工事は順調!?
十日程度であんな工事が出来るのか…甚だ疑問ですね…
アレから二日…一旦お城に帰って、ままにお願いして、土の魔法を使える人員の追加をして貰い、ワタシはワタシでユンボと掘り起こした土の運搬車両を持って来た。
コレだけで作業効率が格段に上がる。
土の魔法を使える人員…何の為に?勿論、掘った溝の強化して貰うんだよねぇ。掘ったそばから壊れても嫌だし、永く使える方が良いしね。
ユンボや運搬車はおじぃちゃんの部下さん達が使ってくれてる。ほんの一日で見事に使いこなせる様になっていた。
おじぃちゃんも使おぉとしてたけど、少しも動いてくれて無かった…
「ん?何故動かんのぢゃ?」
「何でだろ?ちょっと変わって!!」
おじぃちゃんと運転席を変わると、普通に動いていた。ホントなんで動かなかったんだ?
おじぃちゃん以外にはちゃんと反応してるんだよね。まさかだけど…
「おじぃちゃんには魔法力が全く無いんぢゃないの?」
「ん?そぉ云えば、彩奈に貰った車も動かせなんだな…アレも魔法の力が無いと動かせないのか?」
「当たり前だよ。コッチの人はみんな魔法が少しは使えるんだから、ソレを利用したモノなんだよ?」
「なら、なんで彩奈は使えるんだ?」
「そんなのままが女王だからぢゃん!!ままの遺伝子のお陰だよ。」
「うぐっ!?ならワシは?」
「純粋な日本人…ううん、地球人には無理なのかもね。」
ワタシは笑顔で教えてあげた。するとおじぃちゃんは、両手を地に着いて挫折しちゃったよ…おじぃちゃん…ココは挫折禁止だよ?
「ま、まぁ、魔法なんて使えなくても、おじぃちゃんは最強なんだから良いぢゃん?」
「イヤぢゃ…ワシも魔法を使いたいんぢゃぁ〜!!ラノベだと使えて当然みたいなんぢゃぞぉ〜!!」
「アレはラノベだからだよ!!地球人には魔力を作る器官が無いから仕方無いでしょ!?」
「むぐぅ…でも、使いたいんぢゃ…」
「なら、神様に相談してみたら?今度キキョーちゃんと遊びに行くからその時にね?」
「…仕方無いの…」
おじぃちゃん、ラノベとか読んでたんだ…知らなかったよ…
と、そんな事が有りながらも順調に工事も進み、
「コレで水車も設置出来るでしょぉね。十台は作って、軸受けを上下させて、動力の伝達を調整すれば良いと思いますし、あちらの深い掘りに流せば、全動力を止める事も可能でしょぉ。」
なるほど、動力のオン、オフまで考えてるのか…流石天才!!
掘りは約百メートル置きに通してて、誰もがお水を使える感じだし、
「…で、おじぃちゃんはコレ、何してるの?」
何やら地面に棒を突き入れてる。
たまたま生えてた竹をしならせて、棒を持ち上げさせたり、突き入れたり…
「ん?あぁ。ここに永住する者達が居るのぢゃろ?川の水をそのまま飲んでは腹を壊すかも知れぬからな。井戸を掘ってるんぢゃよ。」
「井戸?」
「うむ、この場所なら三百メートルも掘れば出るハズぢゃからな。」
「ハズって…そんな掘れるモノなの?」
「簡単ぢゃ。穴を少し掘って水を入れて後はコレを突き入れて土を掘り出せば、暫くすれば地下水脈にぶち当たるんぢゃ。」
って道具を見せてくれたけど、えらい簡単な道具だね?
「コレって?」
「この筒の中に土が入って出て来るんぢゃが、この土が完全に湿り気を帯びたり、たまに水がそのまま出てくるんぢゃ。」
「こんな簡単な道具でそんな事出来るんだ…」
「うむ。コレが上総掘りと云われる井戸掘り方法なんぢゃよ。」
っておじぃちゃんの講義はワタシとアヤカとダリノタさんが聞いていた。
「お祖父様。流石ですわ!!その様な実用的な事にまで精通しておいでだったのですね!!」
「一昨日依頼された道具はこの為だったのですね…」
って、ダリノタさんの制作か!?って事は、粘土と樹液鋼か。ワタシに内緒とか…ふんだ!!
「上総掘りかぁ…聞いた事はあるけど、見るのは初めてだよ。」
「そぉかそぉか。なら一緒にしてみるか?」
「うん!!」「「はい!!」」
って、アヤカとダリノタさんも一緒に上総掘りに挑戦する事になった。
ソレから半日…夕方まで四人で細い道具で掘り掘りして、少しずつ水気を帯びて来たかな?
「おぉ?もぉこんなに水が出て来たか…よし、ならココからは道具を変えて…コッチぢゃな。」
と、おじぃちゃんが取り出したのは、太くて短いドリル?みたいなモノなんだけど、中身が空洞になってるんだけど?どゆこと?
「これはどんな道具なのですか?」
ワタシも聞きたかった事をアヤカが聞いてくれた。
「おぉ、アヤカちゃんもコレに興味が有るか?」
「はい!!」
アヤカの元気な返事を聞いて、おじぃちゃんはめちゃくちゃヤル気を漲らせて、説明した。
曰く、この太いドリルみたいな道具はまんまドリルみたいに回して使うんだそぉで、時計回りに回していくと、土を削り取って真っ直ぐ下に降りて行き、削り取った土は空洞部分に入るらしい。
「こんなの昔の人が考えたの!?」
「そぉだぞ。江戸時代には一般的に使われていたみたいぢゃぞ。上総地方解り易く云うと、千葉県ぢゃな、あの辺で発展した井戸掘り技術ぢゃな。」
解り易い説明ありがとぉ。
掘り、持ち上げる時に重そぉだから、ワタシが魔法を使って軽くしてあげたからか、作業は順調に進んだ。
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