組合での一幕!?
自分の手作りより性能が良いとか…泣けて来るだろなぁ…
夜は、ハルノちゃんと寝て、翌日から二人で量産に入る。
組み立ても簡単に出来る様に、ハルノちゃんが設計してくれてるから、すんごい楽だった。
一日で三十、二日目に二十と作り上げて、予定より二日早く仕上がってしまった…
「…って事で、狩りに出たいんですけど、牛さんの出る所って知りませんか?」
ワタシは朝食時、オタオイ公爵に聞いてみた。
「牛かぁ…ハンター組合でなら解るかも知れんが…王女様が行っても大丈夫か?」
「ん?うん!!ココのハンター組合なら顔も知られて無いからね。」
「だと良いけどな…ほら、軍の試験に行ってた者達も居るから…」
「ん〜…多分大丈夫でしょ?そんなに憶えては無いでしょ。」
そぉ思ってた時がワタシにもありました…
イタオオのハンター組合に入った瞬間、
「うおっ!?なんだあの美少女は!?」
「あんな娘が嫁になってくれたら、死ぬ気で働くゾ…」
「ちっさ可愛い…」
「何あの生き物!?可愛い過ぎるぅ〜!!」
「あの娘、飼いたいよぉ〜!!」
男女問わず注目されてしまった…しかし…嫁とペットはお断りだよ?ちゃんと旦那居るから…
ワタシは、そんな声を後目に受け付けに行く。
「こんにちはぁ〜」
「はい、こんにちは。お嬢ちゃんはどんなご用かな?どこかの村に魔獣が出たのかな?」
…お使いと思われたみたいだね…
「ううん、ちょっと教えて欲しいんだけど、良いかなぁ?」
「教えて欲しい?良いわよ、お姉さんで解る事ならだけどね。」
お姉さん?ワタシと変わらなく無い?まぁ、教えてくれるなら良いけどさ。
「この近くで、牛さんご良く出る所って有りますか?」
「牛?牧場とかに行けば…」
「いや…そぉぢゃ無くて…魔獣の牛さん探してるんだけど…」
「魔獣の牛!?誰かに頼まれたの?」
「ううん。ワタシが狩りたいの。」
「えっ!?一人で!?」
「うん。」
「ダメよ!!ダメダメ!!危険過ぎるわ!!ここのハンターの一番強い人でも一人ぢゃ狩れないのよ!!魔獣の強さもピンからキリまであるけど、牛は力だけなら、魔獣の中でも一番だと云われてるのよ!?何人かで組んで行くのをオススメするわ!!」
「えっ?何人かで?足手纏いだから要らないよ?」
「そんなに強がらないで!!狩りをナメてたらダメよ!!」
「ナメて無いよ?なんなら熊さんも一人で狩れるから。」
ワタシがそこまで言うと、組合の中で大爆笑が起きた。
「おいおい、お嬢ちゃん!!ふざけた事言ってんぢゃねぇそ!!いくら可愛いからって、許される事ぢゃねぇからな!!」
怒り立った世紀末ザコ然とした筋肉だるまがワタシの後ろからそんな事を大声で喚き出した。
ワタシは…
「ねぇ、ワタシもちゃんとしたハンターなんだから、教えてよ。」
…自称お姉さんに詰め寄る。
「このクソガキがぁ!!無視してんぢゃねぇ!!」
って、後ろからワタシに怒鳴るけど、ちゃんと無視してあげてたら、組合内に居た一人がワタシの方に歩いて来た。
「あ〜!!やっぱりだ!!アヤナちゃんぢゃん!!」
って、誰だろ?見覚えは有るんだけど…
「えと…ごめん、見覚えは有るけど、誰だっけ?」
正直に言ってみる。
「あぁ…そりゃぁ仕方無いよ。オレが一方的に知ってるだけだからさ。ノコヤミのハンター組合に居て、先月コッチに拠点を移したんだよ。」
って…そりゃぁ見覚えが有っても不思議は無いか。
「アミーちゃん、彼女の実力なら、余裕で牛だろぉが、熊だろぉが狩れるから教えてあげてくれないか?」
って、自称お姉さんに言っている。自称お姉さんはアミーさんって云うんだ…
「それからお前、死にたく無かったら、それ以上アヤナちゃんに近付くな。顔見知りでもこの距離がいっぱいいっぱいなんだからよ。」
って、その人はワタシの攻撃が届かないギリギリの距離で話している。
この人、中々強いよね?
「えっ!?あ…でも…」
自称お姉さんのアミーさんは戸惑いながら、キョロキョロしてるし、
「てめぇ…何様だ!!表に出やがれ!!」
って、世紀末筋肉だるまとお兄さんは外に行ってしまった。ケンカかな?
ワタシの為に争わないで!!
って、少し違うシチュエーションだけど、憧れだよねぇ…シチュエーション違うけど…
「…で、教えてくれないの?」
ワタシが詰め寄ると、
「あ…えと…私では判断出来ませんので、支部長を呼んで来ます!!」
って、アミーさんは走って二階に行ってしまった…
判断出来ないかぁ…判断して欲しいのになぁ…
ぎぃ…からんころん…
って、音がして、さっきのノコヤミから来たって人が入って来た。
その姿を見て、組合の中が騒ついた…
「んな!?ウソだろ?アイツ…生きてるぞ!?」
「アイツは、この組合一の怪力なんだぞ!?」
などなど、あの人を絶賛する声が…
残念。力だけぢゃ勝てない相手も居るんだよぉ〜!?
「お疲れ様。」
ワタシはノコヤミから来た人に声をかけた。
「いえいえ、疲れる程のヤツでは有りませんでしたよ。所で…そこに居た人は?」
「なんか、自分ぢゃ判断出来ないからって、支部長さん呼びに行った…」
「なるほど…ま、あのトモタ・カトシの娘だって言えば解決した事でしょぉけど…」
「それをしたら、パパに迷惑かかんない?」
「男親からしたら嬉しい迷惑ですよ。」
「そんなもん?」
「はい。」
と、話してたら、アミーさんが帰って来て、後ろに綺麗な女性を連れている。まさか、アレが支部長さん?
「初めまして、私はハンター組合、支部長のアイシャよ。よろしくね。」
「はい!!よろしくお願いします。お姉さん!!」
「あら?良い娘ね。流石カトシくんのお嬢さんね。」
「あれ?パパの事知ってるんですか!?」
「えぇ、子供の頃、一緒に遊んであげてたのよねぇ。」
ん?って事は…パパと同年代!?あっ!!長命種さんか、吸血種さんだ!!
「そぉなんですね。パパの黒歴史とか知ってそぉ…」
「そぉね…子供の頃の二つ名は、泣き虫カトシだったとか知ってるわよ。」
泣き虫だと!?あの強いパパが!?
「ま、その話をすると、私が八つ裂きにされかねないから、本題ね。牛の魔獣だっけ?」
「あ、はい。」
「えとね…牛はケタタ地方に多いのよ。」
「えっ!?あっちに!?ほとんど見なかったんですけど…」
「あぁ…美味しいから乱獲されたかな?だったら、ノココエ辺りに行ってみたらどぉかな?この近辺だと…昨日、ココで見られたって情報が有るわよ。」
って教えてくれたのは、ハルノダ方面だ。ココなら近いぞ!!
「解りました!!行ってみます!!」
「気を付けてね。」
と、やっと目的を果たして、組合を出る事が出来た。
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お時間がありましたらもう一つの作品「(仮)日本古武術の可能性」も合わせてお読みください。




