冬の揺りかご・子守唄
雪の音色が しんしんと
溶けた雫は 何処へ行く
緑の下か 天の彼方か
風の音色が ひゅうひゅうと
木枯し鳴る 北から何処へと
海の向こうか 草間の中か
眠る吐息が すやすやと
小さな声で 囁くように
雪の中 冬の中
今日も何処かで 音が鳴る
冬に鳴る 子守唄
冬の揺りかご 冬の子守唄
しんしんと
ひゅうひゅうと
すやすやと
冬の微睡みで
冬は揺りかご 冬は眠る
音無しの冬に子守唄
六花舞う時 焦がれるように
北風吹く時 ざわめくように
吐息鳴る時 繰り返すように
冬の三重奏
子守唄は春まで響く