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百合色革命  作者: 水月さなぎ
百合色革命 第一部
34/92

親友との再会はエロトーク全開?

 やってきました葛籠祭!


 って、別に心待ちになんてしてないぜ?


 むしろ来るな来るなと切実に願っていたくらいだぜ?


 そして外部の人間も結局呼んでしまったんだぜ?



「くっ……くはっ……ぷっ……」


 俺の前でぶるぶると震えているのは、中学時代からの親友、榊原佳崇さかきばらよしたか


 佳崇は腹を抱えて噴き出す寸前だ。


 理由は単純明快。


 目の前の俺が塔宮学園の制服姿(女装)だからだ。


 つまり、美少女モード。


「おい……いつまで笑ってる……」


「だ、だって……び……美少女……久し振りの美少女……! あはははははははははははははははっ!!!!」


 ついに爆笑する佳崇。


 我が親友ながら軽く殺意を覚えるな。


「あのな……俺じゃなくて他の奴を見ろよ。女の園だぞ? ナンパし放題だぞ? 本物の女子を見て癒されろよ」


「む……無理! だって目の前にこんな美少女がいるのに他の女に目移りなんて無理だって!」


「誰が美少女だ!」


「つ、付き合って! 俺と付き合って! 大事にするから!」


「死ね!」


 冗談だと分かっていてもムカつくなこれは。


 佳隆には予め事情を話してあるので俺の立場も不本意さも分かっているはずなのに。つーか分かっていてこの態度なのだからタチが悪い。何でこんな薄情な奴と親友なのだろうと疑問に思ってしまう。



 いつまでも佳崇を笑わせていても仕方がないので、無理矢理引っ張ってで店を回ることにする。


 ボーイ・ミーツ・ガールのエントリーがあるので、俺はクラスの出し物であるクレープ屋は手伝わなくていいことになっているのだ。なのでイベント字以外は割と自由に校内を回れる。


 佳崇はさっき購入したたこ焼きをひとつ口に放り込みながら、


「で? やっぱり女子校って着替えとか覗き放題なわけ?」


「………………」


 偏見に満ちた疑問を投げかけてきた。


「………………そんなわけあるか」


「でも体育の時とかは?」


「俺は診断書出してるから最初から参加してねえし」


「なんて勿体ない!」


「黙れ」


 男の目から見た俺の立場というのは、そこまで羨ましいモノなのだろうか。つーか体育の着替えって、その場合堂々と中にいたら俺の方が晒し者になってしまうだろうが!


「寮ではどうなんだ? 女の子と同じ部屋なんだろ? 確か、邑璃ちゃん! 風呂とか覗いてねえの?」


「覗くか!」


「……お前は男じゃない。女子の風呂を覗ける環境で覗かない奴なんて男の風上にも置けないヘタレだ!」


「誰がヘタレだ!」


 むしろピッキングされてこっちが覗かれたんだぞ! ……ってことは、こいつには言わない方がよさそうだ。


「じゃあ進展なしか?」


「……何を期待しているんだ」


「そりゃあ塔宮家のご令嬢とのくんずほぐれつを……」


「…………いい加減に黙らないとその口にガムテープを貼り付けるぞ」


「お前堅いな~。もっとドライにいこうぜ?」


「佳崇がドライ過ぎるんだろ。そのまま干涸らびてしまえ」


 男友達との会話なんて所詮エロトークメインだということは分かっているつもりなのだが、ちょっとくらいは場所を弁えて欲しい。


 曲がりなりにもここは塔宮学園なのだ。


 上流階級のお嬢様達が通う学校なのだ。


 そんな場所で俺(女子生徒)と佳崇(外部からの男子)がエロトークに花を咲かせてみろ。


 次の日からどんな噂を立てられるか分かったものじゃないんだからな!


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