第十二話 天空を舞う陸の戦士
予告通り投稿します。
12月7日午前8時3分、航空機が全滅したエワ飛行場は大混乱していた。
僅か5分で戦闘機が全滅した事だけで無く、次の空襲に備えなければならなかった為である。
そんな中、またしてもエンジンの音が聞こえてきた。
整備兵1
「またジャップの爆撃機か?!」
整備兵2
「いや、この音は・・・双発機だ!!」
言うが早いか、上空に5機の双発機が現れた。
整備兵2
「爆発する積もりか?」
整備兵1
「おい!後ろが開いているぞ!」
開いた後部から次々と降下してくるそれは、白いパラシュートを開いた。
整備兵1
「落下傘部隊だ!!」
真・八八艦隊から西南へ20海里離れた海域に、1つの艦隊がいた。
『大熊作戦―牙―』の実施の為、橋頭堡を築く『陸軍第一落下傘部隊』を乗せた双発飛行艇『一式飛行艇』、通称『白凰』を発進させたのは、陸軍特設輸送艦『魔王』率いる『真・八八艦隊付属艦隊』である。
陸軍が建造した全通甲板を持ち、両舷に艦橋を設置しており、大型の双発飛行艇発進の為カタパルト1基を搭載している。
この輸送艦護衛の為、真・八八艦隊から金剛型戦艦の『金剛』及び『榛名』が参加していた。
オアフ島に橋頭堡を築き始めた日本海軍、そんな中輸送艦隊に忍び寄る海中の悪魔がいた。
次回は、初の海戦が行われます。