日時計!?
何やら秘密の匂いが…
「ま、ソレは良いとして、この絵の通りのモノを作るのかい?」
「あ、はい!!」
「最後の焼き入れは絶対ってのは?」
「一番の肝ですから!!」
「解った。簡単な形で大きくも無いからすぐ出来るから待ってな。」
「お願いします!!」
と、おぢさんは奥に消えて行った…残されたのは私達だけで、お店は開店状態!?どぉすんのコレ!?
ワタシの心配を他所に、カンカンカンと鍛冶仕事の音が聞こえて来た。
「お店放っぽって鍛冶仕事始めちゃったけど…良いのかなぁ?」
リゲナ・ドークさんに聞いたら、
「あのオヤジさん、いつもあんな感じですよ?ま、いつもなら奥さんが店番に居るんですけど…今日は居ない日なんでしょぉか?」
だってさ。いつもなら居るんだね…
ソレから一時間程過ぎた時、鍛冶の音が止み、じゅわぁ〜…って焼き入れ後の冷やした音がする。
「よぉ、お待たせ。こんな感じで良いのか?」
持って来てくれたのは、片っぽが少し短い菱形の船みたいな形のモノだ。
「うん、多分コレで大丈夫!!水と桶を用意して貰えますか?」
「あぁ…」
と、すぐに用意してくれた。
ワタシは受け取った鉄の船を回しながら浮かべる。
「回して何の意味が有るんだ?」
「まぁ、見てて下さい。」
少し待つとぴたっと止まった。
「北ってどっちですか?」
と聞くと、長い角が指してる方向を指し示してくれた。
「うん、バッチリですね!!」
「バッチリ?」
「はい、コレは方位を見る道具なんですよ。」
「へぇ…こんな簡単に作れて方位が解るのか…」
「まぁ、必要にしてる人は少ないですよ。コレから作るモノのが必要とする人は多いですから。」
「へぇ…そんなモンを作るのに、こんなのが必要なのかぁ…」
「まぁ、色々実験を繰り返さなきゃならないからね。」
と、話をはぐらかしてあげる。
「ふぅ〜ん…ん?となると…まさか最近出来たキリュウ技術研究所とかって商会の関係者か?」
と、訊かれた。そぉ言えば、名乗って無かったか。
「はい、ワタシはその、桐生技術研究所の商会長、桐生彩奈です。」
と、ワタシが名乗ったら数秒をあけ、
「…なにぃ!?あの[どらいやぁ]を作った!?」
「はい。その桐生技術研究所です。」
「って事は…ワシが新商品の開発の一翼を担った!?」
「はい、そぉなりますね…」
「なんかワクワクして来たな…よし!!ワシで役に立つならなんでも言ってくれ!!協力は惜しまないぞ!!」
「はい、その時は是非。」
と、挨拶を交わし、銀貨十枚を受け取らせ、ワタシとドークさんは鍛冶屋さんを出た。貰い過ぎだって怒鳴ってだけどね。
「あ、名前聞くの忘れてたや…」
ワタシが呟くと、
「あの人はジューク・シーラ女みたいな名前だけど、れっきとした男ですよ。」
「ふぅ〜ん、シーラって女の子みたいな名前なんだ…」
「はい、あ…そっか、会長って、異国の出身だっけ?」
「うん。」
「だったら仕方無いですね。で、その[じしゃく]でしたっけ?何に使うんですか?」
「時計の原型の日時計を作ろぉかと思ってね。」
「ひどけい?どんなモノですか?」
「日時計ってのは影の位置で時間を測るモノなの。」
「影の位置で時間を測るんですか?」
「そぉですよ。とりあえずはお昼がちゃんと測れる位かな?コッチの一日が何時間か解ら無いけど、何とかしてみるよ。」
と、研究所に戻って、早速日時計作りに取り掛かった。まず平な木の板を用意して、そこに垂直に棒を立てる。
キッチリ垂直を測るのは意外と簡単。
紙を二つ折りにし、折った所が重なる様に折ると、そこが直角になる。
ソレを使い、木の板に十字を刻み、四分割にし、そこからコンパスを作り、適当な長さに開き、円を書き、その長さの三倍にし、もぉ一つ円を書く、外側の円と十字が重なった所から、最初に作った円と十字が重なった部分の長さにコンパスを合せ、外側の円と十字が重なった所同士を直線で繋ぎ正方形を書く。その頂点から、円を書く。円と大きな正方形の交差した所を、中心を通る様に線を引くと…十二分割の線が完成!!
そこで、最初に直角を作った紙を、一回開いて立てると垂直が測れ、ソレを用いて中心に棒を立てる。
「どぉ?簡単に出来たでしょ?」
「なんか複雑な感じでしたが…簡単と言えば簡単なんですね…でも、ソレに何の意味が?」
と、ワタシの作業をずっと見てたドークさんが聞いて来た。
「いや…コレで今の時間が解るんですよ…」
ワタシは水に浮かべた小さな鉄の船を線の一つに重ね、南北をキッチリ測り、日時計を地面に固定する。
「この線が丁度お昼になるんです。だから…今はお昼前の一目盛り。今からお昼までの時間の流れを図ると一日にどれだけ時間が流れてるかが解るんです。ソレを基に時計を作ります!!」
と、言い切った。
「時間の長さを測り、ソレを基に時計を作成…ですか… 」
「はい。しかし、キッチリとした時間がちゃんと測れないのはちょっと心苦しいですがね。」
地球の大昔の人はどぉやって時間を測ってたんだろぉ?
もっと勉強しとけば良かったなぁ…
ソレから、ワタシの考えをみんなに伝えて、カレンダーと並行して時計作りが始まった。
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お時間がありましたらもう一つの作品「(仮)日本古武術の可能性」も合わせてお読みください。




