呪い!?
キッチリするのって肩が凝りますよねぇ?
「ほらほら二人共、しゃんとせぬか。明日の事で元帥に話す事が有るのぢゃろ?」
年長者の幼女に言われて、ワタシとおじぃちゃんのぐでぇ〜は終わりを告げた。
「えと…そぉなんだけど、話す事ってほとんど無いんだよね…」
ワタシがそぉ言うと、バルコーさんはキシちゃんを見て、
「えと…この娘は?」
そっか、バルコーさんは直接会うのは初めてなのか!!
「この娘はキシちゃん!!ワタシの友達だよ。」
ワタシの言葉にバルコーさんは驚いた表情になり、その場に膝を着いた。
「貴女様がキシ様でしたか。お初お目にかかります。シュウキュウ王国軍元帥、キーブス・バルコーと申します以後お見知り置きを。」
って、あっ、そっか。アヤカから聞いてるのか。
「うむ。中々のやり手ぢゃとアヤメから聞いておるぞ。ほら、楽にするが良い。」
「御意。」
と、キシちゃんに言われ、バルコーさんは立ち上がった。うわぁ…五十センチくらいの身長差ってこんなに有るのかぁ…バルコーさんデカっ!!キシちゃんちっさ!!
「なんぢゃアヤナ?何か失礼な事考えて無いか?」
「そんなの考えて無いよ?バルコーさんと比べて、めっちゃちっさくて可愛いなぁってくらいしか。」
「ソレが悪いと言っとるんぢゃ!!アヤナだってそんなに変わらんぢゃろ!!」
「んな!?一ビランくらいワタシのが大っきいよ!!」
「そんなのモン誤差ぢゃろぉが!!」
ギャーギャーとキシちゃんと言い合いになっちゃったよ…
「…はぁ…コレがシュウキュウの守り神と次期公爵か…不安になるな…」
「仕方無いだろ。魔神の娘とあの女王の娘だ。いざとなったら頼りになるがな。」
って、バルコーさんもおぢさまも聞こえてるかんね?
「こりゃ、二人共騒ぐでない。」
おじぃちゃんはワタシとキシちゃんを猫掴みしてぶらぁ〜んと吊し上げたげど、ワタシとキシちゃんはバタバタ手足を動かしている。ケンカする程ってヤツだね。
「アヤナ姫様、そろそろ詳しい話を聞かせて欲しいのだが?」
見るに見かねてか、バルコーさんがそんな事を言い出した。
「おぢさま!!説明してて!!ワタシはこのちみっ娘を黙らせるから!!」
「誰がちみっ娘ぢゃ!!そんなに変わらんクセに!!」
うん!!大人気なし!!そんなモンその辺の野良犬にでも喰わせてやったわ!!
おぢさまとバルコーさんは諦めて話し出した。
「まったく…二人共!!良い加減にしなさい!!」
おじぃちゃんに一喝されちゃったよ…
「「はぁ〜い…」」
ワタシとキシちゃんは大人しくおじぃちゃんに従ってぷらぁ〜んと脱力した。
「全く…綺麗なおべべが台無しぢゃないか。」
言われた通り、着崩れが激しいけど、ほとんどがおじぃちゃんが持ち上げた所為だとは言わないでおく。大人の対応だね。
「何を言うか!!ほとんどお主の所為ではないか!!アヤナも何とか言え!!」
うっわぁ〜ワタシの気遣いを…
「まぁ、そぉカリカリしないのが淑女の嗜みだよ。ほら、もぉ暴れないからおじぃちゃんも降ろして。」
おじぃちゃんは優しくワタシ達を降ろしてくれた。ワタシは着崩れしてるキシちゃんのドレスを直してあげて、自分も着直す。
「うぅ…やっぱりもぉ少し身長が欲しいね…」
「うむ…妾も母の術を解く時が来たかの?」
ん?母の術?
「ん?なんぢゃみんなして不思議そぉな表情をして?」
「いや…その…母の術とは?」
バルコーさんが核心を突いた質問をする。
「ん?そんなモン不老の術に決まっておろぉ?そぉで無ければ千年もこんな幼体のままとか有り得ぬぢゃろ?ソロソロ生きるのにも飽きて来たし、アヤナと共に歳を重ねるのも良いかと思ってな…」
なんと!?キシちゃんのままって、とんでもない術を使うんだね…
「ほぉ?ソレは相手に不老の術をかける事も可能なのか?」
おじぃちゃんが興味深そぉに聞いていた。
「なんぢゃ?興味有るのか?」
「多少はの…」
「止めておけ。事故死とか、自害をしなければ死ねないのはある種呪いぢゃぞ?ソレに、死のぉとしても中々死ななかったしの。女なら妊娠も出来ず、男でも妊娠させられなくなるからの。妾も孤児の世話が無かったら、とぉに気が狂うておったぢゃろぉな。」
中々に重い内容だな…そぉか…死にたくても死ねないのか…ある意味呪いなのかも…簡単に死ねるなら、レックさんも自害してたのかも…
しかし…キシちゃんが孤児のお世話をしてたのって、自我を保つ為だったのか?ソレってなんか話がチグハグしてる様な…
「でもソレっておかしくない?」
「ん?何がぢゃ?」
「いや、孤児の世話をてなかったら気が狂ってたとか…」
「うむ。妾の知る鬼族の術を検証して、母の使った術を突き止め、その解除法を探し当てたのが去年ぢゃな。そして、一度解除すれば、同じ術を同じ人間にかけるのは不可能と解ったんぢゃ。その研究のみぢゃったら気が狂っておったぢゃろぉな…」
「そんな事もしてたんだ…でも、やっぱり子供達にはキシちゃんが必要なんぢゃ…」
「ソコはほれ、アヤメが面倒を見てくれると約束してくれたから大丈夫ぢゃろ。」
まま…王女らしい事してるぢゃん…
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