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第三十七話 接敵・日本艦隊1

 1941年12月13日午前6時37分、日米両艦隊の距離は約260海里(約480㎞)に差し掛かってた。

 3分後、11試艦上偵察機(通称九八艦偵)と九八早警が大和型4隻から飛び立った。

 アメリカ艦隊の偵察機は、250海里(約460㎞)が索敵圏内だが、日本の長距離攻撃機を危惧して午前6時15分には発進させていた。

 大和 第一艦橋

 次第に穏やかになっていく海上を見ながら、隼は考え事をしていた。

隼(司令部の予想では、米艦隊は本艦隊から南西に270海里~250海里の海域を航行している。仮に中間の260海里にいたとしたら

偵察機が接触するのは、約45分後のはず。) 九八早警は、高度4,000mで時速630㎞を出す。それでも、260海里の距離を飛行するには約1時間は掛かる。

隼(アメリカ軍の艦上偵察機の性能は未知数だけど、同じくらい掛かるとしたら、発見はそう大差はない・・・)

 一瞬の隙が命取りとなる。

 大和に搭載されている対空電探の有効範囲は、初期型と言うこともあり40海里(約74㎞)が限界だった。

 電探員は目を皿にして電探画面を見つめた。

 それから約30分後の午前7時9分、警報がけたたましく鳴り響いた。


 この時発見されたのは、エンタープライズの偵察爆撃隊隊長のハル・ホッピング少佐の乗るドーントレス急降下爆撃機だった。

 ハルゼーは、爆撃機に爆装させたまま偵察を行い、敵艦隊発見の際には爆撃せよとの命令を出していた。

 爆装しなければ、通常300海里(約555㎞)飛行出来るが、爆装していると250海里が限界だった。

 もうじき飛行距離が限界に達するので引き替えそうとした時、ホッピング少佐は高度4,000mに飛行物体を発見した。

 大和を発進した九八早警だった。ホッピング少佐はそのまま飛行することを決めた。


 40海里の地点に敵機確認、この報告により艦橋は騒がしくなった。

参謀「迎撃機は待機、ですか?」

小沢「うむ、対空砲火のみで対処する。」

 戦闘機の情報は、未だに米艦隊には伝わっていない。万が一、偵察機に性能を報告されたら戦闘に支障がでる恐れがあった。

 逆に艦隊をみせれば、相手の油断を誘える可能性もあった。

小沢「全艦に厳命!全艦、対空戦闘用意!!」

 小沢の命令と同時に、大和の主砲の仰角が、ゆっくりと上昇していった。

 大和初の主砲射撃は、見事敵機を撃墜できるのだろうか?そう考えながら小沢は、大和の主砲を眺めていた。

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