為替レート!?
お昼ご飯は和食だったらしいですよ。
美味しいお昼ご飯を食べて…特に焼き魚が良かったよ。おじぃちゃんも大満足な感じだ。特にお魚さんが美味しかった。
お昼ご飯を食べたあと、また会議室に戻って、また話し合いを続ける。午後の議題は特に無い。まぁ、親睦を深めるくらいかな?その時、イランク王子が口をひらいた。
〈この国の街には掘や壁等見かけませんでしたが、魔獣被害は無いのですか?〉
って…そぉか!!中央大陸にはあの魔獣除けの杉みたいな木は無いのか!!有っても気付いて無いのかも…
〈魔獣?沢山居るわよ。被害は…たまに馬車が襲われたり、田畑が荒らされたりがあるね。〉
と、ままが応える。
〈たまに…ですか?〉
〈はい、年間三十件程は報告があるわよ。ソレがどぉかしたの?〉
〈はい、我が国では掘や壁で魔獣対策をしてますが、コチラではどぉなのかと思いまして…〉
〈シュウキュウ王国では、魔獣除けの木があるからそんなのは必要無いよ?ソレに、優秀なハンター達が間引きしてるから大丈夫よ?〉
と、コレは向こうぢゃほぼ不可能な内容だよね。
〈魔獣除けの木にハンターですか…魔獣除けの木は自然界に有るのでしょぉか?〉
〈さぁ…どぉでしょぉね。我が国では何軒かの商会が専門に取り扱っているモノですから、解りませんよ。〉
〈なるほど…その商会を我が国に招待する事は可能でしょぉか?〉
〈言葉が通じれば可能だとは思いますよ?〉
〈言葉か…他の国民は話せないのでしょぉか?〉
〈まず居ないね。取引をしたければ、貴方方がコチラの言葉を覚えなくてはね。〉
取引したい側が頑張るのは当たり前だもんね。コレばっかりは仕方無いよ。
〈はい、解りました…あ、そぉ云えば、我々も乗せてもらったあの空飛ぶ乗り物は普通に流通しているのでしょぉか?〉
〈アレは…とある商会の商会長が開発したんだけど、国家機関…軍と騎士団でのみ採用してて、他には出さないでってお願いしてるモノよ?真似して作っても良いけど、まず作れないわよ?〉
〈でしょぉね…アレが使えれば運搬費用もかなり安くなると思ったのですが…〉
ま、無理だろぉね一台数千万円の価値があるしね。下手をしたら億単位かも…国には材料費程度で降ろしてるけどね。
あれ?良く考えたら、大事な事忘れてるぞ?
「ねぇまま…」
「どぉしたの?」
「ハウピン王国との貨幣価値とか合わせなくて良いのかなぁ?」
取引するにも為替とか色々考えないとね。
「あら?そぉね。忘れてたわ。向こうの通貨って解る?」
「うん、金貨一枚で八万リンって言われたよ。コレは四人家族のひと月分の食費くらいなんだって…」
「うん、少し安いわね…こっちでの価値的にもその倍はしないと合わないわよ?」
と、ままと話して通貨の為替レートを提案する。
〈ハウピン王国と、我が国との生活水準の差がいまいち解りませんが、我が国での金貨の価値はそちらの通貨で云えば十六万リン前後が妥当と思ったのですが如何ですか?〉
〈金としての価値はどのくらいですか?〉
〈金としての価値のみですと八万リンだそぉですよ。〉
〈ほぼ倍額ですか…〉
なやんでるなぁ…さて、どぉ切り出そぉか…
〈一般の文官さんのお給料はどのくらいですか?〉
と、ワタシは聞いてみた。
〈大体三十万リン前後でしょぉか?〉
と、イランク王子は即答してくれた。
日本円と大して差が無いのかな?
〈こちらでは金貨で二枚程度かな?〉
と、ママが答えてくれた。
となると…金貨一枚で十五万リンか…そこで手を打つのが妥当かな?
「まま、金貨一枚で十五万リンでちょうど良いかも知れないよ?」
「そぉね…とりあえずそこで手を打って、細かな調整は後々って事で良いのかも知れないわね。」
と、金貨一枚で十五万リン…コレで取引が纏まる様に調整された。ま、今後もっとしっかり調整されるんだろぉけどね。
〈なぁ、彩愛ちゃん、イランク王子、一つ提案なんぢゃが…良いか?〉
と、ここでおじぃちゃんが発言して来た。
〈何かしら?〉
〈今の通貨の話なんだゃがな…弾正はクシコからの援助でなんとか通貨を流通させとるんぢゃが…通貨を統一させて国家間取引に使える様にしてはどぉぢゃ?〉
なるほど、独自通貨で無く共通通貨を使えば余計な事が一つ減るって事か。
〈まぁ、日本の円が一番使い易いと感じておってな…紙幣での発行になればかなりの利鞘も出るし、硬貨の金属も大きさを変えれば良いぢゃろぉし、どぉぢゃ?〉
〈ソレは良い提案ですが、その為には中央大陸の他の国々も巻き込む必要があるから、その時に話し合うべきでしょ?確かに円は解り易かったですけどね。〉
って、円をまんま使うんぢゃ無く、単位だけは変えて…って事で落ち着いた…ソレならリンを流通させても良いんぢゃ無いのかなぁ?
その方が面倒が少ないと思うけどね。
〈あの…中央大陸の三国は既にリンで統一されてますよ?〉
と、イランク王子が情報をくれた。
なんだって!?
〈三ヶ国で通貨の統一を図って、それぞれの通貨を主張して、埒が開かないので、新たな通貨を作る事に落ち着き、三国では問題無く流通させていますよ。物価も統一してますので安定しています。〉
と、言う事は…
〈そこに新たに三国が入る事は?〉
とままが訊ねる。
〈恐らくは可能かと思います。〉
って、ままはぱぱと相談を始めた。ワタシもココまでの流れをアヤカに話して聞かせる。
「通貨を統一して流通を円滑に進めるのですか?ソレは大変素晴らしい事ですわね!!」
と、アヤカは乗り気なんだけど…ワタシには懸念が有る。それは偽札だ。犯罪組織は大概作るからね…
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お時間がありましたらもう一つの作品「(仮)日本古武術の可能性」も合わせてお読みください。




