一触即発!?
男はどこまで行ってもエロいのです!!
わいわいとお兄ちゃんの事で話してたら、
「はいはい。下らない事を話してないで、私達はコレからお仕事よ。ギーシャ、皆さんを会議室にお通しして。」
ぱんぱんと手を打ち鳴らし、ままが話を中断させて来た。
「はっ!!」
と、さっきまで鼻の下を伸ばしてたギーシャさんが良い返事をしてくれた。
オン・オフの切り替え早いな…流石だよ。
ん?お兄ちゃんの目付き…獲物を見付けた獣の目ぢゃない!?まさかギーシャさん!?お願いだから変な事しないでよぉ〜?
「では皆様こちらにお越しください。」
ギーシャさんは殊更丁寧にお兄ちゃんをはじめ、悪魔にも敬意を払う所作で案内を始めた。
『ふむ。やはり城は和風に限るな。南蛮風は少々落ち着かんわい。』
おじぃちゃんは日本語でブツブツ言い出し、
『なんだ?じぃさんもそっち派なのか?』
それにお兄ちゃんまで賛同し、会議室に着くまでお城談義に花を咲かせていた。
お城って、男のロマンとかそんなのかな?ワタシには理解出来ないな…気になるのは、忍び込めるかどぉか…そのくらいだもん。
なんか知らないけど、お兄ちゃんがおじぃちゃんに叱られてるよ…何か意見が喰い違ったのかな?
そして会議室に着き、それぞれの席に案内され、お茶が出された。
「これは…なかなか…いや、かなりの上物ですね。」
お兄ちゃんが紅茶の感想を漏らした。おっ?何で紅茶の良し悪しが解るの?
「あら?お茶が解るの?文七さん同様、日本茶ばかりかと思いましたが…」
ままがお兄ちゃんの言葉に反応した。
「ウチの道場は海外の方も多かったので、紅茶や珈琲とか飲む事が多かったので。」
お兄ちゃんはままにそぉ応えながら、ニンマリとワタシを見た。その目は「お前に紅茶の良し悪しは解らないだろ?」と言ってる様だった。
「そぉなんだ。ウチはぱぱとおじぃちゃんがお土産にくれてたのが有って、良く飲んでたなぁ…」
ワタシは少し自慢気に言って上げた。ぱぱにしろおじぃちゃんにしろ、職業柄、世界を飛び回ってたりするんだよね。
観光客を装ったり、外交官と行動を共にしたり…間者って多種多様な対応が求められるんだよ?
「はいはい。雑談はお終いににして、大事な話し合いだよ。」
ぱぱが手を打ち鳴らして、私達の会話を途切れさせた。
あのまま続けてても、ワタシとお兄ちゃんの言い合いにしかならないもんね。
「ほら、アヤメもそんな表情してないで…」
ん?まま?あっれぇ?なんか微笑んでるんですけど?
「そぉね。息子が居たらこんな感じなのかなって…」
ままはそんな気持ちでワタシ達を見てたのね…
「その話は夜にでも…って、そぉぢゃ無く…」
とぱぱが咳払いをして、イヤな気配を垂れ流してる悪魔の方を見遣り、
「…貴方方に我々との交戦の意志は無いと聞き及んでますが、相違有りませんか?」
と、ぱぱはいきなり確信から話し出した。
「間違い無い。そちらのお嬢さんが魔神様の身内と聞き、更にその意志は無くなった。」
悪魔はキッパリと答えた。うんうん。打ち合わせ通りだね。
「そぉか…だが、だからと云って、無条件で共存共栄が出来る間柄では無いと我々は思っているが、どぉだ?」
ぱぱは尚も強気の言葉を悪魔に投げかけているけど、うん、怖がってるのが解るくらいには冷や汗タラタラだね。
「それも理解している。我等としても、猿との戦いを忘れたワケでは無いのでな。」
おや?まだ猿呼ばわりですか?まぁ、類人猿ってくらいだから、他種族から見たら…いや、この場合は創造主かな?そこから見たらどんなに品種改良されてても猿は猿か…
「…猿ねぇ…まぁ、そぉ言われるのも仕方無い事なのかも知れんが…人間と読んで欲しいモノだな。」
ぱぱはワタシ達に対する種族名に物申すって感じで話した。
「ふむ…しかし、我が見たお前等の仲間にはトカゲや獣も混じっている様に見受けられたが?」
おっと?コレはミィちゃんや他の獣人さん達、レックさん達の事だよね?
「彼等もまた人間だ。我々と共存共栄が可能な人達だからな。しかし、君達は違うだろ?」
ぱぱは尚も喰い下がるけど、
「下らねぇな。そんな呼称程度で険悪な雰囲気作ってんぢゃねぇよ。」
ココまで黙って聞いていたお兄ちゃんが口を開いた。
「く、下らないだと?」
ぱぱはお兄ちゃんに対し、激昂に近い雰囲気を出した。
ぱぱも今でこそ国王なんて立場だけど、昔は騎士として、かなり強かったとは聞いているけど、お兄ちゃんが相手だと…幼稚園児のお遊戯が関の山って感じかな?
「固有名詞を間違ったワケでも何でも無いんだ。コイツ等から見たらオレ達は猿の仲間で間違い無いだろ。ダーウィンもそぉ言ってたからな。」
ダーウィンって…ココで進化論でも語るのかな?
「それに、お前等もコイツ等の事、悪魔だと呼称してるぢゃねぇか。お前等もコイツ等も変わらねぇって言ってんだよ?その足りない頭でも理解出来るだろ?」
あっ…お兄ちゃんマヂでおこりそぉなんだけど…この場で刃傷沙汰は勘弁してよ!?
「そぉね。マツオカ殿の言う通りだわ。コチラの不手際をお詫びしますわ。」
ままが会釈程度だけど頭を下げてくれた。
ワタシはお兄ちゃんから漏れ出た魔神特有のあのイヤな殺気に当てられて、知らず知らずの内に臨戦態勢をとっていた事に気付いた。それはおじぃちゃんも同じみたいだった。
「解ってくれたならそれで良い。それと、後ろの三人、オレもバカぢゃ無いんだ。こんな場で誰かに危害を加えるつもりは毛頭無いから武器から手を離せ。」
お兄ちゃんの鋭い目付きに射抜かれたパパ、バルコーさん、ギーシャさんは、それでも固まったかの様に武器にかけた手が離せないでいた。
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