覗かないでね!?
ガールズトークになります。
馬車は滞りなくノコヤミに向かっている。その御者席で、ワタシはシェルビーさんに道中のする事を話していた。
「シェルビーさん、あんなのに出会ったら積極的に助けないとダメですよ?」
「姫様をお守りするよりもですか?」
「当然です!!でも、その服ぢゃ何も出来ませんよね?」
「確かに…着替えも無いですから仕方ありません。」
「では次の町か村で衣類を仕入れましょう!!」
「衣類ですか!?」
「何日かかかるんですから!!」
「解りました。」
「ソレと道中は姫とか王女とか様付けとかしない事。」
「はい。解りました。」
聞き分けが良くなって助かる。
何はともあれ、シェルビーさんの服を買う事になった。
夕暮れが近付き、今夜はココで一泊する事に…明日の夕方までにはノコヤミに着くと思う。
場所はタヒ、クフカオからイタオオ領に入った所にある王家直轄地らしい。
宿探しはゴンゲンさん達に任せて、服屋さんを探した…ユマさんはなんか私達に同行していた。服選びもして欲しいから誘ったんだよね。
「このお店は?」
シェルビーさんが指差すお店…高級なお店っぽい…
「ダメです。」
ワタシはきっぱりと言った。
不思議そぉな表情をされた。
「こんなお店にハンターの服は有りませんから!!」
「ハンターの服ですか?」
「当たり前です!!」
「あはははははっ!!シェルビーさんって面白い人ですね。」
ユマさんが笑ってる。この笑顔可愛いな。決して美人ぢゃ無いけど、愛嬌が有るから男はほっとかないな…
「わ、笑わないで下さい!!」
「普通、笑われると思うよ?」
「二人でいぢめてますか!?」
「いやいや、シェルビーさんがハンターを知らないってのが面白いです。騎士さんてそんな感じなんですか?遠出するのに着替えをほとんど持たないとか…」
「ユマさん!!そんな事は言ってはいけません!!」
「アヤナさん…」
「魔獣との戦闘も有るはずなのにこんな格好でノコヤミまで行こうとする人がハンター事情を知ってるハズが無いぢゃ無いですか!!」
「ぶははははははっ!!アヤナちゃん私よりヒドいよ!!」
「二人とも…私をいぢめて楽しいですか!?」
今にも泣きそぉだ…ちょっと言い過ぎたかな?
「だから今から一緒に行くんですよ!!」
「はい…」
「何かシェルビーさんてアヤナちゃんには素直なんですね?」
うおっ!?何かするど…そぉでも無いか?
「えっ!?いや…そんな事は無いと思いますが…」
「何か喋り方も堅いし。」
「ソレは騎士さんだからでは?」
「ん?そっかぁ!!騎士さんって大変なんだねぇ。」
「だよねぇ!!ワタシも王都行きの仕事した時、騎士団にって誘われたんだぁ。」
「えっ!?アヤナちゃん誘われたの!?」
「誘われたよ。でも断った。」
「断った!?なんでよ!?」
「何か堅苦しそぉだもん。」
「あっ!!それ解るぅ!!キビキビ動かなきゃとか、言い間違いとかも!!」
「うんうん!!それそれ!!」
「お二人とも、ソレは思い込みですよ?」
「ハンターに関してはシェルビーさんもそんな感じなんですよ?」
「そうなのでしょうか?」
「そぉですよ?自分では気付いて無いんですよ。だからあんなお高そぉなお店を…っとユマさん!!ここならどぉですか?」
「おっ!?アヤナちゃん!!お目が高い!!ここなら良いのありそぉだね!!」
三人で庶民的なお店に入った。
「いらっしゃいませぇ!!」
「いらっしゃいましたぁ!!」
店員さんにしっかり挨拶した。
「店員さんにも挨拶するのが普通なんですか?」
「ワタシの中でのみね。」
「まぁ普通はしないかな?」
「では、私も…」
「しなくていいです。」
その後何着か試着して三着買った。その内一着はパジャマだ。
ソレから宿に行きゴンゲンさんとノガナさんと商人さんと落ち合った。
「そぉ云や馬車の人は?」
「あの人、馬車が好きで馬車の中で寝るらしいです。」
「何だそりゃ!?ほったらかしで良いのか?」
「鍵も掛かるし、かなり強いから平気だよ。」
「変な人も居たもんだな。」
「それ、本人に言ったら首が物理的にと飛ぶわよ?」
「そんなに強いのか?」
「強い上に権力者。」
「そりゃやべぇ!!さっきの無し!!言わないでアヤナさまぁ!!」
「どぉしよっかなぁ!?」
「なに!?脅すの!?」
「今日誰も夜這いしなかったら黙っててあげる。」
「んな!?そんな究極の二択!?」
「あと…お風呂も覗かないでよ?」
「ソレは…ユマだけだったら!?
