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day__1


「こりゃあ……ひっでぇな……」

「クーラーボックスに胴体だけ……。他の部分は何処でしょうか……」



 その日、とある廃家屋の中で遺体が見つかった。

 黒いビニール袋に入れられ、五体不満足な状態で。

 ただ胴体と言う事もあり、女性ということだけは分かる。

 近所の人から異臭がするとの通報で発見された訳だが、身元不明、手掛かりになるものは犯人が残したと思われるメモだけだった。

 メモにはこう書かれていた。


 『お前が悪い』


 なにか恨みを持った犯行だろうか。

 それほど腐敗は酷くなかったので季節を考え、少なくとも1ヶ月以内に殺害されたものと現場に駆けつけた警部は考えた。

 ただ腹部が異様に膨れているのが気になる点だ。

 ガスで膨らんだにしてはおかしい。


 外には立入禁止のテープが張られ、ブルーシートが広げられている。

 それに駆け付けた大勢の警察達に、外では近所の野次馬ができていた。

 とにかく鑑識に見てもらわないことには進まない。

 何処かにあるはずの、手脚と頭部。


 彼女は一体誰なのか。


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