明ければ

首相を交えた会議が待っている。

 その会議に出席する手はずになっていた。

 明けて、隆二たちは迎えの車の中にいた。

 眠気眼をこすりながら。

 「先生。本当にガドラは死んだのでしょうか。

 あの落盤で」

 「どうかなあ。

 生きていると思う」

 「やっぱり。

 奴にすれば発泡スチロールが

墜ちて来たようなモノですか」

 「発泡スチロールね」

 まさにその通りだろう。

 「堆沢さんは」サキ。

 「あの中にいて助かるとは思えない」

 「では、先生はあの空洞内の何処かにいたと」

 「それは-----。

 じゃあ、どこから砲を操作したというんだね。

 外からケーブルをひいていたとは」

 「はい-----。

 しかしガドラが死んでいないとなると」

 「堆沢がいなければダメか」

 会議では陸峰たちが

自衛隊の撮ったビデオ、スライドを交えて

報告を行った。

 堆沢の研究所内の捜査結果。

 空洞内の状況。

 第五周期生物の死骸。

 ガドラの出現。

 そして堆沢。

 重力波レーザー。

 最後にガドラが。

 空洞の落盤により。

 報告が終わった。

 「ご苦労だった」首相が。

 「大木先生も、星村君。それに季崎さんたちも」

 一息置いた。

 「それでガドラは死んだと思うかね」

 ここにいる一同。

 それが一番知りたいのだ。

 「それは」陸峰が顔を曇らせた。

 大沖たちの方を。

 他の幕僚たちを見た。

 統幕議長の陸山がスッと立ち上がった。

 「我々の結論としては-----

残念ながら」

 「ガドラは生きていると」

 「はい。

 あの程度の落盤ではとても」

 苦渋に満ちている。

 何しろ。

 もう対抗手段がないのだ。

 「大木教授の御意見は」

 「同じです。

 ガドラは生きていると思われます」

 重苦しい雰囲気が。

 ここにいる全員。

 心の底では。

 それを大木や自衛隊に言われると-----。

 「それで堆沢本人は」

 「そうだ。彼が。

 堆沢がいれば。

 また重力波レーザーかね。

 それで」

 座の中から口々に。

 「報告でも。映像で連絡して来たそうじゃないか。

 彼に呼びかければ。

 全国にマスコミに協力を依頼して」

 「出て来ますかねえ」

 「だから免責でも何でも」

 「ちょっと待ってください。

 堆沢は今回の件の

当事者ですよ。

 今回の騒ぎの原因を造った。

 それを免責などとは」

 「それに保障問題もあります」

 ガドラによる被害は

いったいどの程度になるのか。

 黙り込んだ。

 「それも堆沢が生きていればの話です」

 「どういう事かね」

 「もし堆沢があの空洞内にいれば。

 空洞内の他のシェルターか何かに

潜んでいたとすれば-----。

 ひょっとして生きているかも-----」

 「その可能性もあるか。

 しかし今さらあの空洞内を

調べ直すわけにも。

 完全に埋まっていますし」

 「掘り返すにしましても

何か月かかりますか。

 とても間に合いません」

 「空洞内で堆沢が生きていたとしても

救出は困難か」

 「そうか。

 それで例の重力波レーザー砲。

 我々でコピーは可能かね」

 生死もわからない堆沢を

アテにばかりしてはいられない。

 「現在、技術者が調査しております。

 しかし時間が。

 その間に。

 もしガドラが生きていて

再び現れれば」

 「打つ手はないわけか」

 「それにコピーといっても

本当にできますかどうか」

 「ガドラの状況は。

 もし空洞内から出て来た場合は」

 海幕の海川がそれに答えた。

 「それに対しましては

護衛艦を多数配備しております。

 海岸沿いに。

 空洞内からもし海へ出て来るようなことがあれば

すぐさま発見できます。

 どうもあの空洞は

海のどこかへつながっているようですので」

 「問題は出て来た後か」

 「出て来た後と言っても。

 堆沢を捕まえられなかったのは

痛かった」

 「あの状況ではとても」

 「それは分かっている」

 「待ってください」隆二が発言した。

 「何だね。君」

 「星村君だったね。

 何か意見でもあるのかね」

 「はい。

 重力波レーザーはあります」

 「どこに」

 一同、ざわめいた。

 「いえ。それは-----。

 わかりません。

 堆沢さんが言っていたのですが。

 スペアがあると。

 ウソを言っていたとは思えません。

 空洞内にある砲は全て破壊されたが

スペアがあると」

 「本当かね」

 「私もそれは聞きました」陸峰。

 「問題はどこにあるかか」首相。

 「堆沢は他には何か。

 どこにあるとかは言わなかったかね」

 陸峰も隆二も首を横に。

 「雲をつかむような話だが」首相。

 「いえ、首相。

 あるのが本当ならば」

 「どうするね」

 「全国の警官を全て投入してでも

捜し出して見せます。

 要は堆沢名義で借りている

貸倉庫、一軒家。

 何でもかんでも」

 「偽名の場合は」

 「奴の顔は今や、

全国ネットです。

 それを利用して情報を求めれば」

 「それはいい。

 それならば必ず。

 あんな大きいモノ」

 「では早速マスコミに依頼して」

 「待ってください。

 重力波レーザーの事も発表するのですか」陸山が割って入った。

 自衛隊の統幕議長だ。

 「しなくてどうするね。

 写真入りで重力波レーザーを

捜している事を公表しなくて」

 「それは。

 それを知れば。

 どこかの○○が興味本位に

壊すような事になりはしませんか」陸山。

 「あんなモノをかね」

 「コンピュータなどの壊れやすい部分もあるます」

 「それは充分考えられるか。

 ここは議長の言うように

慎重にいった方がいいか」

 首相も同意した。

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