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第十五話 強襲揚陸戦艦作戦開始

 並行して第一独立機動艦隊記も更新します。

 1941年12月7日午前8時19分、ハワイ南部の開口部から1隻の軍艦がフォード島海軍基地に向けて進撃していた。

 彼女の名は扶桑、3度名の変わった戦姫である。

扶桑「お手柔らかにお願い致します。」

 腰から扇子を、背中から唐笠を抜きながら彼女は舞う。

扶桑「第一独立機動艦隊旗艦扶桑、推して参る!」

 大熊作戦―牙―の最終段階は始まった。


 時同じくアメリカ海軍司令部側に停泊していた空母ワスプは、傷付いた軽巡ヘレナの介護をしていた。

 艦そのものが傷付いている為、慰め程度にしかならないが、自分を命を懸けて守ってくれた。介護せずにはいられなかった。

 そんな時、1人の艦魂が飛び込んで来た。

「ワスプさん、大変です!」

 彼女は駆逐艦ヘルムの艦魂である。

ワスプ

「どうしたの?」

ヘルム

「太平洋側から、戦艦らしき軍艦が接近中です!」

ワスプ

「戦艦!?艦砲射撃をするつもりなの?!」

 アメリカ海軍司令部南部には、まだ無傷のオイルタンクがある。450万バレルもの燃料を失うのは、太平洋艦隊にとって生命線を断たれるのに等しかった。

ヘルム

「それが、どうも接近中の戦艦はフソウクラスらしいんですが・・・」

ワスプ

「何かおかしいの?」

ヘルム

「はい。航空戦艦にしては、甲板が高いと言うか、情報と異なっています。」

ワスプ

「改装されたのかしら・・・」

 考え込むワスプに再び艦魂が飛び込んで来た。

「ワスプ中将、緊急事態です!」

 彼女はフォード島とオワフ島の間、即ちワスプ達が停泊している場所の南西にある浮きドッグにいる駆逐艦ショーの艦魂である。

ワスプ

「今度は何?!」

ショー

「はっ!敵艦が接近してきています。目的地は恐らく、ここワスプ中将が停泊なさっている場所です!」

ワスプ

「・・・!」

 全員に戦慄が走る。いくらフソウクラスの戦艦と言っても、空母に肉薄して砲撃をされれば撃沈は必須であった。

 そして、遂にそれは現れた。

ヘルム

「ワスプさん・・・来ました。」

ワスプ

「あれが・・・フソウ?」

 艦橋の前方に連装砲を2基、艦橋と煙突の間に1基を積み、それより後方はほぼ長方形のまるで石棺のような構造物があった。

 それは艦の最後尾まで続いており、異様さを放っていた。

 その最後尾が突如、ハッチの様に開いた。

ショー

「一体、何を?!」

 全員が固唾を飲んで見ていると、なんとそこから小型艇が発進を始めていた。その上には、追撃砲や山砲、戦車に装甲車、挙げ句完全武装した兵士が乗り込んでいた。

 そこでワスプは呟いた。

ワスプ

「強襲、揚陸艦・・・」

 アメリカ海軍の艦魂達が呆然としている間にも、小型艇は内部を目指して進撃を続けていた。

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