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隆二たちは空洞内へ。

 分岐点を今度は右へ。

 監視カメラのモニター室へ。

 岡口師団長たちがいる。

 ここに司令部を置いたようだ。

 警察庁のお偉方もいる。

 「何も映ってはいませんね」

 「壊されているんですか」宿付。

 「いえ。こちらは正常です。

 中のカメラが壊れているようです」

 「十数台、全てですか」

 「そのようです」

 「どうして」 

 これでは中の様子が分からない。

 頼みはドローンのみ。

 「小型の無人偵察機も使うつもりですが

この扉からでは大きすぎて入りません」

 モニター室から空洞内へ通じる扉を。

 二重になった鉄製のドアを指して。

 大木は何の事やら。

 「ご心配なく。

 油圧シャベルでトンネルを掘るつもりです。

 いえ、この部屋の壁ではありません。

 車両も入れなければなりませんので」

 トンネル内から空洞へ

直接穴を開けるつもりらしい。

 堆沢邸からここへのトンネルも

既に拡張工事が行われている。

 場所を選定するため既に隊員が

扉を抜け中へ入っている。

 半日はかかる。

 「それまで我々はドローンで

中の様子を。

 空洞内は広いのでドローンで

どこまで調べられるか」

 別の一隊がドローンを中へ。

 大型のものだ。

 隆二たちも。

 陸海空の幕僚たちも

その部下たちとともに活動を始める。

 隆二たちは陸峰とともに。

 海川や空来もいる。

 「ここは地下のためGPSは使えません。

 ドローンにはGPSを

組み込んであるのですが。

 それでGPS衛星と同じ機能のある

発振器を何か所かに設置します。

 その電波を受けて位置を特定します。

 そのためのプログラムの書き換えも

終わっています。

 どこか見通しのいい場所を選んで」陸峰。

 「便利なものがあるモノだ」

 大木も感心したように。

 ここの空気成分は

放射能が含まれている以外は-----

第五周期の空気成分等が

わずかに含まれている以外は-----

酸素もある。

 植物は第五周期の二酸化炭素様物質を

空気中からではなく

地中から取り入れるように

DNAを変えられている。

 気温が低いため第五周期の

酸素様物質も二酸化炭素様物質も

固体の状態らしい。

 それを植物はどうやって

根から取り込んでいるのか。

 興味深い。

 つまり第二周期の大気に

有毒ガスが充満しているという事。

 ドローンがスタートした。

 ドローンは電池式だ。

 しかしヘリも飛べるし、車両も動ける。

 ドローンの電波を受ける地上局も

すでに設置を終えている。

 手元のモニターには。

 大木たちの持つスマフォにも。

 数日前に見た光景が

上空から俯瞰で。

 「ホー」どよめいた。

 圧倒されたのだ。

 その光景に。

 「空洞内の奥に地上局を設置しながら

進みます。

 GPSの発振器も同じです」

 ドローンからの映像は

リアルタイムで首相官邸や

防衛省へも送られている。

 「やはり大木先生が草食恐竜たちを

確認したあたりがいいですか」陸峰。

 「そうですね」海川。空来も。

 あらかじめ大木たちのビデオをもとに

検討してあったらしい。

 ドローンからの映像を。

 例の沼がある。

 怪獣が-----いる?

