傅かないで!?
ただいまぁ!!
あっ!!ここってアヤカと初めて会った場所だ!!確かクマさんに襲われてたんだよなぁ…んで、護衛が全員敵だったんだよねぇ…で、馬車引いて村に帰ったんだよねぇ…なっつかしいなぁ。
「ココで初めてアヤカと会ったんですよ。」
「そうなんですね。」
「あの時はまさかホントに妹とか思わなかったよ。」
「でしょうねぇ…」
「それでも最初から、お姉様とか呼ばれて…」
「アヤカ様の事お好きなんですね。」
「好きは好きだけど…ホントに妹って感じでの好きかなぁ…」
「本当に妹君ぢゃないですか…」
「あれ?そぉ云えばそぉですね!!」
なんて何でもない事を話してたら久々のノコヤミだぁ!!まだ夕方前か…
「あれ?シェルビーさんは騎士に変身しなくて良いの?」
「あ…そうでした!!馬車を使用させて頂いて良いでしょうか!?」
「良いんぢゃない?」
「では少々使わせて頂きます。」
馬車を止め、シェルビーさんは馬車内で着替えだした。
後ろの馬車に追いつかれ、
「嬢ちゃん、どぉかしたのか?」
「シェルビーさんが着替えてるだけですのでご心配なく、お先に行ってて下さい。」
「そぉか?なら一足先に行っとくぞい。」
「はぁい。」
オジサンが先に行き、少ししてシェルビーさんは騎士になって出て来た。
「アヤナ姫、お待たせ致しました。」
「その格好になると姫呼ばわりなんだ…」
「他に人も居ませんので。」
「まぁ良いや…とりあえず、おぢさまの所に行きましょう!!」
「おぢさまですか?」
「男爵閣下のお屋敷です。」
「畏まりました。」
「その堅い言葉もワタシにだけは辞めて欲しいんだけど…」
「あ、そうでしたね。」
「ココでは絶対だからね!!」
「解りました。」
そんなこんなでおぢさまのお屋敷に着いた。
ワタシは御者席から降りて、門番さんと話す。
「お久しぶりです!!」
「おっ!?アヤナちゃんか!!久しぶりだな!!今日はどぉした?」
「おぢさま…男爵閣下にお手紙を二通お預かりしてまして、おぢさまが居られるなら入りたいなぁ…って。」
「ちょっと待ってな。」
門番さんの一人が執事さんと話して戻って来た。
「今すぐ会ってくれるってさ、入りな。」
「ありがとうございます。」
ワタシは一人で中に入って行った。
前はドアノッカー叩こぉとしたら、アヤカに開けられて頭打ったんだよなぁ…
ごんごんごん
ドアノッカーを鳴らすと、すぐに執事さんが出て来て招き入れてくれた。
「アヤナ様お久しぶりですね。お怪我等はしてませんか?」
「はい!!大丈夫です。セルバンティスさんもご健勝そぉで何よりです。」
「ははは、挨拶も前と比べて上手くなりましたね。」
「そぉですか?ありがとうございます。」
などと話しながらも招き入れられ、おぢさまの執務室の前に来た。
こんこんこん
「入れ。」
うわぁ、何日か振りのおぢさまの渋い声だぁ!!
執事さんの後に続いて中に入る。
「おぢさま、ただいま帰りました。国王陛下とアヤカ姫からお手紙をお預かりして来ましたよ。」
「アヤナ、無事で何よりだ。色々話を聞きたい所だが、先ずは手紙を読ませて貰おうか。」
「はい、こっちが国王陛下の手紙で、こっちがアヤカ姫の手紙です。」
「ふむ、さてさて何と来てるか…なるほど、姫からは感謝の内容だな、綺麗な文面だ。…こっちは…………んな!?」
手紙を読みながら驚いてるけど…どぉしたんだ!?
「おぢさま?どぉかしたの!?」
ワタシの心配を他所に、ワタシと手紙を交互に見て…バっと立ち上がり、ワタシの前に来て片膝を着いて頭を下げる。
その行為に執事さんもびっくりしている。いやいや、ワタシのがビビってるから!!
「第一王女殿下にはそうとは知らず数々の無礼誠に申し訳なく、如何様にも処罰して下さい!!」
なんて言われても…
「だ…旦那様!?どうされましたか!?」
「セルバンティス、此方のお方は、シュウキュウ・アヤナ様で、王国の第一王女殿下だ、粗相の無い様にな!!」
「な…」
その言葉を聞いて、執事さんも片膝を着いた。
ぱぱは何を報告してんだよ!?ワタシの平穏を壊しやがって!!今度説教してやる!!
それよりこっちだな…
ワタシはおぢさまの前にしゃがみ、
「おぢさま、ワタシは桐生彩奈、一介のハンターですよ?執事さんも、そんな態度を取られたら困ります、こんな格好した王女様なんか居ませんよ。今まで通り接して下さい。」
「何と寛容な、畏まりました。」
おぢさまは立ち上がり、
「して、今夜は此方にご滞在頂けるのでしょうか?」
「おぢさま、堅いです。まぁ、まだ用事が残ってますし、今夜は義理の家族と過ごしたいので、コレでお暇します。」
「そうですか、何か有りましたら何なりと。」
「あ、でしたら外に居るシェルビーさんを泊めてあげて下さい、一緒に…と云うワケにはいきませんから。」
「畏まりました。セルバンティス!!」
「畏まりました。」
「ぢゃぁ。ワタシは次の用事がありますから、明日、全部終わったらお伺いしますので、よろしくお願いします。」
「はい、畏まりました。門までお送りさせて下さい。」
「えっ!?ぢゃぁ…手を繋いで良いですか?」
「ふぅ、解りました。」
ワタシはおぢさまと手を繋いで歩き出した。
「ぱぱから聞いたんだけど…おぢさまはワタシみたいなのが好みなんですか?」
「んな!?あんにゃろ…ふぅ、否定はしませんが、誘惑はされてもお応え出来ませんよ?」
「うん!!でも少し悲しいな…」
「そこは堪えて下さい。」
「はぁい。それで、ハンターの格好をしてる時はコレまで通りの対応が良いんですけど…」
「解った、肝に銘じておこう、セルバンティスにも注意しておくよ。」
「御心遣い感謝します。」
などと話している内に門まで来た。
「では男爵閣下、無事、勤めを果たした事報告致しました。そしてワタシが受けたご恩はまたお返し致しますので、何なりとお申し付け下さいますよう。」
ワタシは日本礼法通りの礼をして、お屋敷を後にした。
さて、次は組合だな!!
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