疲労宴!?
やっとココにたどり着いた…
馬車で広場に来たら、村中の人達でごった返してた…なんだこの人出は?あれ?横断幕がかかってないか?
『祝アヤナ殿下、領主様御成婚』
うん、勘弁してください。村の人達は朝から立食パーティーだし…こんなのホントに疲れるだけだと思うんだけどなぁ…
村の人達が馬車に気付いたのか、会場が静かになり、叔父様家族が降りた時には、
「誰だありゃ?」
見たいな声が…パパ達が降りた時には、
「カトシさんだ!!帰って来たのか!?」
「アイリーさんだ!!相変わらず綺麗だよなぁ…」
「隣のムサいヤツは誰だ!?」
って…さすが元最強のハンター人気が高いんだねぇ…おねぇたんも美人さんだし、ホフマンさんは…どんまい。
その後もアイリスちゃんやハルノちゃんも馬車を降りて、最後におぢさまがワタシをお姫様抱っこして降り立つと、大歓声で出迎えられた。普通に引くからね?
ワタシが地面に降ろされた時、最初に助けたみんなが駆け寄って来た。
「アヤナちゃん!!結婚おめでとぉ!!」
「幸せになってね!!」
等々お祝いの言葉が…
「うん!!ありがとぉ!!」
とびっきりのエンジェルスマイルで応えると、保護欲を刺激したのかもみくちゃになった。
「さぁ!!今日はワシの奢りだ!!みんな楽しんでくれ!!」
っておぢさまの宣言の後歓声が上がり、一気にお祭り騒ぎになった。
「アヤナは村の人達に大人気なんだな。」
っておぢさまが呟いた。
「どぉ云う事?」
「殿下とか姫では無くアヤナちゃんと呼ばれている。それだけ近いと云う事で、愛されていると云う事だ。」
「ん〜…かも知れないかな。」
ワタシはおぢさまに笑顔を向ける。
ワタシの笑顔に老若男女虜になったかの様に歓声が上がり、披露宴は盛り上がる。
ワタシはおぢさまと腕を組み散策して楽しむ。
みんなの笑顔がなんか嬉しいな…
「皆の笑顔は全てアヤナに向けられているんだぞ。」
「うげっ!?なんか重いな…ワタシは頑張らなきゃダメなのかなぁ?」
ワタシの立場を考えると…良い政策提案とか期待されてなきゃ良いけど…
「いや、そのままで居るのが最良だろぉな…民に寄り添う姿こそ皆の喜びだろぉ、頑張るのはアヤカ殿下に任せると良いだろぉ。適材適所と云うモノだ。」
と、ワタシの心情を慮ってか、安心させる様におぢさまが言ってくれた。
「うん!!ワタシはワタシらしく頑張るね!!」
と、笑顔を向けると頭を撫でてくれた。
その後もお祭り騒ぎは続き、ワタシは村のおぢさんおばさん達にちやほやされて楽しんだ。
昼過ぎくらいになり、今日のメインイベント、ワタシとおぢさまの披露宴だからね…みんなに見せ物になる時間だ。うん、それさえなきゃ良いんだけどね。見せ物の最後…おぢかと口付けを衆人環視の中披露すると。
「領主のクソヤロー!!」
「呪われちまえぇ〜!!」
「恨んでやるぅ!!」
「いやぁ!!」
「アヤナちゃんが大人になるぅ!!」
「領主様のはもげろぉ!!」
って、老若男女から、おぢさまに対しての罵詈雑言…観衆はみんな血の涙を流してるし…いや、一部ガクブルしてる?
「あ…あの血祭りを嫁にするとは…領主恐るべし…」
ってハンターの筋肉達ぢゃんか!!後でシバく!!
その後、演劇があったんだけど…見なかった事にして良い?だって演目名が…『血祭り伝説』って…誰がいつそんな伝説にしたんだよ!?
劇の内容は、旅の少女か悪人っぽい人を尾行けてるシーンから始まった。
「なんだなんだ!?あの見るからに悪人な筋肉達磨は!?」
そんなわざとらしセリフの後に舞台は変わり洞窟っぽい感じになり、数人の女性が牢屋っぽい所に囚われているシーンになる。
「え〜ん!!え〜ん!!」
「誰かぁ!!助けてぇ!!」
と、わざとらしく騒ぐ女性達、
「うるせぇ!!静かにしろぉぃ!!」
って二人の悪人顔の筋肉が檻っぽいのを蹴っている。
そしてまた場面は切り替わり、
「アレがヤツ等のアジトね!!よぉ〜し!!暴れるぞぉ!!」
ってガッツポーズまでしてるし…もしかして…アレ…ワタシなの!?
そのまま門番っぽい筋肉達を素手でボコってるし…返り血演出要らないから!!
少女はそのまま洞窟に入って途中でたむろしている筋肉達にボコった相手から奪った剣やナイフで地獄絵図を作る。そして最奥まで辿り着き、
「ココで最後ね!!やっぱり攫われた女の子達が居る!!ぷんぷん!!」
いや…ぷんぷんて…
ナイフを投げ付け一人を倒し、そのままもぉ一人を串刺しにして、踏み付けまくってる…うわぁ…なんぢゃこりゃ?
そして女性達を助け出し、ハッピーエンド…なんぢゃこりゃ?
「この事件が血祭りと呼ばれるハンターが関わった最初の事件であり、後に王女として国民に愛されるアヤナ殿下の最初の偉業なのだ。」
って…もぉ観てて疲れるやら恥ずかしいやら…それに引き換え観衆は大盛り上がりだし…その後も疲れるワタシを称える歌や何かが…
その後、披露宴も終わり、お屋敷に帰る。広場の方は、主役が居なくなっても盛り上がりまくり、夜中まで騒がしく、その喧騒を聞きながらおぢさまのおぢさまに貫かれて、幸せを感じていた。
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お時間がありましたらもう一つの作品「(仮)日本古武術の可能性」も合わせてお読みください。