 「様子がおかしい」

 モニターを食い入るように。

 ドローンを近づける。

 「行ってみましょう」隆二。

 「しかし-----」陸峰。

 思い直し。

 「行くぞ」陸峰が護衛の自衛隊員に。

 ドローンで途中の安全を確認する。

 隊員たちの何人かは無反動砲を持っている。

 高台へ。

 中継器を持つ別の隊も続く。

 双眼鏡をのぞく陸峰たち。

 隆二たちはスマフォで。

 スマフォの望遠機能で見る限り。

 「死んでいるようですね」隆二。

 「どういう事だ」陸峰。

 わからない。

 「ケガをして-----。

 そんな程度では。

 肉食獣に襲われたものでは

ないようです」

 ガドラにやられたゾドスの傷を

思い浮かべながら。

 「行ってみるしか」

 周囲を。

 ドローンを飛ばして様子を探らせる。

 他のドローンは空洞内の

さらに奥を調べている。

 その映像もモニターに分割画面で。

 「肉食恐竜はいないな」

 隆二たちのいる高台の前面は

切り立った崖になっている。

 「ここからは降りられないな。

 どうやって行くか」

 地図もない。

 頼みはドローンからの映像のみ。

 映像をプリントアウトする。

 「一度戻ってこの道を」

 中継器の設置班と別れ

陸峰たちは。

 上空にはドローンが一機。

 陸峰たちを見守るように。

 陸峰たちはドローンを十数機用意していた。

 さらに増やすつもりのようだ。

 「あれだ」

 トリケラトプス。ステゴサウルス。

 他にも見える。

 死んでいる。

 ゾドスもいる。

 「これは、先生。

 生物レーザーを持っていないようです」サキ。

 「そうだね。

 背中の部分が明らかに違う。

 持っていない方だろう」

 「ファイルにもあった。

 堆沢さんが生物レーザーを持たせる以前の

普通のゾドス」隆二。

 「やはりゾドスは恐竜なのでしょうか。

 キメラではなく。

 他のトリケラトプスやステゴサウルスと同じように」

 「未発見の」

 「しかし形態があまりにも。

 ジュラ紀、白亜紀ではなく。

 三畳紀あたりならわからんが」

 傷は。

 「ガドラの生物レーザーより

はるかに強力な何かで」

 「身体に大きな風穴が」

 「いったい誰が」

 「やはり堆沢が」

 「そうあって欲しいね」

 ここにある数十体の死骸。

 どう考えても人為的になされたとしか。

 肉食竜がやったとは考えられない。

 「こいつら普通の。

 いえ、第二周期の恐竜では」陸峰。

 「あのガドラやゾドスの例から考えましても

第五周期生物がこのように簡単に。

 信じられません」海川も。

 「いえ、それは。

 第二周期生物はこの環境では

生きられませんし。

 大きすぎます。

 もちろん標本を採取して

調べてみた方がいいと思いますが。

 それよりもナイフで刺せば-----

一発ですか」大木。

 慎重だ。

 過去に思い込みで相当痛い目にあったらしい。

 誰かがナイフで。

 やはり刺さらない。

 「間違いないか」

 陸峰が部下に命じてサンプルを。

 怪獣たちから流れ出た体液を採取する。

 「ちょっと貸して」

 大木もメスで怪獣の傷口付近の体液を

絞り出すように。

 傷口の細胞の様子で

何で倒されたのかわかるかも。

 「あれは」

 後方から化学防護車が数台。

 「どういう事だ」

 装甲車も来た。

 「こんなに早くトンネルが開通するはずが」陸峰。

 無線で連絡を取る。

 他にもう少し大きな車両用の扉を

発見したとの事。

 トンネルの脇に少し深い側溝があり

ガレージになっていたらしい。

 偶然見つけたそうだ。

 高台の部隊からも連絡が。

 ドローンからの映像によると

広範囲にわたって

いたるところで怪獣たちが

死んでいるとの

報告が届いた。

 その映像も転送されてくる。

 大木たちのスマフォにも。

 「やはり堆沢さん。

 ガドラを倒す方法を」

 「堆沢の潜伏していそうな場所は。

 建物はないか。

 建物でなくとも-----。

 洞窟のようなモノでも何でも」

 隆二たちが入って来たような穴が

他にもあるかも。

 「現在、空洞の側壁に沿って

左右からドローンで捜索しておりますが-----

上空からでは」

 赤外線カメラも搭載しているが

確認すべき個所が多すぎるらしい。

 狂暴な怪獣の危険が薄らいだ分

陸峰や各幕僚たちにも安どの色が。

 統幕会議への報告も忘れない。

 もちろんリアルタイムでここの映像は

送られているのだが。

 気づくと偵察ヘリも飛び出した。

 怪獣たちに撃たれる心配がないと

判断されたためだ。

 空洞内は広いため

ドローンだけでは。

 空洞内の奥は偵察ヘリで。

 外ではマスコミが強行に取材を

申し入れているらしい。

 「いったいどこからどうやって」隆二。

 「レーザーのようなもので

遠距離から撃ったとすれば。

 そうとしか。

 これだけ大量に。

 しかも短時間に」陸峰。

 「どこから」大木も。

 陸峰もハッと。

 第五周期生物の見るも無残な死に方に圧倒され

今まで気づかなかったのだ。

 「司令部へ連絡。

 もしレーザーのようなもので射殺されたとして

どのあたりから撃ったものか

調べるように要請しろ。

 その結果を偵察部隊へ連絡。 

 調査をさせろ」

 「了解」隊員が無線機へ。

 陸峰は双眼鏡でレーザーの発射方向と

見られる方を。

 「あっちからですか」隆二。

 「そう。あっちからこういう角度で撃たれて

こう倒れた。

 皆そうだ」

 死骸の状況を見ながら陸峰が。

 「備え付けの砲のようなモノですか」隆二。

 「いや、それはどうかな」海川。

 隆二たちもスマフォの望遠機能を使い。

 「しかし-----手で持てるような。

 ライフルのようなモノとも思えんしな」海川。

 「まさか堆沢さんが

この広い空洞内を走り回って

一匹づつ撃ち殺したとも思えませんし」隆二。

 「ンー。

 とするとやはり-----。

 空洞内の方々にそのような仕掛けが。

 一か所だけとは思えんし。

 一か所やそこらでは

とてもこの空洞内全てをカバーできんしな。

 その一つでも発見して

持ち帰れれば」空雲。

 「ガドラを倒せるかも」海川。














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