「三人で入るから…」
「んな!?あの身体を覗け無いとか地獄だぞぉ!?」
「ふぅん…覗いた事あるんだ…」
急に後ろからユマさんが指をポキポキしながらノガナさんを睨んでいた。
あ…追いかけっこし出した…なんか楽しそぉだなぁ…ワタシも仲間さがすかなぁ…
「なぁ…アレ何があったの?」
「ノガナさんが口を滑らせて覗きしたのがバレたから…」
「バカだなぁ…まぁでも、顔もまぁまぁ可愛いし、スタイルも抜群だからなぁ…」
「なんで知ってるの?」
「オレも覗いてるからな!!」
胸を張るゴンゲンさん…男って…
「言いつけてやる。」
「勘弁して欲しいんだが…」
「ぢゃぁ、今日は覗かない様に、夜這いも禁止だからね?」
「了解です。」
その日はお風呂も三人で入りガールズトークに花が咲いた。
一番はユマさんの恋愛事情!!
何とユマさんはどっちかに抱かれたらそっちと結婚するつもりでいつも無防備にしてるらしい。
でも、男の方は二人で牽制し合ってて中々手を出して来ないのが悩みだそぉだ。
「なんと!?そんな事があるんですね!?騎士団ではそんな不埒な事は考えられません!!」
「ワタシは、ロマンスグレーのナイスミドルが良いので…そんなの望んでも中々無いんです。」
「ってか、アヤナちゃんは見た目に反しておじさん趣味なんだ!?」
「最近はそんな風な大人になりそぉな人を探してますよ?でも、年上限定ですけどね。」
「それで…シェルビーさんはどぉなんですかぁ?」
「わ…私は…国王陛下の様なお方が…」
「んな!?まさかのぱぱ狙い!?ままのライバル出現!?帰ったら報告しなきゃ!!」
「あ…アヤナさん!?」
「えっ!?ぱぱ?まま?報告?」
げっ!?今の無しなし!!何とか切り抜けなきゃ!!
「わ…ワタシのぱぱがですね、国王陛下にそっくりで、だから、ウチのぱぱもって思って…」
「ん〜?」
「あの…ユマさん?アヤナさんのお父様は本当に国王陛下にそっくりなんですよ…」
「ま、そぉ云う事にしといてあげるわ、ワケありなんでしょ?」
「ありがとう!!」
ワタシはユマさんに抱き付いた。
「解ったから離して。」
「女の子同士で何を言ってるのかな?」
「女の子同士だからだよ!!私にその手の趣味は無いから!!」
「ワタシにも無いですよ?」
ワタシは離れてシェルビーさんを見たけど…ぱぱみたいな人かぁ…あんな優紳士中々居ないからなぁ…
「ま、望みは出来るだけ高くて良いよね?」
「私も、そう思います。」
「んな!?私の望みが低いってかぁ!?」
ユマさんが嘆いた感じがしたが、放置の方向で。
そんな感じでお風呂から寝室まで、ガールズトークに花が咲き、ワタシはいつの間にか眠っていた。
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