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i = 3; s_x[0] // 価値..自由..
「これは...
本当に価値があるね...
そして...価値というものは希少性が決めるんだ...」
道化師はとても小さな声で話していた。
金色に輝くその場所は、見るだからに美しいものでいっぱいだった。
「以前、これはただの取るに足らないものだった...」
「でも私がそれに価値を与えたんだ...」
「今は輝いている...そしてそれは私に自由を与えてくれる」
「本当の自由をね」
「何でもできるって」
「だから私はここを離れられないんだ...」
「どうやってここを離れられるというんだ?」
「私にはできない...」
「私がやったことなんだ... あの輝くものを見てごらん...」
壁に剥製のように固定され、
動くことのできないピエロは独り言を続けた。