第二十一話 それ、お茶じゃ無くてお酒ですよ?
この設定、すっかり忘れていました。まあ、お楽しみ下さい。
1941年12月7日午後8時、航空戦艦大和の会議室に真・八八艦隊と第一独立機動艦隊、そして降伏したアメリカ太平洋艦隊の艦隊が終結していた。
勿論、望月も参加させられていた。
望月(作戦終了の後に宴会ねぇ・・・)
呑気だな、と考えている望月に後ろから声がかけられた。
「よっ、お若いの。飲んでるか?」
望月「あ、いや。その・・・」
いきなりで言葉が詰まる。
「おい、天城!また人間をからかって、いい加減にしないか!」
別の声がしたので振り向くと、緑髪のショートヘアー(おかっぱでは無い)の女性が、自分の隣にいる赤毛のポニーテールの少女を睨み付けていた。
どうやら彼女は天城というらしい。
「望月大佐だな?私は赤城、空母赤城の艦魂だ。宜しく頼む。」
望月「はぁ、此方こそ・・・」
天城「もう!お姉ちゃん、今は宴会なんだから、堅苦しいのは抜きにしようよ。」
赤城「・・・人様を困らせて良い理由になっていないぞ。」
天城「ああ言えばこう言う。屁理屈だね、お姉ちゃん。」
プツリ、と何かが切れる音がした(気がする)。
赤城「ほぅ、そんなに死にたいのか?なら、仕方ないな・・・榛名さん!」
天城「ひっ・・・!そ、それだけはご勘弁下さい。お姉様!」
いきなりの豹変に驚いた隼だが、直ぐに理由が分かった。
「呼んだ?赤城、何か用?」
やって来たのは、黒髪に花の髪留めを付けた女性だった。
赤城「すみませんね、榛名さん。天城がどうしても仮装したいと・・・」
榛名「それは本当?!」
いきなりテンションが上がったな。逆に天城は放心状態に陥っている。
天城「いや・・・いや・・・」
頭抑えこんだぞ、大丈夫か?
榛名「そうなのね天城、やっと決心してくれたのね。私は嬉しいわ!さあ、一緒に仮装という神聖な扉を開けて、共に神と成りまゴハッ!」
突然奇声を上げる榛名。その横腹には蹴り(膝蹴り)が入れられていた。
「全く・・・姉様、少しは自重して下さい。」
榛名「あ、相変わらずナイスな蹴りね。霧島、ガクッ。」
珍しい白髪のストレートの少女、霧島は姉の榛名を抱えて
霧島「姉がお世話をお掛けしました。」
と、礼儀正しく帰って言った。
望月(登場したとおもったら、すぐに帰ってしまったな。)
多分、出番の少なさの記録を更新しただろう(霧島が)。
そんなこんなで、天城は復活に時間がかかると言う事なので、大和達の所へ行く事にした隼だったが、そこはそこで困難が待ち構えていた。
望月「・・・・・」
思わず立ち止まる隼、目の前に惨劇が広がっていた。
信濃「えちご〜、キスしていいですか〜?」
越後「えへへ〜、お姉ちゃん良い匂〜。」
武蔵「大日本帝國は必ず勝つ!あはははははは!」
皆酔っ払いすぎ、羽目外れる処ではない。
そんな中、隅の方に見慣れない2人がいた。
「ついこの前まで連合艦隊旗艦だったのに、あっという間に交代だなんて・・・所詮戦艦は砲の大きさなの?!」
綺麗な黒髪を腰まで下げた女性は、地べたに胡坐を掻いて座っていた。日頃の鬱憤を晴らすように愚痴っている。
「新しく可愛い子が入ると、私から乗り換えるし、私の事は遊びだったのね・・・」
茶髪を隣の女性と同じように垂らして、此方は正座をして飲んでいた。てか、遊びって・・・
ワスプ
「えーと、これは一体?」
望月「ワスプか、僕にも分からない。」
実際、目の前の2人も誰か分からないし、本当に皆本人か?
「おや、見慣れない顔やな。」
後ろから関西弁で話し掛けて来たのは、白い歯を輝かせて笑っている黒髪のツインテールの少女だった。
「わては、比叡。金剛型戦艦2番艦の比叡の艦魂や。よろしゅう頼みますわ。」
望月「は、はぁ・・・此方こそよろしくお願いします。」
あまりのハイテンションにたじたじになる。
比叡「ん?大和はんがおらへんな。どないしはったんやろ?」
望月「言われてみれば・・・居ませんね。」
そう言っていると、入り口が勢い良く開いた。
大和「お、遅くなりました。」
比叡「来たか、大和はん。ささ、お茶飲みなはれ。」
そう言って近くにある湯飲みを渡した。
大和「ありがとうございます。」
そう言って飲む大和だったが、
望月「・・・あれ?比叡さん。」
比叡「何や?」
望月「それ、お茶じゃ無くてお酒ですよ?」
比叡「・・・え?」
その言葉に全員が振り向く。あれ、何か悪い事言った?
信濃「も、望月さん。お姉ちゃんが飲んだのが、お酒って本当ですか?」
望月「う、うん。この湯飲み、さっき誰かが焼酎注いでいたよ。」
信濃「そ、そんな・・・」
全員がジリジリと後ろに下がる。
大和は俯いていた。
武蔵「不味いぞ、大和がお酒を飲むなど艦魂歓迎会の時だけで、それ以来封印していたと言うのに・・・」
封印?!そんなに大変な事なの?!
信濃「望月さん!早くお姉ちゃんから離れて!」
慌てて信濃が叫んだ。しかし、時既に遅し。
ガシッ、と軍服の端が掴まれる。しかも、凄まじい力だ。
大和「・・・・・」
望月「え、と。大和?」
次の瞬間だった。
大和がいきなりしがみ付いて来た。
望月「ちょ、大和?!」
大和「望月さん・・・」
大和はそのまま体重をかけて倒れてきた。突然の事なので、対処できず自分も倒れてしまう。
望月「や、大和!一体何を・・・」
大和「望月さ〜ん、えへへ。望月さんて、温かいですね・・・ぐぅ。」
・・・え、眠ったの?眠るの早!
武蔵「よ、よかった。前回は榛名でさえも危うかったのに。」
あの榛名さんが危なかった?!どんな状況だったんだろう。
「おい!まだ宴会をしていたのか。羽目を外し過ぎるなと言っていただろ!」
また新しい女性が入って来た。
「貴様が望月だな?私は金剛型戦艦1番艦の金剛だ。」
望月「あ、どうも。望月隼です・・・」
鬼教官の様な口調で少し(実はかなり)恐がってしまう。
金剛「さぁ、明日からまた作戦立案が始まるのだから、もうお開きにしろ!長門大将と陸奥大将もそれ位で止めて下さい。」
と隅の方に居る2人に注意をした。どうやら、黒髪の方が長門で、茶髪の方が陸奥らしい。
そんなこんなで、一騒動あった宴会は無事(?)終了した。再び、明日から戦いが再開される。
この中の何人が生き残れるのか、隼はそれだけが気掛かりだった。
天城「あれ〜、ここにあった焼酎何処だっけ・・・ま、いっか。」
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